「売り言葉」と「買い言葉」 心を動かすコピーの発想 (NHK出版新書)

著者 :
  • NHK出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784140884126

作品紹介・あらすじ

言葉を相手に「伝える」ことと、言葉で相手の心を「動かす」ことは違う。コピーの名作を例にあげながら、売り手目線の「売り言葉」と、買い手目線の「買い言葉」という独自の整理で、人の心をとらえて、行動へと結びつける言葉について解説する。コピーライターならではの視点から日本語のダイナミズムを解き明かすとともに、広告の発想に迫る一冊。

感想・レビュー・書評

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  • 例えば、シンプルか余韻を残すか。自虐的か自尊的か。直接的か間接的か。リズム感があるか癖になるか。斬新か定番か。タイムリーかアンタイムリーか。語り口調か命令口調か呼びかけか。短いか長いか。情緒的か論理的か。ギャプがあるかそのままか。そもそも売り手目線か買い手目線か。コピー書く上でのたくさんな既成のヒントが本書には散りばめられています。アイデアを生むためには様々な前例を勉強することは凄く大切だと思っているので、その意味では良い本だと思います。僕もレビューを書く上で、もちろん言葉使い、選びに気を付けて文を推敲しているし、もっと人を響かせるような文章を書きたいと思っています。そういう人には少しは参考になるような本ではないでしょうか。

  • 売り手目線の「売り言葉」
    買い手目線の「買い言葉」
    代表コピーと共にそれらをわかりやすく説明してある。
    講座で習ったことが本書ではちりばめられており復習になった。
    また自分はパルコや伊勢丹のような情緒的で詩的なコピーが好きだったがそれが買い言葉であり、商品に独自性の無いもの、イメージが売りなものに使うパターンであることに気づけた。
    商品とその置かれている状況によってうまく使い分けなければならない。

    最終章のノウハウ的な記載はためになった。
    1商品のど真ん中の価値を探す。
    2ボディコピーは「おまんじゅう」
    =本質があんこで、入口と出口がやわらかく食べやすい皮。
    3自分に取材(取り調べ)をして商品・サービスに対する本音を掘り当てる
    4掘り当てるためには広く深く掘らなければならない。
    =たくさん書き出し、その先に見つかる。
    5自分が寝る、言葉も寝かせる
    6クライアントの言葉・信念は盗む
    7最後には、たくさん書いた人が勝つ

    【備忘録】
    商品そのものが新しい=FACTのコピー。事実。
    時代を映す。
    五感に問いかける=しずる
    国井美果
    新しい価値観

  • コピーライターである筆者が「売り言葉」(売り手目線)と「買い言葉」(買い手目線)という切り口で、名作と言われる広告コピーを例にあげ、考察をしながら、より伝わる文章を書くためのヒントにもなれば、とまとめられた本。やさしい言葉で書かれており、わかりやすい。といっても、読んですぐ、伝わる文章を書ける訳はないです。なにがポイントか、あれこれ考えながら、たくさん書かなきゃだめ。そうだよねえ。

  • 【内容】 言葉を相手に「伝える」ことと、言葉で相手の心を「動かす」ことは違う。コピーの名作を例にあげながら、売り手目線の「売り言葉」と、買い手目線の「買い言葉」という独自の整理で、人の心をとらえて、行動へと結びつける言葉について解説する。コピーライターならではの視点から日本語のダイナミズムを解き明かすとともに、広告の発想に迫る一冊。 (「BOOK」データベースより)

    【感想】
    ◇「大人たばこ養成講座」のコピーライター岡本欣也氏の一冊。売り手目線の「売り言葉」、買い手目線の「買い言葉」という視点から、さまざまなキャッチコピーを紹介しながら、心を動かす言葉について解説している。

    ◇広告・キャッチコピー興味があり読んだ。

    ◇「伝わる言葉とは、相手の心を動かし、行動をうながす言葉」「その人の気持ちを動かす前に、まず自分の気持ちを動かすこと」(P19)という基本姿勢こそ大切さを感じる。うなるキャッチコピーとは確かにあるものだ。

    ◇今後も、「言葉」「キャッチコピー」というものには着目していきたい。

  • 裏表紙の著者の写真がものすごーくフランシスコ・ザビエルに見えて仕方ない・・・ というのはどうでもいい。

    コピーライターの岡本欣也さんが「売り言葉」と「買い言葉」という独自の視点で、歴代名作コピーを分類&紹介。

    「売り言葉」…売り手目線のコピー。代表・中畑貴志。
    体育会系コピー。わかりやすさ、勢い、歯切れ良さ、短くて力強いメッセージ。

    「買い言葉」…買い手目線のコピー。代表・糸井重里。
    文科系コピー。表現の(商品やサービスからの)飛距離を楽しむ。世界観。抽象的表現、時代の気分、感性的。

    時代によって、主流が買い言葉と売り言葉の間を移り変わるというのが、なるほどーと面白かった。


    ・文章を書くときには「正しく伝わる」だけでは不十分で、伝えた上で「どう動いてもらえるか」まで考えなくてはいけない。

    ・広告をつくるときでもなんでも、マーケティングの情報を鵜呑みにせず、自分にしつこく取材すること。自分でさえも自分にウソをつくので、キレイごと、一般論、たてまえを丁寧にはがしていって本音をつかまえること。さらっとそういう内容が書かれているけど、かなりストイックな作業。

    ・文章を寝かせて自分も寝る。起きたときには少し違う視点から見られるようになる。

    ・複数人で一緒に考えるという方法。コピーの「共作」ってどういうことなんだろう?と思っていたけどこういうことか。


    著者サイト
    http://www.okakin.jp/

  • ○コピーライターである岡本欣也氏の著作。
    ○数多ある「コピー」を、販売者目線の「売り言葉」と消費者目線の「買い言葉」に分類し、それぞれがどのような思い、意図で作られているのかを明らかにすることを通じて、そもそもコピーって何かという本質を明らかにしたもの。
    ○また、コピーの詳細だけでなく、そもそも「伝える」ことと「伝わる」ことの違いについての解説は、日常の仕事や生活でのコミュニケーションでも大変役に立つものだと思う。(考えもしなかったので。)
    ○過去のコピーが満載で、聞いたことがあるものがほとんどではあったが、それぞれがどういう意図目的で作られているのかという点には、考えが及ばなかった。
    ○これからは、身近な広告・コピーも、意識してみてみたいと思う。

  • 講座を本にしたせいか「〜させて頂く」の多用や「ブラさず」という言葉など最近の言葉遣い?が気になってしまって、内容がいまいち頭に入らなかった。あーこんなのあったなぁ、という昔のコピーが色々載っているところは良かった。

  • 名コピーの解説がメイン。ちょっと期待してたのと違った。。

  • 売り手目線の「売り言葉」と、買い手目線の「買い言葉」という独自の整理によってコピーの名作を解説ということだが、分類が特に目を見張るほどの分析というほどでもなさそうだ。
    数々の秀逸なコピーをおさらいすることで、コピーを書きたい人には参考やヒントになるし、言葉の力に愛情があり、言葉が大好きな人には、読んでニヤリとするだけでも楽しい。

  • 大人たばこ講座のコピーライターさんの本とか面白そうだったので購入しました。

    結論としては、名作コピー集本と変わりませんでした。
    内容としては、過去の名作をテーマ別で紹介し、解説する形式でぱらぱらと読める感じになっています。

    P134にも書いてありますが「たばこを持つ手は、子供の顔の高さだった」という個人的には非常に秀逸だと思うコピーを作った著者だけにちょっと期待値が大きすぎました。

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