教養としてのテクノロジー―AI、仮想通貨、ブロックチェーン (NHK出版新書 545)
- NHK出版 (2018年3月8日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
- / ISBN・EAN: 9784140885451
作品紹介・あらすじ
AIやロボットは人間の「労働」を奪うのか?仮想通貨は「国家」をどう変えるのか?ブロックチェーンがもたらす「金融・経済」への影響は?世界大学ランキング6年連続1位(英クアクアレリ・シモンズによる)の米国マサチューセッツ工科大学(MIT)でメディアラボ所長を務める伊藤穰一が「経済」「社会」「日本」の3つの視点で未来を見抜く。
感想・レビュー・書評
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AIやブロックチェーンを含めた最新技術に関する内容を俯瞰的に学べました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
タイトルに対して中身がなさすぎる…
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「「いま」に生きる意味を見つけよう。思い立ったら仲間たちとともに行動しよう」というメッセージが十分伝わった。
日本人であるMITメディアラボ所長が、"外国人"の視点で「日本人はどうあるべきかなのか?」を提言している。
最新テクノロジーが世界と人間をどう変えていくのかを概説し、日本の教育の問題点を指摘→「日本人はどう変わるべきか」の流れがとてもスムーズ。
大学関係者としては大学のアンスクール化という気づきを得た。 -
ブロックチェーンがなぜ注目を集めるのかが良く分かった。
リバタリアニズムの観点から貨幣に求められているものが根本的に変化している。貨幣とは「貨幣には価値がある」という互いの信用に基づいているが、人々が必要としているのは「信用ではなく暗号化された証明に基づく電子取引システム」という記述は非常に納得がいった。
また技術とは関係ないが、アンスクリーングへの着目が非常に面白かった。親は子供に将来のために勉強しろというが、ジャネーの法則から考えても子供に将来に目を向けさせるのは難しいので、子供が現在持っている価値感に任せて好きなことを主体的に学ばせることの重要性がわかった。 -
題名とは少し離れて、昨今のテクノロジーに関する世界の動きを著者の考えを中心にまとめたもののように捉えられた。
この後に出ている同著者の本に興味を持ったついでに買った本だったので、その本を読んでからもう一度振り返って読んでみるとより深く理解できるかもしれない。 -
テクノロジーが世の中に対してどのような意味合いを持つのか=教養を考えるきっかけとなる本
テクノロジーへの感度を高めておかねば、、、 -
タイトルにも「教養としての」とあるとおり、決してAIや仮想通貨といった技術(方法論や技術解説)を深耕するタイプの著書ではない。技術的な詳細を知りたくば、専門の解説書(書店の実用書コーナーに並んでいる、高価で、厚めの書物)を求めなさい、ということなのだろう。それはそれで、方向性としてはいい。購入の際、もとより新書だし、そこまで技術面を知りたいと思って買ったわけではない。
では、教養面ではどうか。
新書という紙数の制限はあろうが、こちらも充分に深化したとは思えない。例えば、仮想通貨について解説していながら、仮想通貨という基盤を支える「ブロックチェーン」についての解説がほとんどない。ブロックチェーンがどういったIT技術によって成り立っているかを求めているわけではないが、「教養として」ブロックチェーンが仮想通貨という存在をどう担保しているのかは、丁寧に解説してほしかった。
AIにしても、ロボットに搭載される技術といった形に集約されてしまっている気がする。AIの活用場面は、なにもロボットだけではないだろう。
とはいえ、ロボットに対する考え方の欧米人と日本人の違い、それはつまり一神教を信仰する者と八百万の神を信じる者の違い、といった視点は興味深かった。進歩するテクノロジーに対して、それぞれの歴史を踏まえたときにどんな反応が起き、どんなイノベーションにつながるのかという視点を徹底して論を進めてもらえれば、タイトル通り「教養としてのテクノロジー」への理解が深まった気がする。その点が、いささか残念だ。 -
様々なテクノロジーの現状と人間との関わりについて問題提起されており、なるほどと思うことがたくさんありました。残念なのは、各トピックについて筆者がこう関わっているという感じでしめられていて、どうも消化不良気味な印象を受けました。
当事者目線と第三者目線の中途半端な立ち位置のせいでしょうか。 -
あまり頭に残らない内容だったなー。