- Amazon.co.jp ・本 (176ページ)
- / ISBN・EAN: 9784140882580
感想・レビュー・書評
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これは結構、目からウロコの穴場本。
新しい環境に身を置くようになって、落ち込んだり、悩んだりすることが増えたけれど、そのときの気持ちをどう処理すればよいのかが書いてあって、スッキリした。
本書の内容を簡単に説明。(「論理療法」というらしい)人は、何らかの「出来事」(失敗とか)が起こったとき、「いやな気分」を感じます。ですが、実際には同じ「出来事」起こっても、人によって前向きに考えることができる人と後ろ向きに考えてしまう人が出てきます。
これは、「出来事」と「いやな気分」の間にその「出来事」をどう受け止めるのかという、その人固有の「考え」があるからです。
そして、その「考え」を変えて、「いやな気分」を少なくしましょう、というものです。本の中では、「考え」を変える方法が書いてあります。
これまでの人生の中で固まった自分の考えを論理的に撃破していくので、頭でわかっても、気持ちがついてこない人もいるかもしれません。(自分もきちんと撃破できたわけではない…汗)
そのため、このやり方が合う人と合わない人がいるかもしれませんが、僕の場合は理屈でゴリゴリやられるこの方法は結構、効きました。試してみる価値はあると思います。(補足すると、本来の「論理療法」というものは、理屈だけではなく、感情も考慮に入れられているらしい。)
僕が「ナルホド~」と感じたのは、「いやな気分」は健康的なものと不健康なものに分かれ、健康的な「いやな気分」を感じるのは、いたって普通のことですよ、というところ。(例を挙げると、健康的な「いやな気分」が心配で、不健康な「いやな気分」が不安。ここで言う心配と不安の違いとは、何らかの危険・困難なこと(=「出来事」)がある際、何らかの準備・対応策を打つことができるかできないかの違いです。つまり、「出来事」に対して健康的な感情(心配)を感じる人は、危険を察知して適切に対応できるのに対し、「出来事」に対して不健康な感情(不安)を感じる人は、どうしたらよいのかまったくわからず何の対策も打てない人のことをいいます。)
単純に「物事を前向きに考えましょう!」という安っぽいポジティブシンキングが書かれているのではなくて、「いやな気分」といものを否定せず、きちんと受け止めて、健康的に「いやな気分」を感じるように自分の「考え」を変えていきましょう、という件がとても興味深かった。(補足すると、筆者はポジティブシンキングを否定しているわけではなく、「いやな気分」を軽くし、落ち込みをなくしてから、ポジティブシンキングに取り組むのが良いと言っている。)
凹んだときに、また読みたい一冊です。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「そんな正論言われなくてもわかってるよ!」という正論を、いやでも受け入れられるほどにわかりやすく説明してくれる。精神医学、心理療法本をいくつか読んだが、素人にはこのレベルが最も飲み込みやすい。
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要約:
あなたを苦しめ続けているいやな気分の元には非論理的な思い込みがある。論理療法では
・絶対に〜しなければならない/してはいけない
・どうせ〜である/どうせ〜できない
のように、自分の中にある硬直した思考を発見し、それらを徹底的に論破し、より論理的で柔軟な考え方へ変
えていく。これには時間がかかり、一度で完全に変わるものでもないが、気長に取り組んでいくことで思い込みを取り払うことができる。
主張は一貫しており、よく噛み砕いた説明がされている。一部、納得しがたい具体例もあったが、性格改善のためには非常に使えそうな方法であった。 -
〈落ち込みやすい性格も論理で直す⁉︎〉
ネガティヴな思考パターンや性格をなんとかしたい…誰もがそう願うと思いますが、ただポジティブに…!と自分に言い聞かせたり念じたりしても難しい…。
でもこの本は、よくない出来事と感情の間にはその出来事に対する受け止め方、考え方というものがあって、それが感情的な反応の違いを生み出している、と説明しています。
たとえば、すぐに落ち込む、腹を立てる、不安になるといった否定的な感情に至る手前の段階には、その出来事をどう考えるかという重要なポイントがある、ということです。
加えて、この「否定的な感情」は「健康な否定的感情」と「不健康な否定的感情」とに分けることができ、特に後者の「不健康な否定的感情」が現れた時に、自分の硬直した思考の歪みによって出来事の捉え方が間違っていないかどうか考えてみることを勧めています。
根拠のあまりない単なる「ポジティブシンキング」ではなく、論理的に考えて感情を上手にコントロールする方法を指し示している、とても納得しやすい内容でした。
何が「健康的な否定的感情」で、何が「不健康な否定的感情」にあたるのか…是非この本から確かめてみてください!
とても参考になりますよ。 -
悪いことをした人間イコール悪人だ、というふうに思いがち
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メタ認知して感情をコントロールする方法の本。とってもシンプルで目新しさもないともすれば当たり前の事しか書いてない感じもするが、きっちりシステマチックに整理されているのがいいです。
著者プロフィール
岡野守也の作品





