百歳日記 (生活人新書 332)

  • 日本放送出版協会 (2010年11月10日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (186ページ) / ISBN・EAN: 9784140883327

みんなの感想まとめ

いのちや自然、宇宙に対する深い洞察が詰まったこの作品は、百年を生きた詩人が日常の小さな発見を通じて、豊かな感性を表現しています。著者は、身の回りのものに対して繊細な視点を持ち、自然や生き物に感謝の気持...

感想・レビュー・書評

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  • 僕は、まどみちおさんの『うたをうたうとき』という詩が大好きです。
    この本を見つけたとき、まどさんってどんな人なんだろうと思って即座に本をとりました。

    小さなものが好きとか、すごく繊細な視点をもっているのが素晴らしいと思いました。こういう感性をもっているからこそ、素敵な詩が書けるのだと納得しました。

    まどさんは、ノートを使うとき、「これはもともと貴重な木だったんだよな、これからよろしくお願いします」と思って書き始めるそうです。
    自然のものに想いを馳せる感性がすごいなと思いました。
    同時にこんなことを思い出しました。
    以前読んだ本で
    「とりあえずコピーは、森林破壊」
    という内容です。
    それを見て、コピーをとるなら必要最小限のところだけにしようと決心しました。

    まどさんみたいな細かい視点をもって、僕も新しい世界を見つけられるようにしたい。

  • 面白かった。
    全ての生きとし生けるものを愛し、俯瞰的に見ているが、同時に根っからのおちゃめ人間なのかも、と勝手に思った。
    科学的な視点を持ち、文学的…というか暖かさ?も合わせ持っているのに、文章自体は心が喋っているような文章だった。本当に綺麗な文章。
    綺麗で静かな場所で読みたい一冊とも思うけど、まど・みちおさんなら渋谷とか新宿とかゴミゴミした街でもきれいなかけらひとつぶを見つけるか、ゴミを新たな視点で観察してくれる、そんな気がした。

  • 〈本から〉
    「幸せ」
    現在を肯定的に見ることができる人は幸せだと思います。
    (略)
    明るいきもちでいたいのです。
    (略)
    無理をしているという気持ちなしに明るくしたいといつも心がけています。また、ユーモァのある明るいものを書いていると、私も楽しくなるのです。
    (略)
    生き物全てにいえることですが、幸せというのは心が穏やかで和やかな時だと思います。
    (略)

    「トンチンカン夫婦」

    「れんしゅう」

    「無限のいのち」

    「万有引力」

    「虹」
    (略)
    虹は本当に素晴らしい。その真下に赤ちゃんを抱っこしたお母さんがいるとなお素晴らしいなと私は思います。そういう、お母さんが子どもにおっぱいをあげているようなやさしさというのは、人間だれしもが持っているはずです。世の中はいろいろ大変ですが、人間だけが生きているんじゃないんですからね。すべての生き物が生きているんですから、いのちの全部に感謝しながら暮らしていくことで、自分も他の人も幸せになるんじゃないかと思います。

  • どこまでも謙虚。
    焦っていた気持ちが和らぐ。

  • まどみちおさん。

    『虹』の詩がいつぞやの朝日新聞の天声人語に掲載されていた。
    どうしようもない人としての苦しみが、端から端から、綺麗な言葉から滲んで伝わってきて、悲しみとも、励みともつかないなんともいえない気持ちがわいてきた。

    苦労を前に出さない。
    苦しいこと、悲しいことを、そのままに書かない。

    その姿勢が、なによりすばらしいと思った。

  • ふむ

  • 百年を生きた詩人が見つめた、いのち、自然、宇宙――
    NHKスペシャル「ふしぎがり〜まど・みちお百歳の詩」から生まれた本。
    「人間は、五感を働かせていることが、生きているということなのでしょう」童謡「ぞうさん」で知られる詩人まど・みちお。老いてなお、果てなく自由な感性の源はどこにあるのか。
    身辺の小さな発見を書きとめたノート、入院を機に再び描き出した絵を引きながら、百歳の日々を語る。「れんしゅう」「トンチンカン夫婦」ほか詩17篇を収載。

  • ぞうさんの詩の意味がかいてあって、へぇ!!となりました。
    百年生きた方の思いを読めるのって、ありがたいなぁ。穏やかな気持ちになれます。

  •  まど・みちおさん(1909.11.16~2014.2.28)、2009.11.16の百歳の誕生日は病院で迎えられ、「あえぎあえぎ」の毎日。トイレに行くのが大変。やっとこしょで立つ。体を動かすのにものすごい労力がいる。それを1時間半ごとに毎日繰り返している。「百歳日記」、2020.11発行。幸せというのは、心が穏やかで和やかなとき。現在を肯定的に見ることができる人は幸せだと仰ってます。百歳の体がどんな状態であるか、そして心の在り方はどうあるべきかを教えていただきました。私自身が何歳まで生きるかは別問題として。
     まど・みちおさん、本名:石田道雄さん。ぞうさん、やぎさんゆうびん・・・。詩人、作詞家、画家。1909.11.16~2014.2.28。「百歳日記」、2010.11発行。自伝であり、詩集であり、画集であり、エッセイ集です。小さいノートを日記帳にして、そこに書き込んでらっしゃいます。黒い字と赤い字で。黒い字は頭で言ってること、赤い字は心で言ってること。その使い分けが素晴らしいですが、私には、まず百歳で文字が書けるということに驚きです。すごい人だと思います。

  • 詩人ならではの目線で描かれたまどさんの世界。覗けば、知らず早くなっていた呼吸に気付かせてくれるような、穏やかな本。こんな風に世界を捉えてみたいな、少しでも、と、忙しい日々に小さな魔法をかける術を思い出させてくれます。

  • 2014年に104歳で亡くなった詩人まど・みちおさんが、100歳の
    時に放送されたNHKスペシャルの書籍化。エッセイ風ではある
    が、まどさんが語ったことを文章にした聞き書きのようだ。

    私は詩の良し悪しは分からないけれど、まどさんが詞を書いた
    童謡「ぞうさん」「やぎさんゆうびん」「一年生になったら」「ふしぎ
    なポケット」は今でもちゃんと歌える。下手だけど。

    「やぎさにゅうびん」は好きだったな。白ヤギさんも黒ヤギさんも、
    いつまでたっても相手からのお手紙を読めないのだもの。

    凡人の私にはない感性が、100歳となったまどさんにはまだまだ
    溢れていた。入院生活の中で語られたお話は、ほんわかとした
    雰囲気を漂わせていながら、すーっと一本の筋が通っている。

    100歳になっても、入院生活でも、詩を書き、絵を描き、日記を書き、
    自然を、宇宙を、人間を、生きとし生けるものすべてを愛していた
    まどさん。

    「まだどれだけ生きるかしらんけど、生きとるあいだに、自分のやれ
    るだけのね、おかしいことをやってみたいと思っております。年を
    とっても、しょげたことにはしたくないからね。そういう努力はして
    いきます。」

    100歳でこう言えてしまうのは凄いと言ったら、まどさんはこそばゆい
    と思うだろうか。自然体で、与えられた命を生きていたからこそこん
    な言葉が出て来るのかな。

    まどさんの言葉を読んでいると、些細なことで腹を立てたり、挫けたり
    している自分がとっても小さく感じてしまった。

    「生き物のすべてにいえることですが、幸せというのは心が穏やかで
    和やかなときだと思います。つらくて胸騒ぎがするようなときはお金や
    名誉があっても、きっと不幸なのじゃないでしょうか。」

    あぁ、そうだよな。いくらお金があっても幸せそうじゃない人もいる
    ものね。

    詩人の100歳の日々を読んでいると、こんな風に歳を重ねたいと
    思った。ただし、私が100歳まで生きられるかは分からないけれど。

    尚、テントウムシを「ひとしずくの涙みたいな生き物」と表現している
    のだが、これにはやられた。テントウムシをこんな風に思ったことが
    ないので、これは今後どこかで拝借してみたい。

    まどさんの本ももっと読みたいね。

  • まど・みちおのエッセイ。なんだかこんな老人になりたいと思うような本だった。重く苦しい気持ちを抱えて書かれたものであると端々で垣間見える。その葛藤を自分の経験や考え方などの「暖かいもの」で包んだ文章だから心を打つのだと思う。

  • 100歳からの視点が、とても新しく斬新で深く深く心に浸透していきました。

    若い頃の自分は過ぎた自分ですが、100歳の自分、はたまたそんなに生きられないかもしれない自分の姿と重ねたときに、なんとも言えない深さがありました。

    世界がとても柔らかく、頭もとても柔らかく、老人は子供に戻る。というけれど、そういう世界の見方が達観に近づくからなのだろうか。

    と、思わずにいられない、ぞうさんやヤギさんゆうびんの作詞まどみちおの著書でした。

  • 再読

  • こころをまっすぐ見つめて、素直に紡ぎだす。それを繰り返してきただろう、詩人のやわらかくでもやさしいまっすぐを感じる良い本だと思う。

  • 「てんぷらぴりぴり」以来のファンです
    たしか、一冊全部暗誦した、おもしろくって。

  • 幸せー現在を肯定的に見る、この一言が本書のいたるところから感じられる。年をとり老いることについても、病気(「本職」だそうです)をして入院し妻や自然と離れることについても書かれているけど、愚痴や文句、苦しみ悲しみの訴えが一つもない!
    ただひとつだけ、「なんともいえない」としたのは、次男・修さんの死。自らの死は、受け入れ準備を進めているけど、やはり子供の死はなかなか肯定的に捉えられないと思う。

  • メチャラメだー。小さなノートにも挨拶する心、元は立派な樹木だったんだ。五感は世界を受け取る為に備わっているんだ。喧嘩の大きいのが戦争なんだ。考え方は違えども誰が間違っているとか正しいとかではなく、敵対する心が衝突を生むんだ。

  • 放送大学の発達心理学・最終回講義で紹介されたのは「トンチンカン夫婦」という詩。老夫婦の日常をユーモアをもって描写する。その最後の一行に惹きつけられた。
    童謡「ぞうさん」に込めた思いや身の回り全てのモノへの視点が興味深い。

  • 毎日が「?」と「!」の繰り返し。 「〇」を重ねたり、並べたりした絵。「〇」は贅沢で無駄がない。 百歳の誕生日に描いた「虹の絵」と虹の話。 単純な図形にして表現しているけど、とても深い。 生きているということは、何もかも全部生きているということ。人間だけが生きているんじゃない。

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著者プロフィール

詩人。1909~2014年。はじめての詩集『てんぷらぴりぴり』出版で第6回野間児童文芸賞。1976年『まど・みちお詩集』(全6巻・理論社で第23回サンケイ児童出版文化賞。同年、川崎市文化賞を受賞。「ぞうさん」「やぎさんゆうびん」などの童謡詩で広く知られ親しまれている。


「2017年 『女声合唱組曲 ねこに こばん』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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