- Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
- / ISBN・EAN: 9784140818060
作品紹介・あらすじ
「よくぞ、こんな“問い”を立てた!」
――田村淳(ロンドンブーツ1号2号)
学術論文になるとは思えないテーマのオンパレード!
ラーメン、アイドル、猫の思い出、ギャンブル、心霊写真……
研究者が命をかけて取り組んだ論文をポップに解説する、大人向け図鑑が登場!
NHK Eテレ、異色の知的エンタメ番組「ろんぶ~ん」の出版化。
この世界に数多存在する論文。
最先端のもの、「そこに目をつけたか!」とうならされるもの、役に立つとはとても思えないもの……
共通点があるとすれば、それらはすべて研究者が人生をかけて書き上げたものであるということ。
本書は、ありえないほどユニークでクリエイティブな論文を取り上げ、執筆した本人の言葉をもとにひもといていく。
さあ、“知の結晶”に込められた愛、情熱、苦悩、汗をともに味わおう!
【編集担当者より】
「論文には“謎解き”の要素がある」
この本の元になった番組を企画した制作者の言葉です。
論文の結論だけを紹介するのであれば、わざわざ番組や本にする必要はありません。
書かれた背景や、結論に至るプロセス、研究者の思いまで説明してはじめて、
結論の持つ意味がわかるのです。
そして、その謎解き部分こそが、論文を読むときの最大の面白さだと言えるでしょう!
巻末には、番組MCであるロンドンブーツ1号2号の田村淳さんの原稿が掲載されています。
現在、大学院で自身も研究を行っている淳さん。
論文の魅力や、ご自身の研究テーマ「死者との対話」についてもわかりやすく説明してくれました。
この本を読んでいただければ、
「学ぶこと、知ることって面白い」と感じられると思います!
感想・レビュー・書評
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先日篠山紀信さんが亡くなった。
この本を読んでいたら1970年代アイドルを表紙に起用するスタイルを最初に始めたのが篠山紀信さんだったと書いてあった。
紹介されていた論文のタイトルは
1970年代の「アイドル」文化装置としての雑誌『明星』-田島悠来
アイドル文化の起源について300ページ近い超大作らしい。
ニュースの死亡記事があってこの論文に興味をもったが、他の論文もみな目の付け所が面白い。
その切り口があったかぁ!と膝を打つ。
個人的に好きだったのは漫画『カイジ』で「運」との向き合い方を考える
「運」という物語と主体との関係-土井孝典
という論文。
カイジについて考察しながら主人公が運という存在に立ち向かっていく成長物語であり、私たちが運というコントロールできないものに対してどのように向き合うかを考えている。
さすが臨床心理士の先生。私はカイジを読んでそんな深く考えたことはなかった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
NHK Eテレ「ろんぶ〜ん」の書籍化。書籍化に当たり新しい要素はあるかなあと期待しましたがほぼ番組の構成通りで新規要素は無し。とはいえ本となりゆっくり読めるのはいいですね。
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ただ単に変な論文の紹介というだけでなく、我々の身近なことにも関連している内容だし、説明も平易な文章で書かれているので分かりやすい。「アイドル」「ギャンブル」「幽霊」の章はもう少し詳しい内容も読んでみたい。
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疑問を持てる人は、知の扉を開ける。「ラーメンの残り汁でエンジンは動くか」「漫才ロボットの作り方」等ギャグのような事を真剣に研究した論文を紹介。
石油の代替エネルギーを探していたことから始まった
「ラーメンの残り汁でエンジンは動くか」
研究を始めた方の前に、すでに実用化している企業があり、驚きました。どんなことにも疑問を持って調べ、探求している人は進歩していくのですね。
Webニュースから自動即席漫才を作ろうと試みる
「即席漫才ロボットの作り方」
対立語(野球とサッカー)や言い間違い(母音と子音が似ている投票と凍傷)など漫才によく使われる技をいかにネットから拾って台本にするかが実験されています。
ネットニュースで作ったネタとAIが作ったネタの違いも面白かったです。
内容は大きく分けて、ラーメン、猫、漫才、アイドル、ギャンブルの5つです。
どれも研究者達の思考の流れが見えて、興味深いです。「はじめに」でも触れられていますが、「研究者はものごとをこんなふうに見ているのか!」という目線を味わえます。
NDC 049 -
面白いテーマの論文を一般人向けにわかりやすく説明した本。アイドル、猫、ラーメン…身近なテーマに論文的に切り込むとこうなるのか!と新たな発見が満載だった。
NHKでろんぶ〜んという番組があったことも知らなかったし、今までの人生で論文に触れたのも卒論ぐらいだったので、新しい世界に足を踏み入れた気分だ。
内容も論文内容を連連と書いているのではなく、わかりやすい言葉で要約されているし、書いた人のインタビューや背景も掲載されているので親近感が沸いた。
個人的にラーメンかカレーかどちらが真の国民食か決める論文の話が1番好きだった。
また、ロンドンブーツ一号二号の田村淳さんの寄稿が巻末にあったが初めて彼の文章を読んでその読みやすさと素直な感想に感心した。 -
【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/759190
”論文って難しそう”のイメージが変わる!
どんな論文を書けばいいのか迷っている人のヒントになるかも。
「猫に思い出はあるのか?」のように
面白そうなテーマの論文が載ってますよ!