大河ドラマの黄金時代 (NHK出版新書 647)

著者 :
  • NHK出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (401ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784140886472

作品紹介・あらすじ

『花の生涯』『黄金の日日』『独眼竜政宗』……
その舞台裏にも、熱いドラマがあった!

大河ドラマ第1作『花の生涯』から『太平記』まで。草創期からドラマづくりに携わってきたプロデューサー、ディレクターらドラマ部OBたちの貴重な証言の数々を織り込んだ、迫真のドキュメント。1963年から91年までの28年間、制作現場では、泥臭くも熱い物語の集積があった。現場での意気込み、思わぬ障害、撮影上の工夫、スターたちの知られざるエピソード……大河とあわせて金曜時代劇などNHK大型時代劇も取り上げ、両者の熱気があいまって「黄金時代」が作られたことを明らかにする。テレビというメディアにまだ若々しい息吹が感じられた時代の「青春」の記録でもある。類書にはない迫力、緻密な描写、胸を締めつけられる懐かしさ……大河ファン待望の1冊。

1:大河ドラマの誕生──『花の生涯』『赤穂浪士』
2:試行錯誤──『太閤記』~『竜馬がゆく』
3:制作体制の確立──『天と地と』『樅ノ木は残った』 ~『勝海舟』
4:金曜時代劇の冒険──『文五捕物絵図』『鞍馬天狗』~『壬生の恋歌』  
5:新しい歴史ドラマ──『元禄太平記』『黄金の日日』~『徳川家康』
6:ふたつの三部作──『山河燃ゆ』~『真田太平記』
7:復活と飛躍──『独眼竜政宗』~『太平記』 

感想・レビュー・書評

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  • 今は当たり前のようにある大河ドラマにはこんなドラマがあったんですね。
    ちょうど少し前にNHKで、初めての大河ドラマのドラマをやっていたので、それを観た後はなおさら分かりやすいです。
    これは『太平記』までの話だったので、その続きが知りたいなー。私、初めての大河が『太平記』なんです。

  • オーラルヒストリーの要領で、政策秘話を連ねている。この手の本は、実際に大がドラマそのものを観た直後に読むのが最もベターなのであるけど、それも現実的には難しい。

  • 1:大河ドラマの誕生──『花の生涯』『赤穂浪士』
    2:試行錯誤──『太閤記』~『竜馬がゆく』
    3:制作体制の確立──『天と地と』『樅ノ木は残った』 ~『国盗り物語』
    4:金曜時代劇の冒険──『文五捕物絵図』『鞍馬天狗』~『壬生の恋歌』  
    5:新しい歴史ドラマ──『勝海舟』『元禄太平記』『黄金の日日』~『徳川家康』
    6:ふたつの三部作──『山河燃ゆ』~『真田太平記』
    7:復活と飛躍──『独眼竜政宗』~『太平記』 
    1:大河ドラマの誕生──『花の生涯』『赤穂浪士』
    2:試行錯誤──『太閤記』~『竜馬がゆく』
    3:制作体制の確立──『天と地と』『樅ノ木は残った』 ~『国盗り物語』
    4:金曜時代劇の冒険──『文五捕物絵図』『鞍馬天狗』~『壬生の恋歌』  
    5:新しい歴史ドラマ──『勝海舟』『元禄太平記』『黄金の日日』~『徳川家康』
    6:ふたつの三部作──『山河燃ゆ』~『真田太平記』
    7:復活と飛躍──『独眼竜政宗』~『太平記』

  • 2021.5読了
    自分が子供時代夢中になって見ていた大河ドラマや時代劇。企画から脚本家探し、キャスト決定まで、プロデューサーは本当に大変な思いをしてドラマを作っていったんですね。

  • 大河ドラマの裏側、作り手側も大河ドラマのようだった。
    春日太一さんとNHK出版という座組みだからこそここまでの本ができたのだと思う。

  • 「大河ドラマ=権威的、守旧的」というイメージは、まったくの誤解であることを解き明かす書。大河ドラマは、思い切った新しい試みと、それに伴う産みの苦しみで形成されていたのだ(少なくとも、本書で取り上げられている時期では)!

    新書で400頁超えはすごいボリュームだが、内容はまったく難しくない。

  • 作者のいつもながらの丹念な取材によって、これまであまり語られることのなかった作り手側目線の大河ドラマ史となっていることが興味深かった。『太平記』までで終わり、というのもちょうどいい。でも読んでいて思ったこと。そんな話、誰が読みたいのか?
    オビにあるように「舞台裏にも熱いドラマが」という本なので、お門違いだとは思うが、もう少し役者論や役者へのインタビューがあれば面白かったのに、とは思った。

  • 大河ドラマは生まれる前から放映し続けているだけに、この作品の年は自分はこうだったと、回想しながら楽しんで読めた。70年代に私本太平記や坂の上の雲、また天武天皇が主役の企画もあったという裏話は興味深く、時期を待たねばならない作品もあるという事なのだろう。何度か持ち上がった廃止論、製作初期の試行錯誤、飽きられない為のチャレンジ等々は、それ自体が大河ドラマを型作ってきた要素でもあり、昨今無くなったものでもある。映画に対しテレビがまだ傍流だった時代にスタートし、結果大スター達をテレビに呼び込む受け皿の役割を担ったことも意義が大きい。翻って、陳腐化した現在の大河に代わる時代劇を、ネット企業が新基軸として創り出したら、面白い流れが産まれるのかもしれない。

  • ◎裏話が多く、色々わかりました。

  • 昨年、「大学で学ぶ 東北の歴史」という本を読んで、鎌倉後期から室町の始まりについてまったくわかっていないことに気づき、興味持ってきたあたりで、たまたまNHKBSで日曜朝「太平記」の再放送に出くわしました。まさに早起き高齢者向けのプログラムだと思いますが、いよいよ自分もその領域に入ってきた感じで途中から毎回録画でした。苦笑です。しかし、1991年の放送の時にはまったく大河ドラマを見る、という習慣は自分のライフスタイルからは消えていたので、ノスタルジー視聴ではないのです。(でもゴクミの北畠顕家のところは終わってて残念!)大河ドラマって、テーマの主役だけじゃなく時代の流れと時代の群像が、主人公だったりもするので、テーマとなる時代をイメージでつかむのにとても便利だと再認識しました。本書は、その「太平記」までを「大河ドラマ黄金時代」としてその第一作から出演者、作家ではない、NHK内部のプロデューサー、ディレクターの証言で綴るという着眼の優れた企画です。「時代劇」というコンテンツに制作サイドからライトを当てるというのは春日太一ならではで、それはテレビという新しいテクノロジーの上でいかにスペシャルな娯楽コンテンツを作れるのかという挑戦の歴史だったし、そもそもNHKという組織の目指してきたことの再発掘でもありました。なんで「太平記」までで、一回切っているかというのは翌年からNHKエンタープライズの制作になったら、というのも、なるほど…です。今や、朝ドラと大河は、やめるにやめれない目玉番組化していますが、その始めからたまたま生まれた一回こっきりコンテンツであり、さらには何度も終了の危機を乗り越えてきたことに驚きを感じます。この本のツボはブラウン管(あえて)の向こう側の物語だけではなく、こちら側、お茶の間側の物語を逆照射するところでもあります。ひとつひとつのタイトルを見ながら、いかに家族が日曜日の夜にテレビの前に集まらなくなっていく過程を思い出しました。大河の歴史って我が家の小河ドラマでもありました。

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著者プロフィール

映画史・時代劇研究家。1977年東京都生まれ。日本大学大学院博士後期課程修了。映画界を彩った俳優とスタッフたちのインタビューをライフワークにしている。著書に『時代劇聖地巡礼』(ミシマ社)、『天才 勝新太郎』(文春新書)、『ドラマ「鬼平犯科帳」ができるまで』(文春文庫)、『すべての道は役者に通ず』(小学館)、『時代劇は死なず! 完全版』(河出文庫)、『大河ドラマの黄金時代』(NHK出版新書)、『忠臣蔵入門 映像で読み解く物語の魅力』(角川新書)など多数。

「2023年 『時代劇聖地巡礼 関西ディープ編』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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