シリーズ・企業トップが学ぶリベラルアーツ 世界は四大文明でできている (NHK出版新書 530)

著者 :
  • NHK出版
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感想 : 37
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784140885307

作品紹介・あらすじ

ビジネスパーソンこそ「リベラルアーツ=本物の教養」を学べ!「キリスト教文明」「イスラム文明」「ヒンドウー文明」「中国・儒教文明」-現下世界を動かす四大文明の内実とは?各宗教が文明圏の人びとの考え方や行動にどのような影響を与えているのかを明快に説く。世界63億人の思考法が一気につかめる!有名企業の幹部に向けた白熱講義を新書化するシリーズ、第1弾。

感想・レビュー・書評

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  • めちゃくちゃ面白かったです。

    日本人はよく、宗教のことに疎いと言われますが、グローバルな現代を生きていくためには、知らなければいけないことだと思いました。

    日本という国は、めちゃくちゃ少数派なので、多数派の人の考え方を理解することって、大切なんですねー。めちゃくちゃ勉強になりました。

    ぜひぜひ読んでみてください❕

  •  過日、橋爪先生のセミナーを受講、復習の意味でこの書を手に取った。これからグローバルで戦うビジネスマンに是非読んでおいてもらいたい一冊。
     それにしても日本企業特有の①意思決定を行なう会議の場で、実質的な議論がない。②誰が意思決定したのか、不明である。③その意思決定した理由も不明である。っていうのも世界の標準からズレていて、宗教感の違いにルーツがあるという。足して2で割るような玉虫色の決定をしている私たちは大いに反省だ。

  • 久しぶりの橋爪大三郎。読んでると自分が子供になった気分になる。わかりやすいっていうこと。

  • 「4行でわかる世界文明」よりこちらの方が読みやすかった。人に勧めるならこっちかな。
    より宗教に重点をおいているので、歴史や正典などにも触れていて面白かった。

  • 本書は、世界の宗教と文明に関するビジネスマン向けの一般教養講座。薄く広くで、あまり深掘りした内容ではなかったが、読みやすく、また興味深い点もあった。

    その幾つかを挙げると、文明を定義すると「多くの文化を束ねる共通項を支配しようと人為的に設定すること」となり、その束ねの役割を四大宗教が担っていること、日本は多様性を包含しておらず文明ではなく文化であること(「外の世界から、自分たちに必要なものを取り入れること(だけ)に熱心」)、キリスト教の理神論(自然は神のわざそのものであり、自然を観察し解明することが神の計画を理解すること)が自然科学発展の礎となったこと、ヒンドゥー教の輪廻思想はカースト制の不平等さ・理不尽さへの不満を和らげる役割を担っていること、儒教の孝(家族道徳)重視は、中国の零細な家族経営の農家に生きる意味を与え農家経営を安定させたこと、等。

  • 世界の人口のほとんどは、グローバルスタンダードになりうるキリスト教、イスラム教、ヒンドゥー教、儒教の各社会でカバーされている。この4大宗教をベースにした価値観を持つ4つの文明を学ぶ事で、グローバルなコミュニケーションが外国人とできるという内容。

  • 橋爪大三郎が、世界の四大文明を収去から読み解く一冊。

    わかりやすくて勉強になった。

  • タイトルだけを見たとき、古代の四大文明が、それぞれ現代にどのような影響を与えているのか、という教養の新書だと思っていましたが、いい意味で違っていました。宗教をベースに、文明を4つに分け、それぞれの成り立ちなどを振り返りつつ、日本はその文明には数えられない問題があること、それを克服する方法は存在することを、著者の独自の視点で解説しています。文明のベースを宗教ととらえている点は、日本人には理解しにくい点もあるわけですが、非常に分かりやすく述べています。それぞれの文明を理解して上で、日本の特殊性を考えなおすという、著者が冒頭に述べていますが、これまでとは違う見方で、非常に興味が湧く内容でした。



    ▼世界には4つの文明が存在する
    -宗教がもとになって形成された
    ①ヨーロッパ・キリスト教文明
    ・ヨーロッパを中心に新大陸にも拡がる
    ・いちばん人数が多い。25億人
    ・ここ500年、人類をリードしている有力なグループ
    ・キリスト教をベース
    ②イスラム文明
    ・中東を中心。中央アジア、アフリカの北半分、インドの両脇、東南アジア(マレーシア、インドネシア)にも拡がる
    ・15億人
    ・イスラム教をベース
    ③インドのヒンドゥー文明
    ・10億人
    ・ヒンドゥー教をベース
    ④中国の儒教文明
    ・13億人
    ・儒教をベース
    ▼残りの10億人は、無視してもいい少数者。4つの次のグループは仏教かもしれないが、数億人。

    ▼文明とは、多様性を統合し、大きな人類共存のまとまりをつくり出すもの
    -文明の特徴
     ・文字を持つこと
     ・法律や社会制度が整っていること
     ・帝国のような政治的まとまりや、教会のような宗教的まとまりをもっていること
     ・暦や生産技術や軍事力や経済活動や貨幣や交通などの社会インフラ等を備えていること
    -共通点がある反面、内部に多様性を抱えている
    -文化は、民族や言語など、自然にできた人びとの共通性に基づいている。それに対し、文明は、多くの文化を束ねる共通項を、人為的に設定すること

    ▼世界の四大文明は、どれも宗教をベースにしているのか
    ・宗教が、個別の言語や文化を超える、普遍的な内容のものだから
    ・『宗教とは、人びとが、同じように考え、同じように行動するための、装置である』

    ▼日本人は、トップリーダーや上司が、有能であることを嫌う傾向がある。なぜなら、自分の活動がそのぶん制限されるから。日本人は、この組織は自分のがんばりでもっている、と考えたがる傾向がある。これは、日本人が勤勉で、モラルが高いというメリットに通じると同時に、組織全体の意思決定が薄弱で、迷走しがちである、という欠点にも通じる
    ▼文人官僚も宦官もいない、日本が、世界的にみて例外だと思ったほうがいい

    ▼多様性を抱えているがゆえに、普遍性を強調する、これが文明

    ▼日本人は、目に見える多様性が、日本のなかにあるのを認めたいと思っていない。裏を返すと、日本が普遍的な価値をそなえていて、世界にそれを認めさせるべきであると、考えていない。文明として行動していない。日本はやはり、文明ではなく、文化である。そして、外の世界から、異聞たちに必要なものを取り入れることだけに、今も熱心である

    ▼キリスト教では、最後の審判のとき、人間は一人ひとりGodの前に立って、自分の罪について、説明しなければならない。こういう前提でものを考えるので、人間がなにか決めるときに、説明責任が果たせるように、文書を残しておく

    ▼日本人のつくる組織は、暗黙のうちに、日本人だけがいることを前提にしている。そして誰もが、だいたい同じように考え、行動することを前提としている。その期待が、空気をうみ出している。異質で予想のつかない他者を、受け入れる余地がない
    ▼最初から、多様で異質な人びとを排除することを習慣にしたわけではなく、共存する知恵と文化が、日本の伝統にもそなわっていた。
    ▼荘園制が崩れ、地頭を追い出し、ムラの結束が固まる室町時代から、農民の自治能力が高まった。勤勉に働き、助け合い、自分勝手な行動をとらない。同質な人びとが共同体をかたちづくる。近世から近代に続く、日本の組織の原型ができてきた。
    ▼対等で同質なメンバーが、コンセンサスを重視して社会を運営するのは、ムラのサイズならちょうどよいが、広い範囲の場合、武力(武士団→軍部→アメリカ)が必要になった
    ▼こう考えると、同質な人びとで組織や社会が成り立っていると考えるムラ社会の流儀は、ごく最近の習慣ではないか。そうであれば、グローバル世界に飛躍するため、日本の企業の仕組みと文化を、変化させることができる。それは日本の伝統にも反しないはずである。



    <目次>
    第1章 世界は四大文明でできている
    第2章 一神教の世界―ヨーロッパ・キリスト教文明と、イスラム文明
    第3章 ヒンドゥー文明
    第4章 中国・儒教文明
    第5章 日本と四大文明と

  • 第1章 世界は四大文明でできている
    世界の四大文
    宗教とはなにか
    正典(カノン)
    グローバル世界の課題

    第2章 一神教の世界―ヨーロッパ・キリスト教文明と、イスラム文明
    一神教と多神教
    罪とはなにか
    救い
    赦し
    英語で、言ってみよう

    第3章 ヒンドゥー文明
    バラモン教とヒンドゥー教
    カースト制
    古代奴隷制
    カースト制のメリット
    輪廻

    第4章 中国・儒教文明
    儒家の誕生
    「聖人君子」
    禅譲と世襲
    なぜ律令制は形骸化するのか
    ハイブリッドの組織

    第5章 日本と四大文明と
    日本は文明なのか
    カミと仏
    カミとはなにか
    カミと仏は無関係
    カミが仏弟子になる

  • 読み応え満点。宗教を学ぶ機会のない日本人が読むべき一冊。

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著者プロフィール

一九四八年生まれ。社会学者。東京大学大学院社会学研究科博士課程単位取得退学。大学院大学至善館教授。著書に『はじめての構造主義』『はじめての言語ゲーム』『正しい本の読み方』(ともに講談社現代新書)。社会学者・大澤真幸氏との共著に、『ふしぎなキリスト教』(新書大賞2012を受賞)、『げんきな日本論』(ともに講談社現代新書)がある。

「2022年 『言語ゲームの練習問題』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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