「こころ」は遺伝子でどこまで決まるのか パーソナルゲノム時代の脳科学 (NHK出版新書)

著者 :
  • NHK出版
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レビュー : 33
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784140883426

作品紹介・あらすじ

脳の疾患やこころの問題を、ゲノムから解明しようとするゲノム脳科学。その急速な進展により、性格や知能と遺伝子の関係が続々と明らかになりつつある。個人の遺伝情報を治療に役立て、相性をゲノムで占う社会はすぐそこまで来ている。斯界のトップランナーが、国内外の最新研究成果を踏まえ、パーソナルゲノム時代の可能性を展望する。

感想・レビュー・書評

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  • 737円購入2011-06-28

  • 2017.05.12 Kさんのつぶやきより。

  • 遺伝子解析についての現状と未来予測。
    安価で自分の遺伝子解析ができるようになってきたが、複数の遺伝子が複雑に作用しあって○○ガンになりにくいなどの解析ができる。遺伝子の作用については、日々データが蓄積・解析・分析・推測等されている最中なので、これからの研究が必須。将来、いろんな分野・産業に応用できるだろう。なので、そのための規制なども必要になってくる。日本は、遺伝子分野に立ち遅れている。
    将来が楽しみ。自分のデータはぜひ確認したいと思った。自分としては、確認するだけで十分かな。予防医療にというけれども、人はいつか死ぬものだし、満足に生きることが出来たらいつまで生きようが問題ない。

  • 2011年刊。著者は藤田保健衛生大学総合医科学研究所教授。◆「バイオポリテックス」の読了後では、本書は、一部同種の問題意識を除き、能天気かつ米国ナイズされすぎたパーソナルゲノム礼賛に満ち、前掲書と併読すべき要を感じる。◆本書の特徴は、①著者自らゲノム判定を受け、疾病リスク等ゲノム解析とその影響に関する現状を簡明に解説する点、②ゲノム解析だけを完遂しても、現代ではゲノムからの発現への影響を極めて限定的にしか把握できず、情報としては不完全かつ不充分である事実か。特に②では、ゲノム情報開示による利益が僅少。
    不利益が大(電子データによる情報漏洩・持出しが容易、類似ゲノムを持つ家族の情報も併有、かつ疾病・個人特定に関わる等秘匿性の高い情報)という状況しか思い浮かべない。なお、精神疾患との関係でも、興味深い指摘が、すなわち、いわゆる脳内物質の多寡、その受容体の多寡等が、精神疾患や性格の特徴を基礎づけるというのは、不充分かつ大雑把な捉え方との指摘がなされている。とはいえ、ゲノム脳科学という意味では、情報僅少であり、本書は端緒でしかないと思える。

  •  図書館より

     SF作品や映画なんかを読んだり見たりすると、人間の思考や行動、性格を決めているのは何か、ということがテーマの一つになっていたりします。

     個人的に思い出深いのが映画『時計仕掛けのオレンジ』。強姦など犯罪を繰り返していた主人公が、脳の手術を受けることで、悪いことができなくなる話なのですが……

     この本のテーマは遺伝子と脳科学。脳内で働く遺伝子によって、どこまで性格が変わるか、が大きな主題です。

     マウス実験によると、とある遺伝子を欠損させたマウスは、記憶力が低下するだけでなく、群れで行動しなくなったり、アルコールやニコチンの依存性が強くなったり。

     あるいは日によって行動量が大きく変わる、人間でいう「躁鬱」に近い状態になったりしたそうです。

     こうした行動と遺伝子の関係が解き明かされれば、いわゆる精神的な病気の治療法も確立できるかもしれないとのこと。

     しかし、その道はまだまだ険しいようです。と、いうのも遺伝子は一つをいじれば、それで性格ががらりと変わる、という単純なものではなく、様々な遺伝子が少しずつ関連しあってようやく影響が現れるそうです。それがすべてわかるのはまだまだ先になりそう。

     しかし、一方で研究が大幅に進んでいるのも事実。本内では、遺伝子の研究が進んだ時代のサービス、遺伝子改編によって生まれるデザイナーズベイビーなどの倫理的問題にも触れられていて、SFの世界が現実になりつつあるのを感じます。

     研究が進んだ先に何があるのか、すべての人類が遺伝子改編によって理想的な人格になった世界なのか。あるいは、例えば医者になる人は、医者に向いた性格や知能、思考、兵士になる人は、攻撃的な性格になるよう遺伝子を編集したり、と人それぞれ、国が思うがままに人を生み出すような世界もあり得るのか。

     SF好きからすると、ユートピアもディストピアもあり得そうな技術だけに、楽しみでもあり怖くもあります。

  • くだらない世間の戯言を一蹴できる本。私的に すっきり。今度遺伝子検査受けます。

  • ゲノム解析で自分が丸裸になる日も近いのね。

  • 自分の全ゲノム情報を安価に解析してもらえる時代がすぐそこまで来ている。本書では特定の遺伝子をノックアウトしたマウスによる研究成果から、遺伝子がこころの病に対してどんな影響を及ぼしているのかが解説される。後段ではゲノムで性格や知能がわかるのかといったことや、著者自身が遺伝し情報解析サービスを受けてわかったことの紹介も。全体に解説はわかりやすいが、タイトル通りの本になっているか、一冊を通してのまとまりには欠けるきらいがある。重要なのは、たしかに遺伝子は性格を決定する大きな要素ではあるけれど、膨大な数の遺伝子がかかわっていることであって、遺伝子のひとつやふたつでは決まらないということを理解しておく必要があること。肥満遺伝子の解析サービスなども盛んだが、これもたかだか数個の遺伝子を解析するだけで、なぜそんなことが言えるのかと構えるべきだと思う。

  • 467.3

  • ゲノムってそんなにお安く解析できるんだなあって。
    結局ゲノムとは何かっていうことの理解が出来たか出来ていないかはわからないけれど、わかりやすい語り口でそこそこ面白く読めた。

    マウス実験において遺伝子がひとつ無効化されただけで、他のマウスを殺してしまう傾向が見られるようになるなんて衝撃。

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