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Amazon.co.jp ・本 (208ページ) / ISBN・EAN: 9784140882221
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地方創生の先駆けとして知られる海士町の生き残り戦略を、町長自身が明るい視点で描いた一冊です。著者は、人口2500人のこの町が直面する超高齢化や少子化という厳しい現実を踏まえつつ、希望に満ちた改革や新規...
感想・レビュー・書評
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いくら周りを動かそうと頑張っても、人の心を打たなければ動いてはもらえません。幸い、私たちの試みは、彼らに何かを伝えることができたのだろうと思います。
(引用)離島発 生き残るための10の戦略、著者:山内道雄、発行所:NHK出版、2007年、167
最近、私は、遠く離れた島々に思いを馳せている。
その島々とは、隠岐諸島。本土からの所要時間は、高速船で約2時間、カーフェリーだと3時間弱から5時間弱かかるという。
隠岐諸島は、島根半島の沖合60キロほどの日本海に浮かぶ島々である。その一つに中ノ島があり、海士(あま)町がある。
海士町は、地方創生のフロントランナーとして、全国に名が通る。
失礼ながら、交通アクセスが良いとは言えない海士町において、なぜ、「地方創生のトップランナー」とまで言われるようになったのか。
また、先日拝読させていただいた枝廣淳子氏による「好循環のまちづくり(岩波新書,2021年)」においても、海士町は地方創生のモデルとして紹介されている。
なぜ、人口減少が進む離島において、これほどまでに新たな産業を創出することに成功し、関係人口が増加し、好循環のまちづくりができたのか。
その秘密に迫るべく、電電公社からNTTに変革したときの経験を活かし、大胆な行政改革と産業創出の政策を実施した前町長の山内道雄氏の「離島発 生き残るための10の戦略(NHK出版,2007年)を拝読させていただくことにした。
本を読みすすめるうち、私は、すっかり、町の存亡の危機と戦った山内前町長の力強くも優しい言葉の数々に触れ、海士町の虜(とりこ)になってしまった。
私は、海士町の成功要因について、次の3点のことを思った。
1点目は、危機感を持って新たな環境に適応しようとしたことである。
まず私は、海士町の当時の現状に触れ、進化論を唱えたダーウィンの言葉とされる「生き残る種とは、最も強いものではない。最も知的なものでもない。それは、変化に最もよく適応したものである。」を思い出さすにはいられなかった。
人口減少が進み、さらに離島ならではの課題を抱えていた海士町は、最初に町民と危機感を共有した。それは、従来の公共事業の繰り返しによる雇用創出に見切りをつけ、新たな産業を創出することであった。
いま、「変わらなければ、海士町が消滅しかねない。」という住民の危機感が高まり、民間出身の山内道雄氏に白羽の矢が立った。
新たな時代の環境に適応しようとして、山内氏を町長に導いた町民の意識共有が原点であろうと感じた。
2点目は、限りある資源を有効活用し、強みを活かしたことである。
限られた予算や人員などの資源配分、そして島民が真に必要としている政策の展開。私は、海士町の政策には、見事にマネジメントとイノベーションが組み合わさっていると感じた。
役場は、従来の管理的な役割から変化し、新たに産業振興を担う”産業3課”による取り組み に予算や人員などを重点配分するようになった。
また、海士町には、海の恩恵により、豊富な海産物がある。この強みを活かし、海士町は、新たにCASフリージング・チルド・システムを導入し、イカやイワガキ、メバル、ヒラメなどを新鮮なまま本土に輸送できることを可能とした。そして、島内の恵まれた資源を強みに変え、”外貨”を稼ぐ。また、”島をまるごとブランド化”という政策は、新たな雇用創出などを展開していくこととなった。
一方、海士町は、人口減少を食い止める政策も展開する。「海士町すこやか子育て支援に関する条例」を制定し、結婚や出産祝金、離島ならではの妊娠・出産にかかる交通費助成などは、すっかり私も感心させられた。
3点目は、人づくりである。
商品開発研修生として全国の若者を募ったことである。給料は月額15万円。これでマクロ的な視点で新たな島の魅力を発掘することに成功した。
普段、島民が当たり前だと思っていることが、外の人が見ると魅力的に映る。そして、魅力が外に広がり、ひいては関係人口の創出にも繋がる。
本書の後半では、大学生や外国人との交流場面も登場する。
本書ではあまり触れられていないが、その後、山内町長らは、過疎で廃校寸前の高校を全国から志願者が集まる高校へと生まれ変わらせた。
そこに住む人が幸福であること。
それは、働くところがあり、人が集い、行政の政策がしっかりと住民とマッチし、外部との交流も盛んである。これが枝廣さんの言われた好循環なまちづくりなのだと感じた。
私は、海士町の山内道雄氏を富士フィルムの古森重隆氏と重ねた。
二人とも、危機感を抱き、自組織や地域の強みを活かしながら、強力なマネジメントとイノベーションを推し進めた。
そして、両者とも見事な復活劇を遂げたのは、言うまでもない。
山内道雄氏は、次の言葉を大切にする。
先憂後楽
行政というのは、「憂い」があれば住民より前に気づいて対処し、それがうまくいって「楽しみ」ができても、それを享受するのは住民より後でいい(本書、71)という意味だ。
行政に関わる人たちにとっては、貴重な言葉だ。いま、どの自治体も新型コロナウイルスのワクチン接種や感染拡大防止で忙殺されている。やりきれない行政マンも多い中、今一度、原点に立ち返って、「先憂後楽」という言葉を噛み締めたい。
まず、住民の幸せを第一に考える。
そんな、まちづくりをしている海士町の取り組みから、いろいろなことを教わる一冊であった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
人口2500人の海士町(あまちょう)の生き残り策を町長自身がつづった本。
読みやすい。
p20の人口ピラミッドが衝撃的。
これほどいびつな超高齢化と超少子化の図はこれまでみたことがない。
これが離島や山村地域の現実で、日本の他のまちもこれからこうなっていくわけである。
続くp22の農業従事者の年齢分布もすごい。
とんでもない表である。
こうした悪条件にかかわらず、数々の改革と新規事業にいどむ海士町長の筆致はなぜか明るく希望に満ちている。
前向きなチャレンジの姿勢はすばらしい。
そうでないと人はついてこないんだろうな。
海士町を応援したくなる本。 -
地方創生時代の未来を走る島
島根県海士町は、メディアで地方創生のさきがけ事例として報道されていることから、その取組について学ぶために本書を購入。
地方創生が叫ばれる10年前から、国の方針とは違う方向で、国の政策変更に負けずと、町を率いた町長に興味があったためだ。
本書は、地方が変わるためのヒントにあふれていて、それが10の戦略として分かりやすくまとめられている。
特に、いいなと思った部分は、「其の3 意思は言葉ではなく行動で示す」である。
海士町長のすごいところは、スローガンの明確さと、それを実現するための組織づくり、そして自ら身を切る姿勢だろう。
このような町長のもとでは、職員の能力もいかんなく発揮されるだろう。
本書が書かれてからも、海士町では、沢山のIターン者が面白い取組をしているところであり、続編が書かれることを期待したい。 -
これからの地方にとって参考になるはず
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タイトルどおり、生き残るための真剣さ、必死さが伝わる。
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(1) 島根半島の沖合60キロの日本海に、隠岐諸島という島々が浮かんでおり、大小おおよそ180の島からなっています。このうち人が住んでいるのは西ノ島、中ノ島、知夫里島、島後島の4島です。その中の中ノ島全体を町域としているのが、海士町です。
著者である山中道雄さんは海士町生まれで、2002年に海士町長に初当選しています。海士町は、財政破綻を目の前にしており、島がなくなってしまうかもしれないという状況にまで陥っています。そんな海士町の生き残りをかけて、山中道雄さんを中心とし、様々な人たちと協力して様々な活動を行っているという内容となっています。
(2) 山中道雄さんは海士町が生き残るためのキーワードは外貨獲得であると考えました。しかし、島に企業を誘致することは難しく、公共事業にも頼ることはできないということでした。
そうすると、島の外からお金を持ってくるということは、島の宝を島の外の人たちに売ることを意味します。この島にあるものにどれだけの価値を見いだし、あるいはどれだけの価値を付加して、島の外の人たちに買ってもらうか、ということになりました。
この島は半農半漁の島なので、島にあるものといえば自然と農産物、海産物ということになります。そこで、山中道雄さんや島の人たち目指したのは、個別の商品を売るだけではなく、島をまるごと売ろう、島をまるごとブランドにしよう、ということでした。
最終的には、海士町をひとつの総合デパートにするのが、皆さんの目標となっていました。その第一歩となった商品が、具にサザエを使ったレトルトパックのカレーでした。その後も様々な海士町の海産物などが商品化されたそうです。
海士町に多くの人を呼び込むためにも、海士町の魅力を伝えなくてはいけないので、島で採れた食材を使った商品開発はとても大事だと思ったので、良い提案だと思いました。
(3) 今回この本を読んで初めて海士町という場所を知りました。読み進めていくにつれて、海士町に住む人たちの大変さというものがわかりました。
山中道雄さんがどれだけ海士町のことを大切にしているかということも伝わり、とても良い町長さんだなと感じました。とても遠い場所ではありますが、ぜひ一度訪れてみたいと思いました。(Erii 20150105) -
離島というハンデを逆手に取って、島全体をテーマパーク化するという。
職員の方が少々気の毒だが、愛郷心で仕事のモチベーションを維持しているからまぁ、仕方がないのかね。 -
まちづくりや地域活性化で注目を集める、島根県隠岐諸島の海士町の町長が書いた本。
市町村合併をせずに生き残ると決めた海士町での取り組みの数々。
その理念や動きが島全体に広がり、島外にもファンを多数かかえるようになったのは、行政が率先して身を削って訴えたからだろう。
何も難しい戦略が書かれているわけではなく、実践しているかしていないかの違いを感じる。 -
海士町の町長の本。
興味を持ったので読んでみた。
読み物としてはどうということもないのだが、いかにして地元に帰るか。
そんなことを考える私には面白かった。
一方で思っていたほどには島で幸せに暮らしているというのとも違った。
小さい島で危機感を共有できるというのは素晴らしい。
ベッドタウンとして人口が増えるのとは訳が違う。
ともかく、これからは異なった価値観で暮らしたいと思われる町になれるかが生き残りの条件なのだろう。
とはいえ、それぞれの市町村がそうなれるわけもなく。
未来は暗い。 -
職員の大幅な給与カットなど賛同出来ない面もあるが、外部のコンサルタントやプランナーに委託せず取り組むところは、人材育成の面でさんこうになった。
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プロジェクトの関係で読んだ本。
地域活性化についてヒントをもらえた気がしました。
特に読んでいたのは「現場の大切さ」
「弱みと強みは隣り合わせ」だということでした。
よそ者。若者。馬鹿者。
わたしも新しい風をおこせる人になりたいと思いました。 -
海士町に行ってる最中に読みました。島根県の海士町の町長さんが書いた本。島に外貨(本土のお金)と人を集める為の施策や姿勢が明確に記されていました。
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五年前の本だけど、非常に面白かった。Iターンを実現させる離党の町長。現在も10年目の現職で、色褪せない。
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書いていることの一部を海士で実感できた。
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財政破綻前夜、生き残りに向けて立ち上がった
離島の町。難問解決のヒントがここにある。
著者は、島根県海士町長。
海士町は、隠岐諸島の一つ中ノ島にある町である。
少子高齢化と財政難にあえぐ離島の町長に就任し
た著者は、民間企業での経験を生かした、大胆な
行財政改革と産業創出で、島の生き残りを目指す。
本書は、新書らしくサラリと読めてしまう。
内容は多岐にわたるので、ひとつひとつが薄まって
いる感じもするが、地域づくりのヒントが詰まって
おり、元気を与えてくれる一冊といえる。
(下で働く職員は、やりがいがあるだろうけど、大
変そう。それが地域づくりの醍醐味かもしれないが)
海士町の今後に注目したい。 -
海士(あま)町。隠岐諸島の「島前(どうぜん)」と呼ばれる4つの島のひとつ「中ノ島」に成立する人口2500人の自治体。
そこにUターンした首長が、ポスト公共事業のマチづくりにチャレンジした。
間には≪平成の大合併≫もある。公共事業は縮減、合併議論では自立の道を選んだ自治体が、既存の資源の再構成、Uターン、Jターン、Iターンの人材を生かしながら、「人口は2500人が適正規模、その構成が高齢化から若返りをはかりたい」と、位置づける。
島の資源。サザエ、イワガキ、白イカ、隠岐国・海士ノ塩で、交流による「外貨獲得」。子牛で出荷していた畜産業を、成牛に育て東京でだけ出荷する仕組みで、キロあたり4000円という松阪牛を超える「隠岐ブランド」を成立させたこと。
この先、なんとか維持したいのが県立高校の存続。高校待つのではなく、高校をを売り出すことで維持したいという。
平成15年から19年までの実績。「全国一給料が安く、全国一働く職員、全国一の悪い町長」のもとでの、マチづくり策を公開。 -
[ 内容 ]
「若者」「馬鹿者」「よそ者」がいれば町は動く。
財政破綻を目前にした離島の小さな町が、名物町長と“日本一安い給料で日本一働く町職員”を中心に、“奇跡の復活”を目指す。
「若者」「馬鹿者」「よそ者」とともに、彼らが見つけた“宝物”とは。
袋小路・日本の縮図である島の試みの中に、現代日本が直面するさまざまな課題を解決するためのヒントがあった。
[ 目次 ]
其の1 あえて単独での道を選ぶ
其の2 民間の感覚と発想で危機に対する
其の3 意思は言葉ではなく行動で示す
其の4 「守り」と「攻め」の両面作戦
其の5 「島をまるごとブランド化」戦略
其の6 誰もができないと思ったことをやる
其の7 人が変われば島は変わる
其の8 活性化の源は「交流」
其の9 答えは常に現場にある
其の10 ハンディキャップをアドバンテージに
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ] -
民間企業勤務の後島根県海士町長となった著者が自らの活動を通じて会得した課題解決のための着想のヒントを紹介した一冊。地域に眠る資源とは、問題意識を共有する人たちとつながり、活動を共にすることを通じて発掘され、活かされていくものなのかもしれない。地域の持続可能性や現状打破の必要とされる全てのテーマに向き合う人へ。
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島根県、隠岐島の海士町の話ということで、友人もいるので、読んでみました。
改めて、海士町のHPを見て、町長の挨拶に本の中身が凝縮されている一文を発見!!
『海士町ならではのまちづくりのテーマは、『島の幸福論』です。そこには住民の「自分たちの島は自ら築く」という挑戦の意志と、一人ひとりが足元から小さな幸福を積み上げ「海士らしい笑顔の追求」をしようという想いが込められています。
揺るぎない『島の幸福論』の追求と、 『協働で共生の島づくり』に、町民の皆様の一層のご協力とご支援をお願い申し上げ、皆様のご健勝とご多幸を心からご祈念して、年頭のご挨拶といたします。』
『島の幸福』を求める町長と、『島の幸福は自ら作りだす!』と考える住民とがあいまって、今の海士町があるんだろうなぁなんて、妄想が膨らみます。
いつか行ってみたい島の1つです。
粟島は、規模は小さいので、海士と同じようにはいかないところも多いと思いますが、マネもしながら、島づくりを進めていけたらいいなぁと思います。
以下、抜粋です。
_____________________________
小さな町のいいところ。
その気になれば、住民一人一人と話をすることができる。
海士町には14の地区がありますが、そのすべての地区で住民集会を開き、住民の声を直接聞くことにしました。
住民集会では、合併によるメリットもデメリットも、できるだけ率直に話して、意見を求めました。
身を削ってでも、この島を守る。この島で産業を作り育てる。
行政は企業。「総合サービス商社」
あらゆる住民サービスを扱う商社。
町長は「社長」、課長は「取締役」、職員は「社員」、住民は「株主」であると同時に「顧客」である。
町を立て直すには「やってやる」意識をなくすこと。
「やってやる」のではなく、「やらせていただく」
「住民あっての行政」
「お役所イメージを払拭すること」
観光客には「島の論理」は全く関係がありません。
「島の論理」には無関係な人たちを相手にした商売をしなければならない。
「これからは行政も民間の感覚でやらないとこの島は生き残れない」
3つの柱
「人づくり」
「モノづくり」
「健康づくり」
町の経営指針
「~自立・挑戦・交流~そして限りなき前進」
「先憂後楽」
天下の憂いに先立ちて憂い、天下の楽しみに遅れて楽しむ
行政は住民にサービスするのが仕事
スローガンをいくら並べても人は動かない。
何をどのように変えようとしているのか、どんなことをしようとしているのかを、実際に動くことで示す必要がある。
産業3課
「交流促進課」「地産地商課」「産業創出課」
島に産業を作り、島の商品を売り、島に人を増やすこと
職員が、どんどん仕事がでkりう環境や意識を作るのが経営者の仕事
「適材適所」を徹底
課長と係長を推薦制に
課長たちが評価した職員は、年功に関係なく昇進する。
「経営会議」
毎週木曜日、午後5時30分から
就業時間中に管理職が一斉に席をはずす、会議室に籠もるなど、あってはならないこと。
この先に希望はあるのだということを、実感してもらえている。
その希望があるからこそ、人は動くことができる。
守ってばかりでは、生き延びることはできても生き残ることはできません。
攻めていかなければ、島に未来は来ないのです。
攻めとはつまり、「産業の創出」でした。
敵を知る前に己を知ること
農業と漁業を産業として再生することが、私たちの進むべき道
個別の商品を売るだけでなく、島をまるごと売ろう、島をまるごとブランド化しよう。
商品の1つ1つは小さな規模でもいいから、その小さな商品を積み上げていくことで、海士町の産業全体がトータルとして成立するようになろう。
ブランド化の一点突破。
東京市場を狙う。
高いハードルを作らず、背伸びをしないでやっていくことが、はたして現実的な方法なのでしょうか。
私にはそうは思えないのです。それは成功の可能性をも低くしてしまう、むしろ非現実的な方法のような気がします。
「島が生き残る」とは、この島で人々が暮らし続けること。
そのために必要だからこそ、産業を作りだす。
海士町すこやか子育て支援に関する条例
結婚祝い金20万円(ひとり10万円)、出産祝い金(最高100万円)、保育奨励金、妊娠出産にかかる交通費の助成
「若者」「バカ者」「よそ者」がいれば町は動く。(一橋大学の関満博教授)
「商品開発研修生」として全国の若者を募集。
給料は月給15万円。
研修生に求めたのは、「島で宝探しをすること」だけ。1年後にレポートを報告。延長も可能。
指示は1つ、「自由にやってくれ」
外部の目によって、今まであったり前だと思っていたことが当たり前ではなくなる、住民ひとりひとりが島の魅力について考えるようになる。
そういった意識の変化が、島の財産になる。
海士の中学校の修学旅行で東京に行き、一橋大学で講義をした。
中学生が一橋の学生や国立市民に対して、海士町が行っている自立への取り組みについての講義を行った。
講義内容はすべて中学生が自分たちで考えた。海士町の取り組みから歴史、文化を自分たちで調べ、自分たちの言葉で講義をした。
中学生は「自分たちが何もしらない」ことを知ってショックを受けた。
また、海士の産物を東京の人に説明し、買ってもらうという経験をした。
郷土に誇りを持つ、愛着を持つというのは、こうした経験から生まれるものだろうと思う。
自分で考えさせることが一番大事。
自分で経験し、考えることで、子どもたちの意識は確実に変わっていく。
「若者離島体験塾」http://www3.pref.shimane.jp/houdou/files/4B2B9C58-2C87-4B2B-ABA3-8A04395F2207.pdf
全国の未就労の若者たちを島に招いて、島の生活を体験してもらおうというもの。
「AMAワゴン」http://www.town.ama.shimane.jp/gyosei/torikumi/4021/vol.html
東京の新宿日本語学校と連携
日本語がまだうまくない状態で、島に入ってくる。そこで中学生たちと交流し、島の家庭にホームステイする。
「AMAワゴン」やフランスからやってくる学生たち、この年代が海士にはすっぽり欠けている。
20歳前後の人たちと接する機会が多くない。これは残念なこと。
やはり人として成長していくためには、すべての年代の人たちと接し、交流する必要がある。
商品開発研修生に毎月15万円を支給して、まったく好きなことをやらせる、成果は期待しない、ではまったくの無駄ではないかと思われるかもしれません。
しかし、私たちはそうは思いません。
むしろ非常に有意義なお金の使い方ではないかと思います。
何かが動く時は、最初に動き出すまでは大変ですが、一度動き出したものは、そのまま動き続けてくれます。
動き続けるだけではありません。動く方向もそう。当初、私たちが想定していた方向だけではなく、思ってもみなかった方へ向う可能性があるのです。
自分たちは、このお客さんを相手に商売をしているのだということを、常に意識すること。
すべてはお客さんが教えてくれる。
ハンディキャップをアドバンテージに
そこそこの品質のものを作っていればビジネスとして成立する場所では持ちようのない覚悟で、製品づくりに臨んだ。
熱意
誠意
創意
ハンディキャップをアドバンテージに変えるというのは、見方を変えてみろということ。
すべてのものはいろいろな意味を持っているはず。
離島は不利だ、海士は恵まれていない、というのは簡単なこと。
ただ、そう言っているだけでは、何も変わらない。
ぐるりと一回りしてみれば、どこかに別の景色が見えるはず。
そこが突破口になる。
最後尾から最先端へ。
「くるっと回れ右してみろ。先頭じゃないか。」
離島から日本を変える。 -
隠岐の島海士町の名物町長,山内道雄が二期目に書いた本。袋小路・日本が直面するさまざまな課題を解決するためにヒントが町長のやったことのなかにあるという。
町政運営は企業経営である,「やってやる」から「やらせていただく」へと言われることは,言葉としては理解できる。しかし,この町長のやっていることと私の立ち位置の間には大きな川が流れているようで,はい,そうですかと言って簡単に近寄れたり,まねて行動できたりすものではない。いったいなぜそんな川があるのか。私が作ってしまっているのだろうか。
せっかくこんなすごい人が身近にいるのになあ。でも広島大学の勇木さんはこの海士町出身だということを以前も聞いていたのだろうけど,この本を読んだことによって海士町出身を覚えたぞ。これはこの本を読んだことに成果だ。
山内道雄の作品
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