NHK100分de名著ブックス おくのほそ道 松尾芭蕉 人生はかるみだ

  • NHK出版 (2014年10月25日発売)
3.83
  • (4)
  • (12)
  • (6)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 130
感想 : 15
サイトに貼り付ける

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

Amazon.co.jp ・本 (168ページ) / ISBN・EAN: 9784140816523

みんなの感想まとめ

深い哲学的なテーマを探求しながら、江戸時代の旅を描いた紀行文が魅力の作品です。松尾芭蕉は、陸奥や北陸、大垣を巡る150日の旅を通じて、古人の詩心に触れ、自然や人との出会いから多くの示唆を得ます。特に、...

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 安らかな死………長谷川 櫂
    図書 2021年8月号 - 岩波書店
    https://www.iwanami.co.jp/smp/book/b588080.html

    名著26 『おくのほそ道』:100分 de 名著
    https://www.nhk.or.jp/meicho/famousbook/26_okuno/guestcolumn.html

    NHK「100分de名著」ブックス 松尾芭蕉 おくのほそ道 | NHK出版
    https://www.nhk-book.co.jp/detail/000000816522014.html

  • 松尾芭蕉の「おくのほそ道」は知っているけれど、その他は何も知らないなと思いこの本を手に取った。
    おくのほそ道は江戸から陸奥・北陸・大垣をめぐる150日に及ぶ長い旅の中でつくられた紀行文。芭蕉は歌枕や旧跡を探り、古人の詩心に触れようとした。旅のなかで、昔から変わらない本質と流行があるという気づき、季節の移り変わり、人との出会いを通して現代でも残る、多くの名作が生まれた。

  • 915/マ/

  • 何度も目からウロコ。まさか、古池や・・・で感動する日が来るとは。

  • 「古池の句で切り開いた心の世界を求めて旅に出た芭蕉は、みちのくで何もかも押し流す時間の猛威を目の当たりにし、無常迅速な時間の波に洗われるこの世を人はどう生きたらいいかという大問題を抱えて旅の前半を終えました。  後半では月、太陽、星のめぐる宇宙を通り(第三部)、そこからふたたび別れの嘆きに満ちた人間界へ戻ってくることになります(第四部)。ここで芭蕉が追い求めてきた心の世界はさらに発展して不易流行(第三部)、「かるみ」(第四部)という新たな境地に達することになります」

  • 「古池や蛙飛びこむ水の音」の句が、蛙飛びこむ水の音という現実から、古池という芭蕉の心象世界を描いているのがエポックメイキングなんだぜと覚えておくだけである程度ドヤれる。その後の核心であるかるみの部分についてはまた読み直さねば。

  • 芭蕉が描いた巧妙な半フィクション作品。人生を感じる素晴らしい内容でした。長く生きて来て到達する『かるみ』の境地はグッときました。日本人に生まれて感謝!

  • 長谷川櫂
    NHK 100分de名著
    松尾芭蕉 「 おくのほそ道 」

    さすが100分de名著。俳句解説や名所紹介でなく、芭蕉の世界をわかりやすく説明し、「おくのほそ道」を読んでみたいと思わせる


    おくのほそ道を紀行文というより、芭蕉が「かるみ」という境地に達するまでの精神史と捉え、俳句から 精神変化を読みとる構成


    芭蕉の精神史のスタートを 「月日は百代の過客にして」ではなく、「古池や 蛙飛びこむ水のおと」としている。古池の句で開眼した心の世界を みちのくの歌枕の旅、無常観、宇宙観、現世の別れを経て「かるみ」に達したとするアプローチ


    かるみ=苦難に微笑を持って乗り越える生き方
    *不易流行の上に立つ生き方。出会いや別れに一喜一憂することなく 軽々と生きていきたいとする芭蕉の願い
    *不易流行=宇宙はたえず変化しながらも不変であるという宇宙観、自然観、人生観


    おくのほそ道の4部構成
    1.江戸〜白河
    *旅のみそぎ(みちのくの旅の前に旅の無事を願う)
    *芭蕉は 古池の句で開いた 心の世界を求めて 歌枕の宝庫 みちのくを旅する

    古池や 蛙飛びこむ水のおと=芭蕉開眼の句〜心の句を詠んだ
    *蛙が水に飛びこむ音→芭蕉の心に古池を呼び起こした
    *俳句=現実+心の句→異次元の同居が躍動感を与えた

    2.白河〜尿前
    *みちのく歌枕の旅
    *歌枕の廃墟に 時の無常を感じ、人は どう生きるべきかを考える

    白河〜尿前→みちのく歌枕の旅
    *みちのくの歌枕を訪ねることが目的→白川の関、松島の松
    *みちのくは歌枕の宝庫
    *時移り、代変じて、其跡たしかならぬ→ 歌枕の廃墟に失望と幻滅

    松島に芭蕉の句がない
    *松島はおくのほそ道の山場
    *風雲の中に旅寝するこそ、あやしきまで妙なる心地=空中に旅寝しているような夢心地
    *予は口をとぢて=感激のあまり眠れず
    *自分の句を外して 松島の情景を想像力の中で広げた

    平泉はおくのほそ道の みちのくの旅のまとめ
    *時は何もかも押し流してしまう無常迅速の嘆き
    *兵どもが夢の跡→夏草を目にした芭蕉の心の世界

    中尊寺の光堂
    *光堂は空虚の草むらになっているはずなのに ならなかった→無常迅速な時間に流される運命に耐え残っている
    *生きながらえるものの微かな光明

    3.尿前〜市振
    *宇宙の旅
    *旅の中で 宇宙と出会い、無常迅速に見える宇宙が永遠不変であることに気付く=心の世界が 不易流行に発展する
    *日月行道の雲関に入る=天の入口
    *雲の峰〜壮大なスケールで宇宙を描き、その転変に心動く

    4.市振〜大垣
    *人間界の旅
    *塚も動け=芭蕉の心の世界〜一笑の若すぎる死を惜しんだ
    *別れの嘆きに満ちた人間界にもどり「かるみ」という境地を得て 別れを乗り越える


  • 2020.10.24 読書開始

  • 松尾芭蕉と「おくのほそ道」の内容を知りたくて読んだ本。芭蕉と「おくのほそ道」の内容、芭蕉の俳句の解説を知ることができて良かった。「おくのほそ道」は高校の古典の授業で習ったことがあるが、全文を初めて読んだ。高校の古典の授業もこの本と同じくらいの解説をしてくれたら、古典とかもっと好きになれたかもしれないと思った。この本を読んで、「ギャグマンガ日和」や「プレバト」がより楽しめると思った。

  • 芭蕉はおくのほそ道で不易流行とかるみという2つの考え方を掴んだ。不易流行とは、宇宙は絶えず変化(流行)しながらも不変(不易)であるという壮大な宇宙観であり、時の流れとともに花や鳥も移ろい、人も生まれて死んでゆくという自然観でもあり人生観でもある。かるみは不易流行という認識の上に立った人生の生き方、行動論であり、様々な嘆きに満ちた人生を微笑みをもって(軽々と)乗り越えて行くというたくましい生き方。

  • 古池や蛙飛び込む水の音と閑けさや岩にしみいる蝉の声、この2首を忘れることはないだろう。単純に思っていたが奥深さ、それでいてかるみについて述べられていた。

全12件中 1 - 12件を表示

この本が好きな人におすすめの本

著者プロフィール

長谷川 櫂(はせがわ・かい):1954年熊本生まれ。俳人。朝日新聞俳壇選者、インターネット歳時記「きごさい」代表、神奈川近代文学館副館長、俳句結社「古志」前主宰。句集に『太陽の門』『震災歌集 震災句集』(青磁社)、『長谷川櫂自選五〇〇句』(朔出版)、その他の著作に『俳句的生活』(中公新書)、『四季のうた』『古池に蛙は飛びこんだか』(中公文庫)、『俳句と人間』(岩波新書)、『和の思想──日本人の創造力』(岩波現代文庫)、『芭蕉の風雅』『俳句の誕生』(筑摩書房)などがある。『俳句の宇宙』でサントリー学芸賞(1990)、句集『虚空』で読売文学賞(2003)を受賞。



「2025年 『「おくのほそ道」を読む 決定版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

長谷川櫂の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×