テルマエと浮世風呂 古代ローマと大江戸日本の比較史 (NHK出版新書671 671)

  • NHK出版
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  • 本 ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784140886717

作品紹介・あらすじ

新しい歴史の愉しみ方が見えてくる至極のエッセイ

古代ローマと江戸日本を比較してみたら、思いもよらぬ共通項が見えてきた! 百万に及ぶ都市の人口、非一神教の風俗、二百年におよぶ平和の享受――前近代社会では他に例のない環境のもと、両国にはどのような相似や相違が生まれたのか? 書名に掲げた「テルマエと浮世風呂」のほか、「ワインと日本酒」「図書館と貸本屋」「娼婦と遊女」「アッピア街道と東海道五十三次」など、10のトピック別に比較する新感覚の歴史エッセイ。

感想・レビュー・書評

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  • 古代ローマ帝国と江戸時代の日本、時代も地域も超えた2つの歴史を探る試みは、著者の以前の本にもあったが、今回はトピックも多かったため、さらに関心が深まり、ローマが身近なものに感じられた。また世界史で学ぶ人物のエピソードが多く、取っ付きやすかった。下水道のエピソードで、ローマのトイレ皇帝ウェスパシアヌス(イタリア語のトイレの語源…!)が印象的。

  • 18世紀の成熟した街、江戸と紀元1.2世紀頃のパックス・ローマナ時代のローマの東西二大100万人都市の比較考察。時空を超えた異次元の地政学的な都市比較論から、両者の類似点を浮き彫りにする。①見世物、②水、③詩・短歌、④図書館と貸本屋、⑤酒・ワイン、⑥父祖の威風と武士道、⑦娼婦と遊女、⑧アッピア街道と東海道、⑨下水道と肥溜め、⑩粋な生き様、哲人と俳人等。特に、最終章⑩は著者の言い分を全面披露した纏め、圧巻のクライマックスでここだけは是非精読すべき。

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著者プロフィール

1947年 熊本県生まれ
1980年 東京大学大学院人文科学研究科博士課程(西洋史学)修了
現在 東京大学名誉教授
西洋古代史。『薄闇のローマ世界』でサントリー学芸賞、『馬の世界史』でJRA賞馬事文化賞、一連の業績にて地中海学会賞を受賞。著作に『多神教と一神教』『愛欲のローマ史』『はじめて読む人のローマ史1200年』『ローマ帝国 人物列伝』『競馬の世界史』『教養としての「世界史」の読み方』『英語で読む高校世界史』『裕次郎』『教養としての「ローマ史」の読み方』など多数。

「2020年 『衝突と共存の地中海世界』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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