- Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784140884072
感想・レビュー・書評
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登山が好きなので読んでみた。
哲学というより、著者のこれまでの体験をまとめた内容に近い。
14座の8000メートル峰を制覇するまでに死に直面する等、読んでいて驚くことが多々あった。
8000メートル峰を登るにあたり、酸素ボンベ無しで、かつコンパクト(人数、物資)なことが著者の登山の特徴。
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日本人として初めて8000メートル峰全14座を登頂した竹内氏がその登山について書いた本。
竹内氏が登山を想像のスポーツと定義していることを知って、それについて書かれた本かと思って読み始めたので、想像していた内容とは違ったのがやや残念。 -
高所登山って凄さの程度が想像もつきませんが、無酸素で潜水していって底にタッチしにいく感覚っていう表現が分かりやすかったです。
それでは頂上でゆっくりしようなんて思わないですね。
そういう極限の状況で、やる事はストイックにやる。だけど、楽しむために山に行くっていうバランスの良さが印象的でした。 -
世界には高度8000メートルを超える山が14座あり、そのすべてがヒマラヤ山脈と、そのとなりのカラコルム山脈にあります。ネパールだとかパキスタン、中国の境の山脈です。そんな8000メートル級の14座すべてに登頂したひとを、「14サミッター」と呼ぶようなのですが、日本人としてはじめてその「14サミッター」になられたのが、著者の竹内洋岳さんです(世界では29人目)。そんな竹内さんの半生を振り返りながら、高所登山の魅力や、彼なりの高所登山にたいする考えかたなどを綴っています。
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著者の竹内洋岳は1971年生まれで、2012年に日本人初の14サミッター(世界の8,000m峰14座の登頂者)となった世界的クライマー。
題名は「登山の哲学」と少々堅苦しいが、著者は「一人のプロ登山家として、少しでも高所登山の魅力を知ってもらいたい。そして、本来は誰もが持っているはずの「挑戦を続ける喜び」をもう一度取り戻してもらいたい」と願って書いたと言い、心臓疾患を抱えて生まれながら、学生時代に登山の面白さに目覚め、アルパイン・スタイルの登山を指向してプロの登山家となっていく半生、大雪崩などで生死の境をさまよった経験、登山についての様々な思いなどを、綴っている。
「私にとっての経験とは、積み重ねるものではなく、並べるものなのです。経験が増えれば増えるほど、数多くのディテールが知識となって記憶にインプットされます。そのディテールとディテールの隙間を埋めていく作業が“想像”です。だから、経験の積み木のすべてが見渡せるように、テーブルの上に広げておく。そして、並べてある位置を移動させたり、順番を入れ替えたりしながら、隙間を埋め尽くすほど想像を膨らませていく・・・想像できることが多ければ多いほど、登山は面白くなり、危険も回避できる」というフレーズは、数々の修羅場をくぐってきた著者の言葉として印象に残る。
(2013年7月了) -
高所登山の面白さは、色んな想像をしてルート選択や意思決定を経て、それを完成させるクリエイティブな活動にある。
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何が別の本も読んだので竹内さんの本は二冊目。文章からは穏やかな人柄を感じます。
とんでもない高所での人間の極限の環境での反応はとても興味深い。富士山ですら頭痛くなるボクには酸素の薄さと寒さは想像出来ない世界です。
竹内さんには意思の強さと自由さを感じます。自分で決めるってとこが大事なことだなと。 -
ご自身は謙虚に"特別な人間ではない"とおっしゃるが、この本に書かれていることは普通の人間が"誰でもやってみることができる"ことではありません。それなのに、高所登山の魅力を伝えたいという願いのとおり、声高に14座登頂の偉業を弁ずるのではなく、淡々と率直にご自身の経験と思いを語られています。冒頭から一気に引き込まれ、山の魅力が十分伝わってくる本でした。
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哲学かどうかは分からないけど
「登山は想像のスポーツ」には納得。