- Amazon.co.jp ・本 (120ページ)
- / ISBN・EAN: 9784140817421
感想・レビュー・書評
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ふと目に止まったので読んでみた。
図も豊富で、図解雑学的にサクサク読める本だった。
脳容量と、体格が大きかったネアンデルタール人ではなく、ホモサピエンスが生き残ったというのが興味深い。
環境要因的に寒冷化して、ネアンデルタール人大型の身体を保ちづらかったことや接近戦が生存に不利だったことが理由の仮説として挙げられていた。
それに対して、ホモサピエンスの共感能力と飛び道具がキーだったらしい。
小型というハンデが逆に武器になったと考えると興味深い。
また、アフリカ大陸から遥々日本まで海を渡ってきたというのも想像するだけですごい。
共感力(協力)・想像力・冒険心に溢れた種なのだなぁ、感じた。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
気の遠くなる年月をかけて人類は進化してきた。今現在もそんな真っ只中なんだなぁ。
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NHKで放送した番組の内容を書籍化した本なので、全く知識のない人が読んでもわかりやすく、我々ホモ・サピエンスの起源とか、ネアンデルタール人やホモ・エレクトスのような現代人に近い種が滅んだのかが理解できるようになっていた。
私はNHKオンデマンドでも、この本の元となる番組を見て理解はしたうえで読んだのだが、番組で紹介されていなかったことも多く書かれており(例えばホモサピエンスがなんでネアンデルタール人より群れることができたのかとか)、番組をみて、なぜなぜをやっていると腑に落ちない部分が説明されていてわかりやすかった。 -
人類史にハマっていろいろな本を読んでいるが、この本は通史的にポイントを押さえて全体のだいたいの流れが把握できるので便利。ただし人類史は証拠が少なく複数の仮説が対立しやすいが、この本ではそのあたりはサラッと説明するだけなので、他のもっと詳細な人類史の本の副読本的な感じで見れば良いかなと思う。たくさん読んでいても案外全体の流れを把握するのは難しい(私の場合、気候との関係などいまだに把握できない)ので、こういう本があると助かる。
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こういった人類史を読まないから、属名などに慣れるのには少し抵抗があるが、人類起源から、日本人のルーツをわかりやすく解説。
それにしても、これからの化石発掘と日進月歩であるDNA解析技術により、例えばホモサピエンスにも、ネアンデルタール人の遺伝子がサハラ以南の現代人を除き1〜4%も含まれ、それが氷河期を乗り越える適応に役立ったというのには驚きを隠しえない。
ヒトは独りに非ずと思わされた。 -
とってもいい本なのですが、イラストのクオリティーが…。
それはさておき、人類誕生の歴史については、どんどんと新しい知見が増えており、この本にも、しっかり反映されています。
監修の海部陽介先生は、日本人のルーツを探るべく、日本に初めて人が渡ったかもしれない航路を、実際に、当時と同等のレベルを使って渡る実験をするなど、実証を大切にする研究者。
その姿勢が、この本にも存分に活かされていると思います。 -
NHKスペシャル「人類誕生」の副読本。人類の起源からサピエンスの発展が、図やイラストを混じえ、子供にも読みやすいほど、分かりやすくまとめられている。最新研究の成果も盛り込まれ、有史以前の歴史が広がるような読後感だった。人類みな兄弟といっても全く実感が無いが、世界が狭くなった昨今、我々の祖先の実態が今後益々明らかになれば、そんな概念もまたクローズアップされることもあるのかも知れない。
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ホモ・サピエンスの本は多いが、NHKテレビが元ネタなだけあって図が豊富で理解しやすい。ネアンデルタール人や多人類との関係などもわかりやすい。もう原人、旧人とかいわないのね。巻末の人類図鑑は18種類の人類が写真付きトレーディングカードのようにまとめられていて、マニアックだがすごいアイディアだと思った。