- Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
- / ISBN・EAN: 9784140817049
作品紹介・あらすじ
人工知能、仮想現実、拡張現実、ロボット、ブロックチェーン、IoT、シンギュラリティ-これから30年の間に私たちの生活に破壊的変化をもたらすテクノロジーはすべて、12の不可避な潮流から読み解ける。前作『テクニウム』でテクノロジー進化の原理を鮮やかに描き出した著者の待望の最新刊。ニューヨークタイムズ・ベストセラー。
感想・レビュー・書評
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ボリューム感、コンピュータ用語満載の難書、しかも、図表がほとんどなく、ガイダンスとして、あるのは、せいぜい、段落分けと箇条書きです。
原題は、"The Ineviable" 不可避:でこちらのほうがしっくりくる。
30年先の未来から現在を見たときに、こんな時代もあったと考える
テクノロジーの原点として、今のIT技術を解説しています。
12の章立てからなっています。
1 Becoming なっていく
現在の技術はまだ始まったばかりだ。インターネットに関してははじまっていない。
2 Cognifying 認知化していく
AIの話、ビッグデータ、アルゴリズムの改良によって惑星規模の知性が誕生する。
3 Flowing 流れていく
音楽をはじめ、本、画像、動画など、コピーできるものは流動化され、拡散されていく。
4 Screening 画面で見ていく
全世界の本、映画、動画などをあつめた、ユニバーサル図書館が誕生する。
5 Accessing 接続していく
ブラットフォームはサービスの工場化し、所有よりアクセスすることに変化していく。
6 Sharing 共有していく
膨大なデータがシェアされると手に負えなくなって、選択をアシストするサービスが必要になる。
7 Filtering 選別していく
データが指数的に増加していくので、選別の必要性がますます重要になる。
8 Remixing 再編成していく
本、動画などをいったん部品化して再編成したり、再利用できるようになる。
9 Interacting 相互作用していく
VR,ARで、境目のないバーチャルな世界で体験ができるようになる。
10 Tracking 追跡していく
膨大なセンサーが、情報を収集していき、究極はライフストリームという個人ライブラリーが出現する。
11 Questioning 質問していく
ウィキペディア、超スマートな回答がどこにでもある世界では、完璧な質問こそが求められる。
12 Beginning 始まっていく
地球規模の情報プラットフォームは、超知能と生み出すのか、人間にマシンが加わって複雑な相互依存にむかうのか。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
インターネットのこれからを、包括的に語った本。転職した業界に少し関わりがありそうだなと選んだ。直接活かしてどうこうって類の内容ではないけど読んで良かった。
技術はどういった性質があるか、どんな方向に発展していくであろうかなど。情報の量に振り回されている今の自分には、俯瞰して捉えるきっかけになった。
ただ、ちょくちょく語られる未来の話が私には魅力的に思えず、、圧倒的に増加していくデータを利用するためには仕方ないかなと思うんだけど。果たして楽しいのかな?
◎ページを模した本の形をしたスクリーンは欲しいな。育ってきた環境によっては不要なのかもしれないけど。それとも慣れ?どちらにしても
身体性ってやっぱり大切だと思う。
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『インターネットの次に来るもの』
1.個人のアテンション
益々重要視される。個人も企業も。
なぜならば、情報が増えすぎて、個人が本来見つけたい情報、コンテンツの価値が相対的に高くなってるから。
2.コネクト→タグ→意味づけ
そのために自分が作成保存した情報も、外部情報にもタグづけが益々進む。
タグづけ→関連づけ→注釈リンクという具合に、便利になる。
3.解答<質問推測
Google検査。解答を見つけるではなく、あなたの探し物、質問、これですか?
そう、質問への重要度が増してくる。
4.n分母の変化。
大衆統計→自分自身
僕は周りと比較して、、、ではなく、たとえば医療も益々カスタマイズが進む。
日常のセンサーデータで情報は蓄積されているのだから。
著者マイノリティ・リポート アイデア出しの方。
税抜2,000円はお得すぎました。
そうね!→会社自己に転換したくなる書籍。
#マーケティング
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タイトル通りではありますが、インターネット以降の未来予測が具体的に書かれています。ただし、具体的な商品やサービスというよりも、フレームワーク、考え方が12個に分けられています。 -
少し先の未来を観る眼が養われる感覚に没入できる現代の必読書。ってくらい面白かった。
未来について。
我々がどう思おうとも世界はBECOMING。不可避的にそうなっていく。
あらゆるパターンはAIや機械学習によってCOGNIFYING。認知化され我々はどんどん賢くなり、
あらゆる情報はデジタル化されコピーが可能になりFLOWING。我々を流れていく。
私たちはそれら総てをSCREENING、画面で見ていくことになり、
欲しいときに欲しいモノへいつでもACCESSING。アクセスするようになる。
近代に支配された所有するという概念よりもSHARING。分け与えるほうが物理的にも地球環境的にもそして人間的にもメリットがあり、
未知の好みはそれぞれの個性でFILTERING。不要なものをフィルタしパーソナライズされ届けられる。
新しい価値はヒップホップばりにREMIXING。すでに存在する資源の組み合わせで再編成され、
感覚とフィジカルはあらゆるレベルでINTERACTING。双方向に影響を与え合い、
我々の行動は監視を望まずともTRACKING。追跡可能なデータに可視化される。
AIの進歩により検索と回答の精度の高まる世の中においてQUESTIONING。人間の問いそのものが非常に重要になる。
そしてそれはまだBEGINNING。 始まったばかりの序章に過ぎないのである。
魅惑的な現在進行形ワードのみのスカしたインデックスをヒップに繋げて文章にしてみるだけでもわくわくの面白い未来のイメージが脳に浮かび上がる。
チャンスはいつでもいくらでも平等にある気がする! -
原題は”The Inevitable” - 世の中が後戻りができない形で変わることはもはや決まってしまったことだ。そういうメッセージである。
邦題に示されている通り、本書ではこれから来るべき未来における12の傾向が提示される。それらは全てプロセスであるという意味で、すべて動詞の進行形になっている。乱暴にそれらをまとめてみるとこんな感じだろうか。
●BECOMING: 今の時代は常に新しいものになりつつある時代だ。われわれは皆そのプロセスの中にいる。振り返ってみると今まさにそういう時代であり、それは少し前からそういう時代だった。インターネットやそれによって実現されたサービスってみんなそうだよね。
●COGNIFYING: AI、とにかくAI。ビッグデータでディープラーニング。それに必要なCPUもメモリもどんどん増える。AIによって思いもつかなかったことができるようになるよね。
●FLOWING: ビットの時代、何でもコピーされてストリーミングされる。無料になって、コモディティ化されて、共有されて、オープンになる。そうなると色んなことの前提が変わってくるよね。
●SCREENING: 世の中スクリーンだらけになる。1年間で1人1枚くらいのペースでスクリーンは増えている。そのスクリーンは逆に自分たちを覗き込んでいる。VRグラスやら壁やらがネットでつながったスクリーンで埋め尽くされると世の中変わるよね。
●ACCESSING: 所有することからアクセスすることに価値観の転換が起きている。物事がリアルタイムでオンデマンドになる。だからクラウドになるのは必然だよね。
●SHARING: SNSなんかそう。WikipediaやLinuxもそう。シェアしてコラボする。新しい経済原理。
●FILTERING: 大量のデータ。だからフィルタリングが受け取る方からも出す方からも重要になる。アテンションがますます希少なものになる。FacebookやGoogleのすごさはコモディティ化したアテンションをフィルタリングする巨大なインフラというところにある。だから儲かって成長してるんだよね。
●REMIXING: 既存の組み合わせから新しいものが生まれる。組み合わせるのが楽になるとどんどん新しいものが生まれるよね。
●INTERACTING: VRだ。それもインタラクションのあるやつ。そもそも何かアクションに対して反応がないっていうUXはなくなってくのかもね。
●TRACKING: ほとんどの情報が記録されていく。すごい勢いでデータが貯められていく。IoTってのもある意味そういうものだ。プライバシーにも新しい概念と規則が必要になる。いずれにせよますますトラッキングされることは不可避になっていくよ。
●QUESTIONING: 答えはすぐに得られるようになる。これからは質問することが重要になる。そして、良い質問がいくつも生まれていくのだ。
●BEGINNING: そして今が何かの始まりのときだ。多くのデータとネットワーク。何かが相転移を起こす。今こそが後から振り返ったときにまさにここが始まりの時代だと言われる時代なのかもしれない。
新しいことが避けがたく起こりつつある。それらはこれらを組み合わせて推し進めた結果としての何かだ。何かが起こるのは不可避だ。ただし、その何かは起きてみるまで正確にはどういうものであるのかわからない。常にそれはわれわれの想像の域を超えていくものであるから。ただし、その傾向や要素を認識することはできる。そういうメッセージの本だ。
次のビル・ゲイツの言葉を思い出す。
「私たちはいつも、今後2年で起こる変化を過大評価し、今後10年で起こる変化を過小評価してしまう。無為に過ごしてはいけない。」
”We always overestimate the change that will occur in the next two years and underestimate the change that will occur in the next ten. Don’t let yourself be lulled into inaction.”
今後10年で何かが起きることはわかる。しかし、何が起きるかは、10年前に今起きていることがわからなかったのと同じようにわからない。それでもその何かに備えなければならない。いずれにせよ、それは不可避 - Inevitable - であるのだから。そういうことが書かれた本だ。 -
考えさせられるお題提供という意味で読書の価値あり、テクノロジーの進化という観点では、目新しさは感じられず残念。
「インターネット社会で膨大な情報が我々の手中にあるのに、使いこなせていない」と、最近出会った人が発言していて、印象に残った。インターネットは、劇的に社会を変えたが、大きな変化は生活の利便性や娯楽分野であり、恒久平和や社会問題の解決に有効かと言えば、まだ可能性が残されている気がする。
本著に記されるようにAIの価値は、その追求により、人間を再定義する事にもある。働き方が変わり、旧式の単純労働の形が変わり、人間はどのように生きるべきか。農業でも工業でも、人に対するサービスでも、「生産」する事が労働で、「生産性」を高める事がマーケティングを含む企画業務とする付加価値至上主義は、間もなく終わるだろう。インターネットの次に来るもの。そこに氾濫する情報を生産性という価値観から切り離した世界に待つものを、私は見てみたい。 -
1. 次の産業革命を起こした国が覇権を握るとメディアは報じており、その最先端として米国と中国が争っています。ここでそもそも何をしたら産業革命になるのか?という疑問を持ったのでヒントになるかと思い読んでみました。
2.インターネットが普及したことは革命的であった。それにより、不可避の未来がある。本書ではbegining,cognifying,flowing,screening,accessing,sharing,filetering,remixing,interacting,tracking,questioning,beginingの12個のキーワードを取り上げています。
人類はインターネットを活用し、テクノロジーを受け入れることを強制されています。これを活用できなくては取り残される人間となってしまいます。根本として、変化していくことを避けず、社会に適応していかなければならない。そのうえで、未来を見極める要素が何なのかを把握しなさいということです。本書では、その要素として12個上げています。
3.かなりの分量があったので、読み切るに時間がかかりました。しかし、理解できたのは40%くらいだと思っています。外国人の著者はどうしても回りくどい口調になってしまうため、要点をつかみづらく、苦戦してしまいます。その中で得た答えとして、人口知能(AI)を人間社会に役立てていけるかどうかが産業革命の要なのだと思いました。今は研究が盛んに行われており、実験段階ですが、自動化された世の中がかつてないほど人間の生活を楽にできればそれを生み出した国が勝つということになるでしょう。日本の場合、テクノロジーを受け入れる体制が海外より整備されないため、国内企業は政府の規制に阻まれることは予想されます。そうなると日本からGAFAMのような企業は生まれないでしょう。他方、より便利な方を消費者が好んでしまい、海外産に依存してしまう恐れもあります。
日本が産業革命によって覇権を握ることはないので残念ですが、IT企業が苦しくなっていくのが目に見えているので何かしら対策があればいいかなと思います。(現時点で自分は何も思いついていない) -
インターネットなどのテクノロジーがいち技術を超えて、ネイチャーと化していく未来。未来予測は数あれど、この本に書かれた未来は確実にやってくる。
人間中心設計からAI中心設計に変わっていくのは興味深い。色んな情報が機械で解かれるために設計され、結果システムはブラックボックス化する。そうなった時のデザイナーの役割はどう変わっていくんだろう。いっそ本質が融けて、機械と人間の間を取り持つ「演出家」になるのかも。