ぼくの絵本じゃあにぃ (NHK出版新書 429)

  • NHK出版 (2014年3月8日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (216ページ) / ISBN・EAN: 9784140884294

みんなの感想まとめ

多様な表現を駆使し、絵本作りに情熱を注ぐ作家の半生や作品への思いが描かれています。美しい色彩や風景、遊び心に満ちた内容、そして切実な願いが込められた作品が、読者に深い感動を与えます。著者の生い立ちから...

感想・レビュー・書評

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  • 荒井良二さんの絵本が大好きです。「あさになったのでまどをあけますよ」のような美しい色と風景が広がる本も、「たいようオルガン」のような遊び心がぎっしり詰まった本も、「はっぴいさん」のような切実な願いのこもった本も。
    荒井さんの生い立ちから既に無意識に絵本創りに至る旅(じゃあにぃ)に踏み込んで生きていらっしゃるのだなぁ、と感じました。今後のご活躍と新作を楽しみに、同じ時代に生まれ合わせたことを感謝して、私も生きていきます。

  • 絵が描ける人が
    自分のできる表現をいっぱいに使って
    表現の幅をさらに広げている。

    もっともっと。
    貪欲に、やりたいことには突き進んでいいんだね。

  • 140331 井上岳一さんメルマガ
    絵本作家の半生、絵本創作にこめる思い、代表的な作品の背景にあるテーマなどを綴った一冊

  • 役に立つ絵本↔︎もっと自由で楽しいもの

    危険なこと不安なことへの対処の仕方を教える↔︎生きるって面白いということを教える

    まずは、絵本を書いている自分を喜ばせる

    絵本の絵は「完成させない」が鉄則  

    絵を描き続けられているのは、「ほっとするから」

    承認欲求や単なる趣味ではなく、絵を描くことで自分を救っている。魅力的な作品を作る人たちは、そういう人たちなんだろう。

  • 絵本を描きたくなる

  • 毎日はいつも変化している
    ジャンルの垣根を越えて、自由に考えてみる

  • 2005年、第3回アストリッド・リンドグレーン記念文学賞を受賞(賞金はたぶん55万ユーロ)! ちなみに第1回受賞者はモーリス・センダック。いまのところ、日本人受賞者は荒井良二以外にいない。スウェーデンでの授賞式では、ギター片手に自作の「アストリッドよ、ありがとう」を歌った。ライブコンサートをするいつもの荒井良二そのままだ。本書もその話から始まっている。
    「じゃあにぃ」とは? 今日は昨日や一昨日の繰り返しなんかじゃない。なんでもいい、新しいものを見つけてみよう。すると、毎日が発見のjourneyになるぞ!
    本書が出るのとほぼ同じ頃、NHKのテレビ講座「趣味Do楽」で9回シリーズの「荒井良二の絵本じゃあにぃ」が放映された。タイトルが本書とよく似ているが、中身はワークショップ。内容はまったく別物。

  • 荒井良二さんの展示に行き、荒井さんの事に興味が湧き借りてみた。

    ※気になった箇所

    「バスにのって」は、結局バスに乗らない話です。主人公らしき男の子は大荷物を担いで、しかも、何もない道を歩いて停留所までやってきました。でも、いくら待ってもバスは来ません。トラックやら馬やら自転車やらは来ますが、バスは来ません。そのうち日が暮れて、そのまま翌日になります。ついにバスがやってきた。でも、満員で乗れないのです。それで、彼はあきらめて歩いて旅を続けます。ただ、これだけの話です。
    これは、いわばロードムービーみたいなもので、旅の道中を切り取っただけです。「なぜバスに乗らないんですか?」とよく聞かれます。待っていれば空いているバスが来るかもしれないのに、と。実際、ある中学生の子には「だったら初めから歩いて行けばよかったじゃん」と言われました。まあ、それは、間違いではないのですが、やっぱりみんな生活の中に合理性を求めているということなのでしょう。
    【ここからが良い!】
    大方の人は目的地に早く着くのはいいことだと思っているかもしれませんが、ぼくは必ずしもそうではないと思います。みんながみんな、早く目的地に着きたいとは限らない。なぜなら、世の中にはいろんな人がいますから。主人公の彼はいままで旅をしてきたし、この後も旅を続けるでしょう。でも、ゆっくり歩いて行くと選んだことで、目的地に早くは着けないかもしれませんが、いろいろなものをじっくり味わいながら旅することができるはずです。

    ぼく自身も旅はゆっくりしたほうがいいと思っています。例えば、ぼくは旅先では写真を撮りません。写真を撮っていると、ものをきちんと見なくなってしまうので、あるときから撮らないことにしたのです。確かに写真は便利です。でも、だからこそ、つい写真に頼りすぎてしまう。だからぼくは代わりにスケッチするようになりました。



    道はいらない方法論
    いまの話はもう少し表現に近いレベルでも同じです。つまりぼくが、折れた色鉛筆の先で描いてみたらどうだろうとか、立って描いたら、あるいは床で描いたらどうかとか、自分に負荷をかけるようなことばかりしているのも、何か新しい発見がないかといつも探しまわっているからです。キャリアを積んだ分だけ、いいものが見つかる確率が上がっているだけで、ぼくだってアマチュアの人と結局は同じです。
    というより、一度手になじんだやり方をずっと続けるプロの人もいますが、ぼくはむしろプロとはそういうのとは反対側にいる生き物ではないかとさえ思っています。一般的にプロの絵描きとは絵を描くためのコツ、いわばうまく描くための近道を知っている人たちだと思われているかもしれませんが、とんでもない、そういう近道はありません。そんな魔法みたいなものは、どこにもない。どうやったらこれまでと違う描き方ができるか、これまでに描いたものを超えていくことができるか。プロとは、そのためのデータ、つまり、こう修正したらうまくいったとか、こういう場合は失敗したとかいう、自分なりのデータをたくさんもっている人のことではないでしょうか。
    そして、そのデータを手に入れるためには、なるべく遠回りをしていろいろなことを見ておく必要があります。でも、油断しているとそれにも慣れてしまうので、たまにはまったく関係ない寄り道なんかもして、また出直し。人間というのはどうしても同じことを続けていると、自然と習熟してしまい、自分に楽なことしかやらなくなってしまうずるい生き物です。いつもやっていないことを意識的にやらないと、現状にすぐに慣れてしまう。だから、ものをつくる人にとって、近道はいらない方法論なのだと思います。

    ぼくは生まれつきのスランプ

    絵本作家になりたいという人は意外と多いのですが、彼らはすぐに絵本をつくりたいから、一足飛びに「創作」という森に入り込もうとします。でも、そうすると森が深くて出てこられなくなってしまう。つまり、何も描けないという状態になってしまいます。
    こういうことを言っていると、「じゃあ、荒井さんはスランプに陥ることはないんですか」とよく聞かれます。でも、ぼくはスランプを経験したことがありません。あえて言うならば、ぼくの場合は生まれつきのスランプ。できないとか、描けないという状態のほうが当たり前。だいたい自分に調子のいいときなんてあっただろうかと。みなさんも冷静に考えてみてください。振り返ってみればうまくいっていたような時期だって、本当は試行錯誤していたはずではなかったでしょうか。
    でも、よく聞かれるということは、もしかするとそのための方法論をみんなあまりもっていないのかもしれません。
    アイデアや発想のことを「自分の中から湧き出るもの」と言う人がいますが、確かに自分の力だけに頼っていたら必ず限界があるでしょう。でも、ぼくらは決して独りで生きているわけではありません。そういうときは、誰かから借りてくればいいと思います。
    つまり、つくりたいのにつくれないとき、やりたいのにやれないときは、何かが足りないときです。情報が足りないのか、きっかけが足りないのか、はたまたモチベーションが足りないのか。いずれにしても、なんらかの材料が足りないときなのです。そんなときは、どうするかというと、どこかから「仕入れる」しかありません。
    好きなアーティストがいたら、その人が好きそうなことを想像してみるのもいいし、好きな絵を模写したり、好きな音楽を聴いたりするのもいい。世の中に目を向けてみれば、日々本当にいろいろなことが起こっているから、そういうところから考え始めるのでもいいと思います。
    (略)
    つまり、想像力を刺激する状況を自分でつくるわけです。画材屋さんで紙や絵の具を買ってきて、「さあ、創造の神様、降りてきてください」と待っているだけではダメに決まっています。
    創造の神様をただ待つよりも、アイデアや発想を誰かから借りてくる、【ここ大事!→】想像力を刺激する状況をつくる、ということのほうが簡単で現実的な方法ですす。
    だから、むしろ急いでいる人ほど、本当は遠回りや寄り道をたくさんして、せっせと「仕入れ」をしたほうがいいのだと思います。
    そもそも、ぼくらという存在は、ほとんど外からの借りもので成り立っています。アイデアや発想も同じです。だったら、むしろどんどん外から取り入れて、自分の中でチャンプルーにしてしまったほうが、自分がこれまでも思いもしなかったものが生まれてくる、あるいは、考えもしなかったことに気づくことにつながるはずです。ぼくはそれこそ、ものをつくることの醍醐味だと思います。

    絵を描くということは枝豆を並べて撮影するようなもの

    例えば、絵を描くといいうことを考えてみましょう。そもそも、絵を描くとはどういう行為なのでしょうか。ぼくが思うに、それはきれいに線を引いたり色を塗ったりする行為ではなくて、例えば枝豆を並べてどれだけ面白いものをつくれるかを携帯で撮影して見せ合いっこするようなものではないでしょうか。必ずしも机に向かって「さあやるぞ!」という類のことではないように思うのです。
    いろいろな材料があって、それでひとつのものをつくるという意味では、料理と似ています。料理をしているとき、炒め物をする順序とかを考えたりするのは面白いですよね。でも、最初からすごいものをつくろうと思ってしまうと大変です。材料もあれこれと必要になってきます。でも、本当は冷蔵庫にあるものだけでも料理はできます。何かがないとできないと考えるのではなく、あるものでやりくりする。仮に冷蔵庫にほとんど何もなかったとしても「まあ、つくれなくはないな」という感覚をもつ。この姿勢は大切だと思います。まあ、おいしいかどうかは別ですが。
    ようは、調理をするために調理をするのではないということです。料理というのはつくって喜んでもらうことが一番の目的なのですから、「こんなのできた!」という驚きをみんなで楽しめばいいのだと思います。
    そのためにも、決まったレシピにはこだわらないほうがいい。(略)

  • 「じゃあにぃ」とは自分の中にクエスチョンマークを持って、なるべく遠回りして歩くこと

     私の絵本はもうかなり書き込まれて、
    なんとなくこの先こんな感じだろうとどこか自分で決めつけているように思えた。でも、新たな絵を描いても良いし、今の絵はそのままにちょっとずつアレンジしても良いのかも。

     「なんていいんだ ぼくのせかい」をまず読んでみたい。

  • 目からうろこ。感動して職場で泣いた。

  • 荒井さんが、絵本を作ることや制作活動をするによって考えたことが、すっとこころに入ってくる本でした。

  • 荒井良二さんの文章は、まっすぐ響くなぁ。。

  • 2016.8月読了。
    自由!荒井さんは子どもの心の近いところにいける人なんだろうな。絵本をつくる理由や想いがとても熱く伝わってきた。自由に真摯に子どもと向き合う大人、かっこいい。

  • 荒井さんの作品は絵も文も、子どものように自由で奔放。そのイメージの源泉が覗き見られて面白かった。絵本がまるで一つの音楽のようだなあ、と感じていたので、リズム感を大切にして文章を書いているという話には深く納得。意外と勉強になったのは、子どもを対象にしたワークショップについての話。自分が企画をすることになったら、ぜひ参考にしたい。

  • 荒井良二さんの絵本のファンではなかったが、
    この本を読んで、荒井良二さんの絵本を読みたくなった。

  • 絵本作家だけあって言葉がやさしい、控えめな子供時代から今にかけてを思い返し絵本とは、を話していました。

    創作の場での親のすべきこと、子供をより自由な発想にモチベーションを持っていく方法などなど、子供の気持ちを子供の視点で考えているのがよく伝わります。

    荒井さんの創作のあり方も書いていて、絵本の作品として新しい読み方を教えられました。

    荒井良二さんに実際にお会いして、荒井さんはとても人との距離を縮めるのが上手い方だな、という最初の印象を持ちました。それからこの本を読みだして、中の性格もそのままの感じだろうと思いました。

  • 荒井良二さんの絵本への想い、創作への想い、こどもたちとのワークショップへの想いなど彼の創作活動に対する想いが伝わってきてますますファンになりました。

    生い立ちから絵本に関わるようになった経緯、そして今の荒井さんの活動など読み応えもあり、語り口もぐいぐいと引き込まれる読みやすさであっという間に読み終えてしまいました。

    私もいつか絵本をつくってみたいなぁなんて創作意欲までもらえるおまけ付きです♬

  • なかなか、味のある本でした。
    著者の荒井さんが、いやあなたしかわからないでしょそれは、みたいなことを当然のように言うてるのが愛らしかった。
    とてもバランス感覚のいいひとなんやろうなぁと思う。

  • BSフジ「原宿ブックカフェ」のコーナー「ブックサロン」で登場。

    ゲストの荒井良二さんの最新作。

    「どうしても1つのことをやっていこうとすると、”こうでなくちゃいけない”という考え方にどうしてもなるじゃないですか。
    だから絵本の絵って、完璧に描いちゃいけないと思ってて。だからしっかり1枚「よし!」って感じでね、描いていくと
    画集に近くなるおそれがあるじゃないですか。だからそうならないように、こっちの役目としてはページをどんどんどんどん
    めくってもらうっていう風になるわけですから、めくらせるためにどうしたら良いかという事を考えるわけですよ。
    物足りないと、やっぱ次に行くわけじゃないですか。だから隙間を作っておいて満足させないということが・・・」(荒井良二さん)



    原宿ブックカフェ公式サイト
    http://www.bsfuji.tv/hjbookcafe/index.html
    http://nestle.jp/entertain/bookcafe/

  • 荒井さんの描くポリシーを
    感じられたよ。

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著者プロフィール

1956年山形県生まれ。『たいようオルガン』でJBBY賞を、『あさになったので まどをあけますよ』で産経児童出版文化賞・大賞を、『きょうはそらにまるいつき』で日本絵本賞大賞を、『こどもたちは まっている』で日本絵本賞を受賞するほか、2005年には日本人として初めてアストリッド・リンドグレーン記念文学賞を受賞するなど国内外で高い評価を得る。また、NHK連続テレビ小説「純と愛」のオープニングイラストを担当、2018年まで「みちのおくの芸術祭山形ビエンナーレ」芸術監督を務めるなど、その活動の幅を広げている。

「2023年 『みんなたいぽ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

荒井良二の作品

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