禁断の進化史 人類は本当に「賢い」のか (NHK出版新書 689 689)
- NHK出版 (2022年12月12日発売)
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感想 : 16件
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Amazon.co.jp ・本 (256ページ) / ISBN・EAN: 9784140886892
作品紹介・あらすじ
私たちは、「バカ」だったから繁栄した!?
人類は他の生物より、知能が高く、そのために文明を築き成功することができた、と思われている。果たしてそうだろうか。知能の高さと生物の繁栄は直結しているのか? なぜ知能だけでなく、意識が進化したのか? 脳の大きいネアンデルタール人が滅んだのはなぜか? 生物進化についてのわかりやすい解説が人気の著者が、人類史の大きな謎に迫る!
AIがまとめたこの本の要点
この本を表す言葉
みんなの感想まとめ
進化の過程や人類の意識について深く考察する本書は、知性や意識の進化がどのように人類の繁栄に影響を与えたのかを探ります。特に、「進化の道筋は一直線ではない」という視点は、従来の考え方を覆すものであり、読...
感想・レビュー・書評
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絶滅の人類史を読み、大変感動したのでこの本も期待して読みました。
やっぱり面白かったです。
タイトルが鮮烈すぎると思いますが。
このタイトルの意味を知った時には読み終えているという…。最後の最後にわかりました。そういう事かと。
絶滅の人類史のラストにも似た、SFチックな、
と言ってはこの本を読んだ意味がないのかもしれないけど、とにかくちょっと夢を見ているような、締めくくり方でした。
ネアンデルタール人に会ってみたいな。
私たちホモサピエンスとネアンデルタール人が共存していたら、いったいどんな社会が出来上がるんだろう?
この本の後半は脳と意識の話だったけど本当に面白かった。手元に置いておきたい本、2冊目です。1冊目はもちろん、絶滅の人類史です。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
本書で示される、「進化の道筋は一直線ではない」という指摘について、それだけでも驚きに値する。
これはヒトが進化の頂点にいる、というある考え方とは全く異なる。
例えば、我々人類が賢さの象徴としてあげる「手」(及びその機能)だけで見れば、チンパンジーの方がヒトより進化している。
これは結構衝撃だった。
決して、ヒトは生物の中で最も優秀だ、などとおごった考えを持っていたつもりはないが、
どこかでこんなに細かな動きができるのは賢いからだという思い上がりを持っていたのだろう。
そんな気持ちを戒められた。
質の高い眠りが知性を作る、という第4章の話は非常に興味深い。
だとしたら妊娠中の母体がぐうぐう眠り続けるのも、理にかなっているはず!
(ホルモンバランスやそもそも疲れやすいという理由だだというのはわかっている)
よしよし、安心して産休中は眠ることとしよう。
生まれて来る我が子と私のために。
念のため、そんなことは著者は一言も言っていない。
はてさて、そうやって自分に都合よく物事を考えるのはなぜだろう?
進化とは不細工なもの、だとか、意識とは何か、といった問題提起なども非常に興味深い。
賢さとは何か、そんなことを考えることのできる良本だ。 -
大変面白かった。が、やはり意識とは何でどのように生じるかという核心には迫れなかった。やはりそこは神の領域なのだろうか。途中から、意識がなぜ進化上必要となったのか説明が始まりわくわくしたが、結局意識=生きること=目的と結論付けているのはやはり月並みだなと感じてしまった。
意識がなぜ生じたか、どのような理由があって意識レベルが高いホモサピエンスが生き残ったのか。画一的な行動しかとれないと環境の変化に対応できない。結果高度な判断力を有する個体が生き残り意識が生まれた、、、理解はできるが、意識とは何かという核心は結果わからない。 -
後半部分からがこの本の本論だろう。意識がどう進化したか。しかし分かってないことが多すぎるせいだろうか、ほとんど結論的な事はない。ます意識とは何かをきちんと定義するところからか。
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大変面白かった。
・植物状態の人間でも意識があることはある
・無意識状態の方が生存能力が高い(盲視:盲目の人がものを避けて歩ける)
・チンパンジーも人と枝分かれしてから進化している
・ネアンデルタール人が間氷期まで生き残っていれば、繁栄していたかもしれない
1カ所おかしいと思ったのは、「生きる」とは「生存して繁殖する」と言いながら、「生きる」ことを目的とした自然淘汰と「意識」の存続を目的とした自然淘汰はときに相反すると言ってること。意識を存続すると言う事は(自分が)「生存」することを意味するのだから、重なっている部分と相反する部分がごっちゃになっている。整理するなら「意識」の存続を目的とした自然淘汰は繁殖(種として生き残る)とは相反すると言うべきではないか。 -
タイトルほどのインパクトなし。
後半は「意識」に焦点を当てています。
印象的だったのは
・植物状態でも意識がある人はけっこうな割合(数字忘れた)でいる。
・脳の損傷で視覚を失った人は目で見た映像を写せないだけで、障害物をさけて歩くことができる。
・意識が必ずしも生存に有利とは限らない。
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700万年ほど前にヒトはチンパンジーと分かれた。そう言われると、ヒトはチンパンジーのような姿からこの700万年をかけていまの姿に進化してきたように思ってしまう。でもちょっと考えると分かることだが、チンパンジーだって700万年の間、何も変わっていないなんてことはあり得ない。手足の長さや形、ナックルウォークなど、おそらく進化の上でいまのようになってきたのだろう。とすると、700万年前の我々の祖先の姿はどんなだったのだろう。そして、2足歩行はいつから始めたのだろう。本書を読むとどうも、もっと前から木の枝の上で2足歩行をしていた可能性があるそうだ。身体はもっと小さかっただろう。けれど頭骨の化石などを調べることでどうやら頭を上にして立っていた可能性があると分かってきているようだ。おもしろい。後半は進化から意識の問題に大きくテーマが変わっている。本書を読み終えてすぐ妻にお願いしたのは、もし僕が植物人間になったら延命措置を続けてほしい、ということ。夏目漱石もどこかで書いていたが、外からは意識がないと見えていても、実はちゃんと聞こえていて、意識がもどったときに自分が死んだらどうこうと話されていた内容を憶えていたという。そういうことは本当にありそうに思う。出力はできないが入力はある状態。僕はそういう状態はもういたたまれない気分だろうと思っていたが、案外幸福と感じていた人々の割合が多いらしい。ひょっとするとずっとお花畑にでもいる気分なのだろうか。まだまだわからないことは多いものだ。いや、分かれば分かるほど分からないことが増えるというのが真実なのだろう。
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無意識がここまでありがたいと思った本は初めて。
いや、高校時代の生物や大学時代の生理学習ってる時点できづけよ!というツッコミを自分に入れたくなるが、私の頭が足りなかったのでご容赦いただきたい。
息を吸おうと思ってないし、心臓を動かそうなんてもっと思ってない。それを自動化してくれてる私の身体まじすごい。
生きるために生きてるから、、、
人生で何かをやり遂げなくてもどうということはない。生物学的に見れば、自分を矮小化する必要はないんだって思わせてくれた。人類は脳が発達してるから、賢いから、とい理由で今に至るわけではなさそう。 -
2023年、40冊目です。
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昔に地質学を学んだ者ですが、分子古生物学という分野があることを知りませんでした。確かに、DNAを利用するとなると「分子」という言葉が適切なんだなぁと妙に納得しました。
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進化と意識についての話。
どこまで科学的裏付けがあるかが分かりづらかったが、意識は脳の神経細胞の統合的な結合であり、パワーを使うことからそこがトレードオフになってちょうどいい塩梅に小脳の条件反射と意識を司る大脳が両方進化したと。
さくっと読めて面白かった。 -
木の実を食料にするのは、難しい。
時期、場所を把握しないといけないので、
空間認知などの力を必要とする。
なので、知能が発達する。
火を使えるようになると、
消化のためのエネルギーと時間が節約され、
新たなことに使えるようになった。
など、自然淘汰で、いろんな説明がつく。
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