ギンガムチェックと塩漬けライム 翻訳家が読み解く海外文学の名作
- NHK出版 (2025年4月18日発売)
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感想 : 49件
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Amazon.co.jp ・本 (260ページ) / ISBN・EAN: 9784140819876
作品紹介・あらすじ
小説の読み解き方がわかる。知ってるつもりだったあの名作の、新たな顔が見えてくる!
『嵐が丘』は、相続制度と法律知識を駆使した「不動産小説」だった?
アトウッドの『侍女の物語』は現代アメリカがモデル?
不朽の青春小説『ライ麦畑でつかまえて』は、太宰の『人間失格』に似ている?
これからのポストヒューマン時代に必読の作家、カズオ・イシグロー
当代一の翻訳家・文芸評論家である著者が、
誰もが知る名著を全く新しい切り口で解説し、
小説のあじわい方を指南する大人向けブックガイド。
あの名作の知られざる“顔”が見えてくる!
誰もが一度はふれたことのある古典的名著から、今こそ読むべき現代作家の“問題作”まで。
著者の翻訳家としての歩みのなかで、思い出深い作品、折にふれて読み返す、大切な名著たちをここに紹介。
翻訳者ならではの原文(英語)の読み解きや、作品理解の深まる英語トリビアがちりばめられていますので、翻訳家志望の方や、英語学習者も楽しめます。
※本書はNHKラジオテキスト「ラジオ英会話」の人気連載「名著への招待」(2021 年度~2024 年度)を加筆修正してまとめたものです。
みんなの感想まとめ
文学作品の新たな楽しみ方を提案する一冊で、名作の知られざる側面を引き出すことに特化しています。著者は翻訳家としての経験を活かし、各章ごとに厳選された作品を紹介しながら、読者に新たな視点を提供します。特...
感想・レビュー・書評
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表紙絵とタイトルから読みたかった本。今まで読んだ著者の作品中一番気軽に読めた。名作のあらすじと原文からの引用で「実はこんな意味もあるのでは」など様々な読み解きが楽しい。『若草物語』『ジェイン・エア』『クララとお日さま』読みたい。
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ウルフの「灯台へ」の解説は、ウルフの読み方の助けになるかも。翻訳家ならではの、原文の示唆するところが書かれている。
今度100分de名著が、鴻巣さんで、しかも、マーガレット・アトウッドの「侍女の物語」と「誓願」。
軽く予習しようと思ったが、思ったより軽め。
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「翻訳家による海外文学名作ガイド」といえる本はもう何冊か読んでるのにまた借りてしまったよ、と思ったが、同じ作品についての紹介でもやはり語る人が変わればちがう魅力が見えてくるし、前にも読みたいと思ったのにまだ読んでいないまま読みたい気持ちが薄れていっていた本に再会して「だから読みたいと思ってたんだってば」ともう一度心に刻みつけるなど、名作といわれる作品は、読んでいなくとも胸のうちでこすりすぎて摩擦熱ですでにほてほて。
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読んだ本、途中で終えた本のことが書かれてあって嬉しかった。一つ読んでみようと思う本ができた!
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まずタイトルにそそられた。子供の頃、エニドブライトンのおちゃめな双子やはりきりダレルを読み、美味しいに違いない未知の食べ物を頬張る少女たちの描写にワクワクした私。赤毛のアンを読んで、素敵に違いない未知の生地のお洋服の描写にうっとりした私。あの頃読んだ外国の本は、よくわからないけど素敵そうなもので溢れていた。その感覚を思い起こさせるようなタイトル。ギンガムチェックと塩漬けライム…!
どうやら同じような子供時代を過ごしていたらしい著者は、翻訳家で文学評論家。本書では彼女が子供の頃や若い時分から読んできた外国文学の解説が載っていて、外国文学への良い入り口になると思う。堅苦しくなく親しみが持てる語り口で、あしながおじさんから若草物語からレベッカからアッシャー家の崩壊からハックルベリー・フィンの冒険からクララとおひさままから…とにかく様々な外国の物語の楽しみ方を魅せてくれる。
さすが文芸評論家、時代背景や、文学史上の作品の意義の解説もあり、読むうえでの新しい視点も紹介してくれる。また、翻訳家ならではの、原文の解説や翻訳の工夫についてを垣間見られるのも目新しい。著者ならではだと思う。女性だからか、女流作家たちの取り上げ方も結構好きな感じだった。
なんだかんだ、有名どころだけど読んだことがない作品というのもいくつもあり、大分大人になってしまったけどやっぱり読んでおこうかな、と思ういくつものタイトルとの再会もあった。
各章の冒頭にある3行ばかりの簡単な作者プロフィールでその作者の生きた年月を読んでは、こんなに短い生涯でこの時代にこの作品を残したんだ…どんな人生だったんだろう、という読み方もした。
読みやすいのに幾重のも楽しみ方ができて、かなり好きな本だった。 -
翻訳家の視点から外国文学の名作を紹介する。NHK「ラジオ英会話」テキストの連載「名著への招待」をまとめたもの。
取り上げられている文学は名作ぞろいなので、半分強くらいは既読だったが、えっ、こんな読み方ができるの?と驚きの連続だった。
例えば『ロミオとジュリエット』。若い二人の悲恋に目が行きがちだが、良く読んでみると、二人の性格が対照的で、「半分は喜劇」なのだという。
ロミオはジュリエットに会う直前まで別の女性を追いかけており、ほれっぽくロマンチスト。対してジュリエットは、ロミオの愛の言葉を巧みに引き出し、二人の恋愛を成就させるために段取りを組むなど、実務能力抜群のリアリスト。もし二人が予定通り結ばれていたら、ロミオはジュリエットの手のひらの上でコロコロしていただろう。
鴻巣さんいわく、タイトルは『ジュリエットとロミオ』の方がふさわしいのでは?とのこと。
ラジオ英会話テキストに掲載されていただけあり、文学の内容を紹介しつつ、原文のたくみな表現や、そこから読み取れる作者の真意などにも言及してくれる。
実際に挑戦するのははるか先になるとは思うが、『ライ麦畑でつかまえて』の思春期独特の感情表現は、ぜひ原文で味わってみたい。
タイトルの「ギンガムチェック」と「塩漬けライム」。異国の文化が漂う言葉にあこがれた若かりし頃を思い出す。ちなみに、私は「ジンジャーケーキ」と「モスリン」の響きにあこがれた。 -
翻訳家・鴻巣友季子さんによる、海外文学を原語の視点を絡めながら読み解くというもの。
若草物語やジェイン・エアなどなど、大昔に読んだことはあるが、細かいところはうろ覚えなので、「こういう事ですよ」と言われても、『そうだった…け?』ぐらいの感想しかないのが少々恥ずかしい。「嵐ヶ丘」も「高慢と偏見」も確かに読んだはずなのに…。
シェイクスピアも、ロックダウンを経験しそこがあったからこそ、名作が生まれたとも考えられるというのは、現代に置き換えることもできて、共感があった。 -
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◆原作の深い読みと再解釈[評]長谷部浩(評論家)
<書評>『ギンガムチェックと塩漬けライム 翻訳家が読み解く海外文学の名作』鴻巣友季子 著...◆原作の深い読みと再解釈[評]長谷部浩(評論家)
<書評>『ギンガムチェックと塩漬けライム 翻訳家が読み解く海外文学の名作』鴻巣友季子 著:東京新聞デジタル 2025年5月11日 有料会員限定記事
https://www.tokyo-np.co.jp/article/403898?rct=book
『あしながおじさん』に『風と共に去りぬ』......あの名作の新たな一面が見えてくる! - ニュース|BOOKSTAND
https://bookstand.webdoku.jp/news/2025/05/12/180000.html2025/05/13
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誰もが一度はふれたことのある古典的名著から、今こそ読むべき現代作家の“問題作”まで。
著者の翻訳家としての歩みのなかで、思い出深い作品、折にふれて読み返す、大切な名著たちをここに紹介。翻訳者ならではの原文(英語)の読み解きや、作品理解の深まる英語トリビアがちりばめられています。海外の名作がたくさん紹介されているので、またあらためて読みなおしたくなりました。 -
翻訳家の鴻巣友季子さんが海外文学の名作を紹介している。小説の形態や技法、時代背景などはもちろんのこと、翻訳家なので原文の英語についても説明されていておもしろい。little 、young といった簡単な単語やwish+仮定法過去完了が持つニュアンスを知ると、印象が少し変わったり、より深く作品を味わうことができて興味深かった。
これらの作品は、著者にとってはなつかしい再会の書が多いそうで、30年ぶりに読み返してやっと真意がわかったということもあったそうだ。その感動をこの本で伝えてくれている著者の「『わからない』は一生の宝」という言葉には説得力があるなあと思う。ほとんどの作品は、読み返したくなったり、知らなかったけれど読みたくなったりしたので、「わからない」を楽しみながら読んでいきたい。 -
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翻訳家である著者が海外文学を原著の引用も交えながら紹介する書籍。英語アレルギーがあるので、ところどころ英語の参考書みたいになるのがやや苦痛だった。
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そうそう、『レベッカ』ですけどね、私も、主人公は〇〇なんじゃないの?!と思いながら読んでいたので、なんか我が意を得たりと嬉しかった。
名作の紹介ということで定番揃い。気がつけばたぶん全部読んだことがある作品だけれど、再読したくなる。
読んだことのない人も、入りやすく、読みたくなるんじゃないかな。 -
「海外文学の名作を読み解く」と始まり手にとった。小難しいジャンルだから考察本のようにかいつばみ、まぁ知ったと気になろうと思った。が、読んでびっくりする内容。
現代は全ての積み重なった本の上に立っているのに、当たり前に受け入れその足元を見ていなかったと思うような衝撃。
どれもが、これまでの人間の姿であり、自分であり、未来を示唆していた。
この著者が女性の翻訳者であるからより女性の自立を戦う姿を読み解く場面が多く、
これを新時代の女性のアイデンティティ=フェミニズムとも言える。
現代の私達はまだ一人で立つ事を受け入れられている途中であると感じているけれど、それでもこの海外文学の名作から読み解くに、なんて素晴らしい女性達のおかげで今の私達がやっと一人でいられる世界になったんだと握手をしたい。
もちろん物語なので、実際の話ではないけれどこうしたアイデンティティを書き示された後にここまで新しい時代に邁進できているのだと感じる。
また未来のディストピアとして「1984年」などから読み解くのは現代の社会の全てをまさかこの時代と同じような仕組みになっているのではないかと思う気づきがある。
文字を読み、読書をかさね、芸術を知る事は
思想の範囲を拡げる事。
これを制限されてあるいは短絡的にする幼稚化は、民を操れる支配方法のパンとサーカスのような手法、
現代のタイパとコスパ、AIと重なる。
便利というだけでチャットGPTに頼りそれを真に受ける、もしくは難しい事も要約させ理解した気でいる。お金や技術を費やす時間を設けずにものの数分で描きたい絵や映像を作成させる。またショート動画など短い映像をループさせ思考をぼんやりさせる。時間がないからと3倍速で映像を見るなど
これは完全に人間の脳の中を完全に衰退させている。
この「1984年」の世界と、現代は全くの一致ともいえる。恐ろしいくらい。
この著者は、ただ単に文章を文字通り訳しているのではなく内容を理解し咀嚼し繫げる聡明さも合わせもつ女性で、
この1ページから最終ページまでの段階は
タイトルのギンガムチェックと塩漬けライムの意味を説明する所からジャブを打ち、だんだんとここまでついてこれるか?理解できるか?とパンチをだんだん多く打って5章の頃には対戦ばりのパンチラインで挑んでくるので
ぜひ、最後まで読み切って欲しい。
私も受けて立って読み切れた先にある、
『私は「わからない」は一生の宝だと思っています。』
の一言が完全にノックアウトだった、ここまで書かれては敵わない。
この中から読みたい名作で特筆すべきは
「侍女の物語」からの「誓願」
「最後のひと葉」
ぜひ読んで私なりの読み解き方をしたい。 -
学者やその道のプロが素人向けに書いた本を読むのが好きだ。愛を感じられるのが心地よい。本書もそんな1冊。
私は知識も語学力もないから、翻訳されたものをタダの話としてしか読めないけれど、原文の細かいニュアンスや当時の時代背景などを知っていると面白いだろうなぁと思う。 -
翻訳家である著者が、海外文学の名作・代表作を紹介、名作たる由縁を解説する。
翻訳家であるがゆえに、原作の英文が当時どのような背景があってこのように日本語に翻訳されたかなども述べられており、非常に興味深く、おもしろかった。
海外文学好きには是非読んでいただきたい一冊だった。 -
2025.6.28
以前読んだ本をも読み返したくなりましたし、読んだことのない本を読みたくなりました。そして、何より途中で投げ出してしまった本に、もう一度出会いたいと思わされました。翻訳家の視点で、原文も紹介されているので、新たな発見がありました。 -
「塩漬けライム」の「塩漬け」って
「ピクルス」のことなのね。
確かに著者が言うように
昔の外国のおはなしに出てくる言葉って
わからないなりに憧れたりしたなぁ。
「こけもも」とか(=クランベリー)
昔の翻訳家さんたちは
何とか日本語で近いように訳したり
意訳して雰囲気が伝わるように
苦心してくれていたんだ。
しかし、この本で取り上げられている
海外文学の名作を
自分があまりちゃんと読んでいないことが
よくわかりました(^◇^;) -
題名は、知ってるけど 中身は?という本が、何冊かあり 読むきっかけになりそう
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初心者向けの翻訳小説ガイドという趣向。自分も翻訳家の鴻巣さん同様、あしながおじさんや赤毛のアンを熱心に読んだ子供で、少し昔の翻訳本に出てくる、しょうがパンやこけももジャム、おかゆ、レモネード、タフタやオーガンジーのドレスなどが不思議だったが憧れを持っていた。ガイブン読みとはそういう人達だろうと思う。
この本で紹介されている本はほぼ既読。ハックルベリー・フィンはおそらく読んでいないし雨の中の猫(ヘミングウェイ)などまともに読んだか不明なものはある。その観点では、ラインナップが対象年齢が低めで王道、ネタバレを避けて内容に突っ込まないライトな書籍紹介どまりなのが物足りず。英語の一文を記載して翻訳の観点で解説しており、原書にアクセスしないと分からない洞察を読めたのはよかった。
若い、英語が好き、翻訳本に馴染みがない人が主なターゲットではないか。 -
海外の小説は著者が書いておられるように時代背景、文化の違いで、とっつきにくく苦手でした。そして、名作くらいは読んでみたいという、気持ちもあり本書に出会いました。とても丁寧な解説で、初心者が読んでみようと思える、後押しになります。
この本が好きな人におすすめの本
著者プロフィール
鴻巣友季子の作品
