鉄腕アトム55の謎 (生活人新書)

  • 日本放送出版協会 (2003年3月8日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (224ページ) / ISBN・EAN: 9784140880616

みんなの感想まとめ

テーマは、鉄腕アトムの物語に隠された深いメッセージや社会的背景を探ることです。著者は、アトムの連載時代から現代に至るまでの視点を交えながら、ロボットと人間の関係性や差別問題について考察しています。特に...

感想・レビュー・書評

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  • たまにはこういった全然関係ない本もいいでしょう。鉄腕アトムの誕生日である2003年4月7日にほぼ近い2003年2月に発行された本。
    55の謎というタイトルで、54のお話・謎が、記載されており、55番目の謎は、読者ご自身で考えてほしい、と。鉄腕アトムのマンガが書かれたのが1950年代、本書が書かれたのが2003年、二つの時代のタイムトラベル感もあり、なかなか楽しめました。

  • 著者は昭和35年生れ、昭和43年に連載終了の『アトム』を評論する適材とは思えない。「アニメは無視」宣言し、38年=放送開始以前の54話を解説するが、抑『全集』をテクストにして連載時の雰囲気を無視している。作意に無関係な閑談に過ぎない。中島梓など先行する評論を参照した形跡もない。アトムは“ロボットと人間の対立”という図式で、民族差別人種差別を扱ったというのが自伝『ぼくは漫画家』などにある。ロボット達はイジメ受けたり、国境越えを禁じられる差別を受け、何度も集団出国して“自分の国”を作ろうとするが、彼は無視する…

    『デッドクロス殿下の巻』。「ロボットの地位はうんと低いものでした」「今や全世界はロボットの方が多い」、混和の国でロボット初の大統領になったラグ大統領に対し人間の反政府活動。お茶の水博士やヒゲオヤジまで政府権力=ロボット側につくのは、連載の1960年、白人優位をくつがえす国連の活動が念頭にあるからではないか?(日本の国連加盟は1956年)著者は「読者はアトムに感情移入してそれが正義と思いこむ」と書く。

    つまり無自覚に《白人》の立場に立つ。人間とロボットの最大の相違は性欲の有無だろう。その見地では少年はロボット側に立つ。21世紀の非正規社員は「複数の子を大学卒業以上の学歴を得差しめる」収入が得られないが、幸運と努力で階級上昇する例外が、イジメにあったりする。

  • [ 内容 ]
    空想未来マンガとして50年前に連載が始まり、一世を風靡した『鉄腕アトム』。
    2003年4月7日は主人公のロボット、アトムの誕生日である。
    手塚治虫が描いた「未来」に、はたして時代は追いついたのか。
    原作マンガを丹念に読み解きながら、ロボット技術をはじめとする科学文明の現状を検証、手塚治虫が遺した現代社会へのメッセージを考える。

    [ 目次 ]
    アトムは、地球人でも宇宙人でもない?―「アトム大使の巻」
    アトムの「親」は、いったい誰?―「気体人間の巻」
    ロボットと人間、悪いのはどっち?―「フランケンシュタインの巻」
    アトムのパワーは原爆クラス?―「赤いネコの巻」
    アトムは一晩で三千キロも旅できるって、ホント?―「海蛇島の巻」
    アトムの心は、氷のように冷たいのか?―「火星探検の巻」
    コバルトは、アトムそっくりのクローンか?―「コバルトの巻」
    アトムのどこが「人間以上」なのか?―「人工衛星SOSの巻」
    マンガと政治、どっちが大事?―「ZZZ総統の巻」
    ロボット芸術展覧会のグランプリは誰か?―「電光人間の巻」〔ほか〕

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著者プロフィール

解剖学者・美術批評家

「2021年 『養老孟司入門』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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