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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784140884324

作品紹介・あらすじ

「戦争をしなかった唯一のアメリカ大統領」ジミー・カーター、50年続いたハイパーインフレを数か月で解消したフェルナンド・カルドーゾ元ブラジル大統領…ネルソン・マンデラのもとに集まった「知の長老たち」(エルダーズ)は世界の"困難"にどう立ち向かうのか。「核の問題をどうするか?」「国家の秘密は守られるべきか?」「日本は近隣諸国とどう向き合うべきか?」-現代最高の「知の実践者」6人が世界の課題と解決策について答える、大ベストセラー『知の逆転』に次ぐ第2弾!

感想・レビュー・書評

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  • まさに”智の巨人”と呼ぶにふさわしい錚々たるメンバーに対するインタビュー集。

    様々な質問を投げかけることで、現代社会が抱える問題に対する解決策や解釈方法のサジェスチョンをもらおうという意図は意義深い。

    通常その著書でしかその”智”をうかがい知れない人達だけに、色々な社会問題に対してその叡智を披露してほしいと思うがゆえに、質問数を増やしたり(ジャンルの)間口を広げ過ぎた分、一つひとつの回答が浅くなってしまっているのがもったいない。

    こんな企画は二度と立てられないであろうだけに、そこが残念。

  • 冒頭「「たゆみなく」「ひたむきに」という、勤勉さと優しさと静かな強さをあらわす響きの日本語が、とてもしっくりくる人である。」
    末尾「もしも私が宗教に入ることがあるとしたら、彼の影響でしょうね。素晴らしい人です!」

    『知の逆転』に続く第二弾。だけど、前作と違いすっかり文系的。正直、科学じゃないんだーと思って、買うのをためらったことがあったけど、読んで大満足。12人のエルダーズ、こんな組織があったとは。

    なんといってもジミー・カーターが印象的。戦争をしなかった唯一のアメリカ大統領ということも知らなかったけど、こんな人格者がアメリカ大統領だなんて!とびっくり(笑)アメリカ大統領といえばブッシュやトランプやらで相当イメージが悪い。
    一番は、カーターが子供の時の先生の言葉の「私たちは時代の変化にそって生きていかなければなりませんが、同時に変わらないプリンシプルというものを持ち続けなければなりません」。いい言葉だな。

    人がどう生きるべきか、彼らのような影響力も強さもないけれど、それでも世界に生きる一人一人がこうした人々から学ぶべき。

    それにしてもインタビュアーの吉成真由美さん、前作は科学者たちにいい質問していたのに今作では政治経済のリーダーたちにいい質問をしていて、ちょっと信じられない。凄いわ。

  • 世界を動かす人たちからみたこれからの未来図。勉強になります。

  • 世界を動かす人はほんの一握りで、自分は一生その他大勢に過ぎないだろう。だからこの本で得た知識もきっと生かすことはできないだろう・・・そう無力さを感じつつも眼を逸らさずにはいられなかった本。
    「戦争とは誰が正しいかを決めるものではなく、誰が生き残るかを決めるものだ」
    「愛国心とは、つまらない理由のために殺したり殺されたりする意志のことだ。人類を救う唯一の手段は『協力』しかない」
    「女性は宗教の名の下、往々にして抑圧されている」

  • 純粋に国際平和を目指して活動している
    世界のリーダーの哲学を学べた。
    基本的人権の尊厳の視座にたって考え方に触れて
    これまで当然のように見過ごしていた
    資本経済のあり方や、偏ったメディアの情報に
    違和感を感じるようになった。

  • ジミー・カーター、フェルナンド・カルドーゾら、故ネルソン・マンデラのもとに集まった「知の長老たち」は、世界の“困難”にどう立ち向かうのか? 現代最高の「知の実践者」6人が、世界の課題と解決策について答える。【「TRC MARC」の商品解説】

    関西外大図書館OPACのURLはこちら↓
    https://opac1.kansaigaidai.ac.jp/iwjs0015opc/BB40208327

  • 前作の知の逆転は、知の巨匠達との対談であり、今回は実務家達との対談といったところか。
    著者の自身の博識さ、物事の造詣の深さもすごい。御名前を検索したら、最初の著書らしき本を何かで知り、購入して長年積読状態のままであった。専門は脳科学の方のようだ。

    ネルソンマンデラ氏が「エルダーズ」というグループに招聘?した実務家達が現役を引退した後、世界の課題に対して取り組んでおり、それらの人々に過去と現在に焦点を当てている。総じて皆、楽観的ではないかもしれないが、世界がより良くなっていくことに関しては危機もはらみつつ、どこかポジティブに捉えて邁進しているように捉えられた。

    面白くて一気に読んでしまった。

    P.80
    ポルトガルは二〇〇一年、ヨーロッパの国として初めて、マリファナ、コカイン、ヘロイン、メタンフェタミンなどあらゆるドラッグを「非刑事問題化」した。ドラッグの使用者は犯罪人ではなく病人であるという思考転換である。ドラッグの所持、使用はいまでも違法だが、所持が見つかった場合でも、一〇日分の使用量(マリファナ二五グラム、ヘロイン一グラム、アンフェタミン一グラム、コカイン二グラムなど)を所持しているぶんには駐車違反程度の罰金ですむ。しかし、それ以上だとドラッグの売人とみなされ、刑事法違反となる。過去一二年間、これによって刑務所費用とドラッグによる死亡者が激減し、ドラッグの使用者には医療上のサポートが提供されるようになった。恐れていた他のEU諸国からのドラッグを目的とした観光客が増えることもなく、国内使用量もかえって減ったとして、評価されている。

    P.117
    バートランド・ラッセルは「戦争というのは誰が正しいか(right)を決めるものではなく、誰が生き残るか(left)を決めるものだ」と言ってて(プルトラント、<笑>)、「愛国心とは、つまらない理由のために殺したり殺されたりする意志のことだ。人類を救う唯一の手段は『協力』しかない」

    P.161(アハティサーリの発言)
    今日の世界を見回したときに、手短に言えば、むき出しの資本主義や社会主義というのは必要ないですね。必要なのは責任ある市場経済です。北欧諸国は長いことかかって、責任ある福祉モデルを開発してきました。

    P.172
    尊大な調停者ではなく、正直な仲介人たれ(中略)
    ータンザニアといえば、ご友人でもあったジュリウス・ニエレレ大統領(一九二二ー九九)は「他文化から学ぼうとしないのは、間抜けと狂人の国だ。学んだからといって自分の文化を捨てるわけじゃないんだから」と述べています。

    P.177
    世界中でたくさんのNGOがこの問題に、それぞれ単独で対処しており、実際たいへん苦労しています。文化的な問題だと捉えられてしまうこともあって、とても難しい。エチオピアやインドのビハール地方(インドの北にありネパールに隣接する)では、結婚する少女たちの平均年齢が一二歳なんですね。これは文化的なものなどではなく、有害な風習に過ぎません。ツツ大主教の言葉を借りれば、「アパルトヘイトが有害な慣習であるように、奴隷制が有害な慣習であるように、少女結婚も有害な慣習」なのです。

  • ふむ

  • 貸出はコチラから          https://libopac.josai.ac.jp/opac/opac_link/bibid/2000134133

  • 感想 知の逆転からの続編 現役を退いた世界中の指導者達がエルダースとして、地域紛争や人権問題に取り組んでいる、その内容。
    うーん、あんまり響かなかった。自分の生活に影響のない、中東やアフリカの話が多かった為、イメージしにくかったし、これからの生活に役立つ要素も少なかった気がする。
    偉人のその時々の判断も、話の要素として入っているが自分がそのようなシチュエーションになる事はまずないことも、興味が逸れた理由の一つ

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著者プロフィール

第39代(1977-81)米国大統領。
1924年ジョージア州プレインズ生まれ、その近郊の農場で少年時代を過ごす。
1962年、民主党からジョージア州上院議員に当選。1971年ジョージア州知事に就く。1976年、大統領選挙に当選。
その後は妻のロザリンと共にアトランタに設立した財団カーター・センターを中心に、平和や人権問題などに関して世界的な活動を行っている。2002年ノーベル平和賞受賞。
著書に『カーター回顧録』(上・下、日本放送出版協会)、『ジミー・カーターのアウトドア日記』(東急エージェンシー出版部)、『平和を語る』(近代文芸社)、『老年時代』(日経BP社)、『海のかいじゅうスヌーグル』(絵本、石風社)など多数。

「2003年 『少年時代』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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