いやな気分の整理学 論理療法のすすめ (生活人新書 258)

  • 日本放送出版協会 (2008年6月10日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (176ページ) / ISBN・EAN: 9784140882580

みんなの感想まとめ

困った感情や嫌な気分に対する新たなアプローチを提供する一冊。論理的な視点から感情を捉え、非論理的な思い込みを見つけ出し、それを変えていく過程を丁寧に解説しています。読者は、自分の感情がどれほど思い込み...

感想・レビュー・書評

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  • 困った感情、嫌な感情に対する考え方の本って今はたくさんあるが、この本は感情に対するアプローチとして論理的という考え方、捉え方で取り組んでいる。

    自分の感情が論理的か思い込みが入っているのか、それがネガティブな気持ちに結びつくならその思い込みは変えていこうという事柄が論理だって進められている。
    なるほどと納得した。

  • これは結構、目からウロコの穴場本。

    新しい環境に身を置くようになって、落ち込んだり、悩んだりすることが増えたけれど、そのときの気持ちをどう処理すればよいのかが書いてあって、スッキリした。

    本書の内容を簡単に説明。(「論理療法」というらしい)人は、何らかの「出来事」(失敗とか)が起こったとき、「いやな気分」を感じます。ですが、実際には同じ「出来事」起こっても、人によって前向きに考えることができる人と後ろ向きに考えてしまう人が出てきます。

    これは、「出来事」と「いやな気分」の間にその「出来事」をどう受け止めるのかという、その人固有の「考え」があるからです。

    そして、その「考え」を変えて、「いやな気分」を少なくしましょう、というものです。本の中では、「考え」を変える方法が書いてあります。

    これまでの人生の中で固まった自分の考えを論理的に撃破していくので、頭でわかっても、気持ちがついてこない人もいるかもしれません。(自分もきちんと撃破できたわけではない…汗)

    そのため、このやり方が合う人と合わない人がいるかもしれませんが、僕の場合は理屈でゴリゴリやられるこの方法は結構、効きました。試してみる価値はあると思います。(補足すると、本来の「論理療法」というものは、理屈だけではなく、感情も考慮に入れられているらしい。)

    僕が「ナルホド~」と感じたのは、「いやな気分」は健康的なものと不健康なものに分かれ、健康的な「いやな気分」を感じるのは、いたって普通のことですよ、というところ。(例を挙げると、健康的な「いやな気分」が心配で、不健康な「いやな気分」が不安。ここで言う心配と不安の違いとは、何らかの危険・困難なこと(=「出来事」)がある際、何らかの準備・対応策を打つことができるかできないかの違いです。つまり、「出来事」に対して健康的な感情(心配)を感じる人は、危険を察知して適切に対応できるのに対し、「出来事」に対して不健康な感情(不安)を感じる人は、どうしたらよいのかまったくわからず何の対策も打てない人のことをいいます。)

    単純に「物事を前向きに考えましょう!」という安っぽいポジティブシンキングが書かれているのではなくて、「いやな気分」といものを否定せず、きちんと受け止めて、健康的に「いやな気分」を感じるように自分の「考え」を変えていきましょう、という件がとても興味深かった。(補足すると、筆者はポジティブシンキングを否定しているわけではなく、「いやな気分」を軽くし、落ち込みをなくしてから、ポジティブシンキングに取り組むのが良いと言っている。)

    凹んだときに、また読みたい一冊です。

  • 役に立たない思い込みは心の不快ところにある。(P106)
    イメージトレーニング法
    イラショナル・ビリーフをしっかり論破して、ラショナル・ビリーフに取り替える。

    (イラショナル→)「…でなければならない」という思い込みを「できれば…であるほうがよい」(←ラショナル)という柔軟な思考に変化させる。

    読んでいて、「ああ、わかるよ…」というのを多く感じた。私もねばならないに雁字搦めにされていたから、ここがストッと腑に落ちて気持ちが良かった。嫌な気持ちに気づかなくてたくさんため込んで泥船で沈んでしまったけど、そうなる前に気がついてもっと早く手を打っていたら、…なんて考えてしまったり。(たられば話はもう無しで…)

    P28 「恥を雪ぐ(そそぐ)」(意味…名誉を取り戻す)という言葉を初めて見た。知らなかった…。「雪ぐ」って書いて、「そそぐ」「すすぐ」と読むなんて…。この本ではそそぐとルビが振ってあった。

    性格を直す方法はなさそうだけど、あまり困らない程度に改善させることは可能なので、そのための本。「心の癖」を理論療法を使って改善していく。
    私の場合第5章の「落ち込み癖を直す」というのが有効だと思った。この本に10代で出会っていられたら…と思った。

    出来事(A)→考え・ビリーフ(B)→結果としての感情(C)
    Bの考え方のところを変える。Bはビリーフ(Belief)、考え方、受け止め方、思い込みの意。

    ビリーフには種類(?)があって、それがラショナル・ビリーフ(理性的・論理的)と、イラショナル・ビリーフ(非理性的、非論理的)だ。
    もうダメだ、この世の終わりだ、もう終わりだ、どうにもならない、どうせうまくいかない、最低最悪どん底だ…こういうネガティブな感情はイラショナル・ビリーフ。

    少し前の私の心の中はイラショナル・ビリーフだらけだった。考えを変えるのは難しいけど、一旦気づくとゆっくり氷が解けていく時みたいに地面が見えてくる。

  • 「そんな正論言われなくてもわかってるよ!」という正論を、いやでも受け入れられるほどにわかりやすく説明してくれる。精神医学、心理療法本をいくつか読んだが、素人にはこのレベルが最も飲み込みやすい。

  • 「努力と練習があれば自己変容は生じる」
    がんばる!じゃなくって、具体的な、努力と練習。

    出来事A→論理的・合理的な考え方B→健康的な否定的な感情C
    出来事A→非論理的・非合理的な思い込みB→不健康的な否定的な感情C

    Bには思い込みが多い。これをかえる。
    「ねばならない」「であるべきだ」「であってはならない」「はずがない」・・・
    これを論破していく。
    (1)柔軟か硬直しているか
    (2)論理的か論理的でないか
    (3)社会一般の現実に合っているかいないか
    (4)長い目で見た自分の人生目標の達成に役立つか役立たないか

    完全な人なんていないしな・・・結構私は思い込みが多くて、論理的でないことが多いなと感じた。

  • 要約:
    あなたを苦しめ続けているいやな気分の元には非論理的な思い込みがある。論理療法では
    ・絶対に〜しなければならない/してはいけない
    ・どうせ〜である/どうせ〜できない
    のように、自分の中にある硬直した思考を発見し、それらを徹底的に論破し、より論理的で柔軟な考え方へ変
    えていく。これには時間がかかり、一度で完全に変わるものでもないが、気長に取り組んでいくことで思い込みを取り払うことができる。

    主張は一貫しており、よく噛み砕いた説明がされている。一部、納得しがたい具体例もあったが、性格改善のためには非常に使えそうな方法であった。

  • 自分自身が持つ思考のゆがみや偏りを論理の誤りによって
    論破し、改善しようとする論理療法について書かれた本

    人間の気持ちは「ある出来事」そのものにあるのではなく、
    その出来事をどう受け止めるかといった「認知」にある。

    その認知を変えることで結果となる気持ちを変えようというのが
    論理療法。

    単純なポジティブシンキングと違い、マイナスに考える思考法の
    メリットも書かれているが、行き過ぎたマイナス思考は本人にとっても
    苦しくいやなもの。

    偏った考え方の根本にあるのは「~でなければならない」といった過度の
    「べき思考」。

    これらの思考は
    ・柔軟性がない
    ・論理的でない
    ・非現実的
    といった点でデメリットがあり、この思考のおかしさに対して
    合理的に論破していくことでこれらの思考を打破していくという考え方。

    論理療法のエッセンスは「物事にはいろいろな面があり、単一の面だけを
    見るのではなくいろいろな点からの思考が必要。過度のべき思考に
    陥っている人はそれができなくなっているため、それを改善するための
    考え方」だと思う。

    認知行動療法の認知療法と近い考え方であり、理屈っぽい思考の人
    には親和性がありそう。

  • 〈落ち込みやすい性格も論理で直す⁉︎〉
    ネガティヴな思考パターンや性格をなんとかしたい…誰もがそう願うと思いますが、ただポジティブに…!と自分に言い聞かせたり念じたりしても難しい…。
    でもこの本は、よくない出来事と感情の間にはその出来事に対する受け止め方、考え方というものがあって、それが感情的な反応の違いを生み出している、と説明しています。
    たとえば、すぐに落ち込む、腹を立てる、不安になるといった否定的な感情に至る手前の段階には、その出来事をどう考えるかという重要なポイントがある、ということです。
    加えて、この「否定的な感情」は「健康な否定的感情」と「不健康な否定的感情」とに分けることができ、特に後者の「不健康な否定的感情」が現れた時に、自分の硬直した思考の歪みによって出来事の捉え方が間違っていないかどうか考えてみることを勧めています。
    根拠のあまりない単なる「ポジティブシンキング」ではなく、論理的に考えて感情を上手にコントロールする方法を指し示している、とても納得しやすい内容でした。
    何が「健康的な否定的感情」で、何が「不健康な否定的感情」にあたるのか…是非この本から確かめてみてください!
    とても参考になりますよ。

  •  自分で自分のいやな気分を整理するための方法を、実際に思考の流れを丁寧に説明しながら教えてくれる本。すぐに実行できる内容であるし、ここで教える整理方法を上手くできるようになるためにはある程度の練習と時間がかかるけれども、長年かけて培ってきた性格の癖が簡単に直るわけがないからそれは必要な努力だと書いてあることも、正直に思えてよかった。自分の厭なところが直になおる魔法は存在しない。
     最後に「自己非難、自己憐憫、他者憐憫の三つはやめましょう」とまとめてもくれることもあり、大変読みやすい本だった。

  • 悪いことをした人間イコール悪人だ、というふうに思いがち

  • メタ認知して感情をコントロールする方法の本。とってもシンプルで目新しさもないともすれば当たり前の事しか書いてない感じもするが、きっちりシステマチックに整理されているのがいいです。

  • (未読)

    負の感情を論理的に整理してしまおうというのが本書の目的。

    「イヤな気持ち」を消す技術
    を読んでから読もっと。

  • 取っ掛かりがどうも入りにくくて、何度も本を閉じ、少し月日が流れた末やっと読むことが出来ました。
    導入に苦労しましたが 一部対話方式になっていたり結構ズッキリすることを書かれていたりして、20.30頁と進むとすんなり読み進むことが出来ました。
    ちょっと大袈裟じゃない?と思う節もあったりしましたが、この本を手にするような時はそれくらいが丁度いいのかも知れないです。
    “自分を変えるのは自分” と改めて心に刻みました。

  • 私は非常に気が短くていわゆる「ぶち切れる」タイプだと思っています。そういう「性格は生まれつきで直らない」と思っているのですが、この本はそうした「硬直した思考の『歪み』を正して明るくポジティブな思考に変え、感情を上手にコントロールする方法を指し示す希望の心理療法入門」書です。

  • 論理療法という聞き慣れないセラピーの紹介本だが、その考え方はアルボムッレ スマナサーラの「怒らないこと」に書かれている事そのものである。畢竟御仏の教えはセラピーに通ずるということか。

  • 書かれていることは首尾一貫している。
    ある特定の出来事に対して
    rational beliefeに基づいて論理的に考えること。
    感情と論理を分けて考えて、とにかく自分が損と思われること、
    ストレスを感じることを如何に減らすことが重要か、
    そういった点が論理的に書かれている。

    内容が重複しているところが多々あるので、
    多少うっとをしいか、筆者の言わんすることには
    基本的に賛成である。

  • [ 内容 ]
    すぐに落ち込む、腹を立てる、不安になるといった性格は生まれつきで直らないものだろうか。
    「…すべきだ」、「どうせ…」といった硬直した思考の「歪み」を正して明るくポジティブな思考に変え、感情を上手にコントロールする方法を指し示す希望の心理療法入門。

    [ 目次 ]
    第1章 いやな気分の整理学・論理療法のABC(気分の整理のABC 「いやな気分」を区別・整理する 考え方を区別・整理する)
    第2章 論理療法の基本的な考え方(自分の感情に責任をもつ 原因は自分の人生観にある 努力と練習が必要)
    第3章 思い込みの見つけ方(思い込みの四つの特徴 よくある思い込みの三つのタイプ)
    第4章 いやな気分の整理学・論理療法のD(思い込みを論破・解体する 自分に言い聞かせる 論理療法のイメージ・トレーニング イラショナル・ビリーフに反する行動をしてみる)
    第5章 「落ち込み癖」を治す(「ダメな私」・自己非難 「かわいそうな私」・自己憐憫 「かわいそうなあなた」・他者憐憫)
    補章 論理療法について

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    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • 仕事で落ち込んだときに。あまり整理されなかった、いやな気分。

  • トランスパーソナルと唯識思想で有名な印象が強い、
    岡野守也氏の本なので、マインドフルネスも扱うと思って買うと、
    目次と解説読んだ限りそんな事はなく、
    アルバート・エリス氏の論理療法の入門書のようだ。
    (サブタイトルにちゃんとそう書いてあるのだが汗)
    詳しく知りたい人は「唯識と論理療法」を読めとある。
    http://booklog.jp/asin/433302109X
    こちらは東洋の唯識思想との関係も解説してあるようだ。

    アルバート・エリス氏の本はビジネス向けの自己啓発の印象で、
    うつ病の私は避けていたのだが、これを機会に少し読んでみよう。

    読んだらまた書く。

  • 1年くらい前に研修での、講師の小ネタで
    ABC理論というのを教わって、この本に
    行きつきました。

    この本や傾聴力等を身に着ければ、ビジネスで
    役立ちそうと思って、読みました。

    ある知り合いがこんな雰囲気なこと言いました。
    「出来てない人は、恐らくこういった本を読まないよ。
    読んでもなんとも、思わないと思うよ。」

    まあ、そんな人はいるかもしれませんが、
    これを読んで以降に訓練すれば、
    多少なりとも、仕事上で「**すべき」「絶対**だ!」とか
    凝り固まったやりとりは、なくなるなら良いのかなと。



    1点だけ気になりました。
    ・下を見て、私は不幸じゃないって思うのは、健康的か?

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著者プロフィール

1947年生まれ。関東学院大学大学院神学研究科修了。現在、サングラハ心理学研究所主幹。唯識、トランスパーソナル心理学、ホリスティック教育・エコロジー・自然農法などの紹介に携わり、新しい思想潮流の創出に関わった。著書に「自我と無我」(PHP)「トランスパーソナル心理学」(青土社)など。

「2002年 『万物の理論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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