石原慎太郎 作家はなぜ政治家になったか (シリーズ・戦後思想のエッセンス シリーズセンゴシソウノエッセンス)

  • NHK出版 (2019年11月25日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (144ページ) / ISBN・EAN: 9784140818046

作品紹介・あらすじ

戦後75年、気鋭の論客が戦後知識人を再評価する新シリーズ創刊!
シリーズ・戦後思想のエッセンス

「戦後派保守」──その変容に迫る
衝撃の作家デビューから国会議員、そして都知事へ。昭和から平成にかけて、その男は常に「戦後」の中心に居続けた。彼はいかにして大衆を味方につけたのか?一人の戦後派保守の歩みから、戦後日本社会の光と闇を映し出す画期的論考。

みんなの感想まとめ

戦後派保守の代表的存在が歩んできた道筋を深く掘り下げた本作は、彼の人生を通じて日本社会の光と闇を映し出します。著者は、彼がどのようにして大衆の支持を得てきたのか、また「成熟」の難しさや政治家としての役...

感想・レビュー・書評

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  • 石原慎太郎の辿ってきた道がよくわかった。
    「成熟」の難しさ。大人になることの難しさ。
    幼児のまま大人になった男性に委ねられている日本という国。

  •  日本語表現・分かりやすさ3/3。内容の価値3/3。
     「幾度もの挫折の末に、彼がたどり着いたのはナショナリズム」(p,113)は、少し違うと思う。たどり着いたのは政治家という仕事であり、それをやっていくための芸風がナショナリズムである。
     参院選に初めて出て当選したのが68年。その2年前に肝炎で入院しているが、絶対安静でありながらベッドに身を起こして原稿を書いていたという。何故かといえば、そうでもしないと食えない、そういう仕事をしているから。この時彼は34歳ぐらいのはずで、経済的な意味での将来への不安は大きかったであろう。人間30代で仕込みを終わらせておかなければ、40代50代で楽に大きく稼ぐことはできない。芥川賞なぞ取ってもしばらくすればすっかり忘れ去られる人は少なくないわけで、そんな例も身近にたくさん見ていたであろう。
     就職をしていないから、今さらサラリーマンにはなれない。ビジネスを起こす才覚も度胸も経験もない。が、知名度はある(事実、初当選時、史上最高得票数を獲得している)。彼にすればごく自然な転職であったろう。つまりこれは「文学から政治への転向」などというものではなく「小説家から政治家への転職」。ただそう見えてしまっては「政治家」の方の稼業がなりたたないから、文才を生かして、それらしいことを言ってるだけ。
     彼のチック、自己愛性人格障害についてまで踏み込めればもっと面白い文になったと思うが、本書の趣旨(NHK出版の「シリーズ・戦後思想のエッセンス」)の紙数ではそれは無理だったでしょう。

  • 石原慎太郎

  • 2019I242 289.1/Na
    配架場所:A2 東工大の先生の本

  • 東2法経図・6F開架:910.268A/I74n//K

  • 書くという行動手段があったのに、政治家になるという行動手段を選んだことに興味がありました。しかし、政治家として特別な成果を出すことは難しく、確かに、「声高にナショナリズムを叫ぶ。着地しない。(P138)」印象が拭えません。知覧に行って、特効隊員一人ひとりの家族の物語を思い至ることはあっても、そこから国家が浮き彫りになるロマンティックな物語が私には見えてこなかったです。

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著者プロフィール

1975年、大阪生まれ。北海道大学大学院准教授を経て、東京科学大学リベラルアーツ研究教育院教授。専攻は南アジア地域研究、近代日本政治思想。2005年、『中村屋のボース』で大佛次郎論壇賞、アジア・太平洋賞大賞受賞。著書に『思いがけず利他』『保守のヒント』『保守と立憲』、共著に『料理と利他』『ええかげん論』『現代の超克』、編著に『RITA MAGAZINE テクノロジーに利他はあるのか?』『RITA MAGAZINE 2 死者とテクノロジー』などがある。

「2025年 『建築と利他』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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