読書の価値 (NHK出版新書 547)

著者 :
  • NHK出版
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レビュー : 38
  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784140885475

感想・レビュー・書評

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  • 「わかる」という状態になってこそ本当に文章が読めたということになる。文章を読み、自分の頭の中で展開することで、初めてそれが「体験」になり、自分の地肉となる。

    本選びは、人選びである。あの人と話すと面白そうという感覚と似ている。選ぶ際のパターンは大きく2つで、未知の経験ができそうかと、自分の考えを確認できるのかである。

    そんな本選びで大切なことは一つ。自分で本を選ぶこと。お金を出して自分で本を買うことで、真剣に考えるし、読まされるという感覚がなくなる。

    なんとなく新しいことを求めているとき、自分が知っている関連ではなく、遠く離れた他分野へいきなり飛び込むことが比較的楽にできるのが、本のいいところだ。

    ベストセラーを避けた方が良い理由は、既にその知識を持った人が世の中に大勢いて、それを知っている価値が弱くなるからだ。

    読書の良いところは、誰にも縛られず、自分が自由に本を探し未知の世界を発見できることである。

    知識を得ることも大事だが、発想、連想することが大事で、自分の興味の範囲外の無関係なものを眺めることが有意義なものとなる。

    そこで注意が必要なのが、ゆっくり読むこと。文字や文章を追うだけでなく、そこからイメージされるものを頭の中でじっくり「展開」することが大切である。

    自分で展開したものに対してどう感じるのか、どう考えるのかという部分が読書の肝となる。こうして、いろんな本と出会って、自分のわからない世界に多く触れていくことが、楽しさであるし、読書の醍醐味なのだ。

  • 自分もやってみようという読書術というより、こういう方法もあるんだなと思う内容。何か役に立つと思って欲を出して読むとと空振りしたような後味になってしまうかも。

  • この著者の本を読む動機は著者への興味だということが分かった。著者の生い立ちとか学生時代とか研究者や教職のころの話が好き。
    それは自分の人生と異なる世界で、著者の趣味とか感覚とか生活でのプライオリティが全然違うからだろうと思った。
    読書に関する話には興味無し。
    本との出会いも人との出会いも一緒みたいな話は成程と思ったが、本は図書館で借りて読み捨てるような自分からすると、やっぱ違うよな、と。

  • 本書では、冊数をこなしてブログに記録する行為が思いっきり否定されているが…笑

    シブ知4・5
    かかった時間85分

    森博嗣の読書論。
    自身の読書生活を交えた、彼自身のためだけの(?)本の選び方や読み方、そして価値が述べられている。

    本を読む意味は「未知」と「確認」で、筆者は前者に価値を置くらしい。自分が広がっていく感覚と、研究者・小説家=創造者としてのボーナス感がその理由であるという。
    また、読書の際に頭の中で「展開」して読むので、スピードは遅いが決して忘れないそうだ。

    正直なところ、自分とは逆のタイプの読み方だなと思う。私は主に「確認」をしながらプラスアルファを増やしていくイメージだ。また、作者や筆者への敬意は薄いのかもしれないが、なんとなく今はそれなりのスピードでそれなりの量を読みたい、と思っている。

    筆者は、読書は人との付き合いと同じだという。そういえば、どちらかといえば最近の自分の傾向も、広く浅く(いや、狭く浅くかも。笑)である。

    筆者自身が言うように、(ビジネスとして)「わかりやすく」、その中にも、私にとってははじめての読み方、というか読書観が書かれていてよかった。面白かった。

    しかし、こんな頭の使い方をする人もいるんだなあ!というくらい本へのアプローチが自分と違った。

  • 「読書の価値」森博嗣著|日刊ゲンダイDIGITAL
    https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/book/232090

    NHK出版のPR
    誰も言わない「読み方」を教えよう。
    より深く、より広く、より自由に。
    人気作家が初めて明かす読書の極意。

    なんでも検索できる時代だ。娯楽だって山のように溢れている。それでも、本を読むことでしか得られないものがある─。著作発行累計1600万部を誇る人気作家が、並外れた発想力とアウトプットを下支えする、読書の極意を明らかにする。本選びで大事にすべきただ一つの原則とは? 「つまらない本」はどう読むべきか? きれいごと抜きに読書という行為の本質を突く、唯一無二の一冊!

    なんでも検索できる時代こそ、本を読む意味がある──。
    ●僕は本を読むことが苦手だった
    ●速読は読書とはいえない
    ●「つまらない本」にも読み方がある
    ●本選びで大事にすべきただ一つの原則
    ●僕は一度読んだら忘れない
    ●「読みやすい本」は流動食と同じだ
    ●教養とは「保留」できる能力をいう
    https://www.nhk-book.co.jp/detail/000000885472018.html

  • 小説家の森博嗣さんの読書術の本。森さんは遠視だったこともあり、独特の方法で子供の頃から本を読んでこられている。それは目に問題があったがために編み出された苦肉の作、のようなものなので、これをまねすることは難しい。しかし、一文一文をじっくり(森さんはそうとしか読めなかった)読んで想像を展開することで、深い読書となる、というのには襟を正させられる思いだった。

  • 人気作家が本にまつわるあれこれを、ときにシニカルに、ときにユーモアをまぶして語りつくす

    《人から聞いたから読むとか、誰がすすめていたから読むとかではなく、自分の判断で選ぶこと。》

    《もし小説家になりたいなら、小説を読まないこと。》

    《文章力を高めるには、とにかくまず書くこと。数を書くこと。毎日何千文字か文章を書き続けること。そして、それを直すこと。》

    本質を突いた寸言にうなることしきりのユニークな読書論

    《ちなみに、このような抜き書きをネット上で公開するのは、著作権法に反する違法行為である。》...あらら

  • 読書で得られるのは自由から導かれる楽しさなのである\(^_^)/

  • 作家・森博嗣氏による「読書論」です。

    自身の「本」との向き合い方を自叙伝的に語る中で、本の選び方とか読書の効用とか、思うところが述べられています。

    話があちこちに飛ぶ(しかも本題とあまり関係ない)ので散漫な印象があり、あとがきを読んでもやっつけ感が否めず、何より自分と一致する見解が多いのであまり勉強になりません。

    多少なりとも目からウロコだったのは"頭に入らなかったのは、なにか理由がある。それを考えてみよう。そちらの方が大事だと思う"(P.162)ということでしょうか。

    森ファンであれば楽しめるのかもしれませんが、どこかで聞いた話も多いので、うーん、という感じです。

  • ブクログで読書目標を設定し、その目標冊数に向かっていままで多くの本を読んできた。目標を達成することが目的となり、とにかく流していくかのように本を読んでいた。
    この本を読んで、時間をかけてでも内容をしっかりと理解し、自分の考えを持って読むべきだった、と読書の仕方を見直すきっかけとなった。
    読書目標は、冊数ではなく、内容を理解して自分が考えたものの数等、アウトプットを対象にしたい。

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著者プロフィール

森 博嗣(もり ひろし)
1957年、愛知県生まれ。作家、元研究者。名古屋大学工学部建築学科、同大学大学院修士課程修了を経て、三重大学工学部助手、名古屋大学助教授。名古屋大学で工学博士を取得し、2005年退職。学会で数々の受賞歴がある。
作家として、1996年に『すべてがFになる』で第1回メフィスト賞を受賞し、同作で作家デビュー。S&Mシリーズとして代表作の一つに。『スカイ・クロラ』シリーズは本人も認める代表作で、2008年アニメ映画化された。その他にも非常に多くの著作がある。

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