ホワイトカラー消滅 私たちは働き方をどう変えるべきか (NHK出版新書 728 728)

  • NHK出版 (2024年10月10日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (304ページ) / ISBN・EAN: 9784140887288

作品紹介・あらすじ

人手不足なのに、なぜ人が余るのか?

少子高齢化による深刻な人手不足と、デジタル化の進展による急激な人余りが同時に起きつつある日本社会。人手不足はローカル産業で生じ、人余りはグローバル産業で顕著に起こる。
これまでの常識に捉われたホワイトカラーは、生き残る選択肢がほとんどなくなってゆく。
企業再生支援の第一人者による、国、組織、個人――それぞれの抜本的再生を促すための緊急提言!

【本書の構成】
序章 労働力消滅、ふたたび
第1章 グローバル企業は劇的に変わらざるを得ない
第2章 ローカル経済で確実に進む「人手不足クライシス」
第3章 エッセンシャルワーカーを「アドバンスト」にする
第4章 悩めるホワイトカラーとその予備軍への処方箋
第5章 日本再生への20の提言

感想・レビュー・書評

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  • 【書名と著者】
    ホワイトカラー消滅 私たちは働き方をどう変えるべきか
    冨山和彦

    【目的】
    生成AIのおかげでホワイトカラーがいらなくなりそうという世相で、働き方をどう変えるか考える一助にしたい。

    【読後感】
    なんとなくリベラル・エリート・自己責任論な論調の偏りや、矛盾を感じるが参考になる点はあった。

    まず土台として読む書く話すスキル、数学Ⅱ、簿記会計。
    これを築いたうえにリベラルアーツ。
    色々と私見や持論が展開されてるが、本書のユーザの大半が知りたいのは、何を身につけるべきか と思うので、文章量に比して知りたいポイントが少なめ。

    【印象に残ったポイント】
    ・論調に見る生存者バイアス
    グローバルな競争に日本が勝てない要因は経営力。だそうだが、実際為替の影響は大きい。(ドル円90円の時代と150円近くの今はだいぶ違う)

    ・日本の強みはややこしくて複雑なものを扱うこと
    実は定常運行するのが複雑で大変なこと(各種交通機関、快適に過ごせる気遣いがある宿、非日常を感じられるレストランやテーマパーク)これらをここまで多様かつ当然に扱う国は寡聞にして知らない。
    ・漫然とホワイトカラー→ブルシット化
    東大法学部卒の起業家に言われるとむかっとするが、確かにわたしなんかは漫然と適当な大学入って、ソレナリ企業に入り今に至った。。
    ・エッセンシャルワーカーの生産性を上げよ
    そもそも、医療や介護は低賃金になる構造があって人手不足。低賃金だから生産性投資が行われないのに、付加価値を出せ!というのはエリートの妄言。農家はもっと頑張れ、かたや猿払村のホタテのように実質的に規制産業にしているようなものを褒め称えるのもしっくりこず。

  • 『三菱総合研究所は、2035年にホワイトカラー(事務担当)が180万人余剰になるとしているが、実際はすでに始まっている。』
    確かにAiによる人員削減の話題をちやほや聞いておりますので、これはさらにもっと早い段階で、そしてさらにもっと多く余剰人員が出るのではないかと思っております。

    多くの人はホワイトカラー>ブルーカラーという感覚をお持ちでしょう。今後これはそうはいかんざき!となりますので、適当にFラン卒業して、地元に帰って自宅通いで事務員としてそこそこのお給料で勤めながら地元ライフを謳歌しようというマイルドヤンキー的なお前ら(娘2人含む)、これ読んでお先真っ暗だから安心しろ。
    このまま行くとホワイト生活からブラックになりますから。あーAiって怖いよね、ほんとAIタヒってくれんかなー、いやいやそうじゃなくAiを武器にできるホワイトカラーになってシン・ホワイトカラーとなり生き残るしかありませんぞ、お前ら(娘2人含む)。

    最後の『日本再生への20の提言』など、私のような零細企業の経営者に対しては非常に厳しいお言葉をいただき、反省するところは反省し、そして反省するところはやっぱり反省し、そして反省しかありません。とにかくAiを使いこなせるよう、早速自分の写真をフィギュアにしてみます。がんばります!!

  • 筆者の主張は、斬新・革新的ではあるが、同時に現実を見据えた実現可能性の高いものであると思う。それは、筆者が、実際にビジネスの場等で、現実の社会と向き合っているからだろう。

  • 人手不足が叫ばれて久しい現代の日本において、エッセンシャルワークと呼ばれるような仕事は労働力不足が深刻化する一方で、生成AIの台頭やデジタル化によって、ホワイトカラー職の人余りが加速していくことがが端的に指摘されています。
    エッセンシャルワーカーの地位向上やリスキリングの必要性が求めらるが、どれだけの個人や企業にその余裕があるのか疑問点もあった。

  • 今の日本、あれもこれもうまくいってなくて、世界のスピードからどんどん遅れていっているようで、大きな時代の転換期にきているのを感じます。
    切実な危機感。

    「何かを大きく変えるには、多大な痛みやストレスを受け入れなければならない。」

    まさに。
    価値観、思考の変容が必要だと強く感じます。
    息子たちは20代。
    何かする時は彼らに意見を聞くようにしたり、日々のニュースについてはまめに話し合うようにして、私自身も価値観を新陳代謝する努力中。

  • 社会課題をどのように解決していくのかを労働者の視点で読み解いている。日本では人口が減少し高齢化が進む中、人手不足と言われているが、その不足する人材とはどんな人材なのか?必要とされる人材となるには、何が必要なのか?
    一言で言えば、変化への対応力なのだと感じた。
    組織も、人も大きく様変わりする環境にキャッチアップするには、変化し続けないといけない。では、どのように変えていくのか?そんなヒントが本書にはある。劇的な変化であるが故に、わかっていても体がついていけないこともあるのでは?と弱気な私は考えてしまう。
    歳を重ねても常に勉強し続けることが必要である。多くのサラリーマンは大学受験後とことん学ぶという行為そのものを怠ってきているので、学び直しというより、学び始めなさいということか。今年は、真剣に学ぶ1年にしたいと、本書を読んでその気持ちがさらに強くなった。

  • ホワイトカラーにいる身として、危機感を覚える

  • 私はホワイトカラーです。理解はしていたが自分の変換を加速する必要がある、なぜなら、自分がやっていないことを周りには言えないからだ。
    フェンタイミングではひとには再スタートのタイミングは一年で86回もあると言われてます、私は2025/1月から新にデジタル含めグロービスオンラインで勉強をします。
    シン学問のすすめ

  • 書名は刺激的だけど励みになります。デフレマインドからインフレにシフトチェンジしている世の中、働き方をどうしていくのか。付加価値をどこに出していくのか。
    今の時代、中途半端なホワイトカラーはいらなくなり、とびっきりの経営者と地に足が付いたローカルな人材が生き残る、、

  • 2025年 2冊目
    色々ためになるワードや思想がいくつかあった。「グローバル産業からローカル産業へ」「40歳以降は固有名詞で採用される時代」など、会社のぬるま湯に浸かり、終身雇用の考え方(変革を嫌う)から脱却できないと今後起こる悲劇を警鐘された気がした。

  • 新しい技術や働き方が普及しつつある今、地方も都心も関係なく、どの企業も経営レベルで事業方針の再考が求められるという点は納得。
    ただ、本書には統計情報が少なく、主張する内容が個人の意見や判断に留まるのか、統計データに基づくのかが分からなかった。

  • 経営者である著者が、デジタル化に伴う社会構造の変化により、ホワイトカラーの人余りが発生することを示して、その対処方法について書いた本。
    時代の変化について正しく理解することで、危機感を持ち、自分の現状と向き合いあいながら、リスキリング等に取り組む重要性について学ぶことが出来る内容になっている。

  • 大学卒業後、ホワイトカラーになり10年が経った。
    たった10年で、環境も労働に対する価値観もかなり変わってきたと肌で感じている。
    ざっくり言えば働きやすくなったし、転職もしやすくなった。著者の言う通りに世の中は流れているし、どう動けば良いかについても納得感がある。
    一方で、どの位の日本人が己の(己の仕事に対する)付加価値を高めようと努力出来るだろうか?については疑問である。
    正直、どうしなきゃいけないかがわかってても、しんどい。時間もない。頭ではわかってても体が動かない人が大半なのではないだろうか。

  • 最近何となく感じている自分の仕事の環境や社会の変化が生成AIによるものかも知れないような気がした。次のステージへ向かうべく背中を押されているように感じた。

  • 筆者の「危機感」が迸る、極めて熱量の高い本。同時に、空虚な「もっと頑張れ」といった精神論が皆無な、豊富な事例と具体論に溢れた一冊。「読み手」の事が具体的にイメージされている。「リベラルアーツ」についても幻想を打ち破り、「簿記会計」をはじめとした「この世界で必ず必要となる基本動作」について強調するあたりは正に圧巻。極めて真剣にこの著者の言う事を捉えるべき。それが出来るか否かは正に「個人」にかかっている。

  • これまでのホワイトカラーでは生き残る選択肢が減る、と言う。で提案はまず「学問のすすめ」、よりよく生きるための知的技能「リスキリング」(基礎+応用)特に言語的技法が必須で、すぐ役立ってずっと役にたつ基本スキルを身につける、事だと言う。具体的には、論語にあるかの如く、20代では「ボス力」の経験を持つ事とあり、自ら問題を提示し、答えを模索し、組織を動かして実行、その結果を背負う人になる事、それには大手企業で経験を積むより中小企業で社長の右腕となることが短期間に遥かに実力が付く、と言う。30代は自分の経験から自分の付加価値力を極める事、そして40代以上は能力やスキルのキャリアパス(即戦力)を活かせる選択をする事、と言う。その中で日本の再生への提言としては:
    ・「多極集住」で密度の経済性を実現できる国づくり(コンパクト&ネットワーク)
    ・あらゆるレベルで新陳代謝を加速させる(パラダイムシフト:活力ある成長を見出す)
    ・観光ツーリズムを高める(交通インフラ・農林水産業・エネルギー・通信の改革に繋がる)
    ・経済成長の弊害である社会保障の義務的規制の撤廃
    所得税の103万円の壁、社会保険の加入義務106万円の壁、扶養から外れる130万円の壁
    配偶者控除が減少する150万円の壁、配偶者特別控除が減少する201万円の壁
    ・付加価値労働生産性の向上(経営者と労働者との生産性を上げる工夫と規制撤廃)

  • 会社員として、ビジネスとして刺激になる良い危機感を抱く契機になる読書ではあったけど根底にある著者の意識とか価値観に拒否反応が拭えなくてモヤモヤがつきまとう。
    同一賃金同一労働とか、言ってることそれショックドクトリンじゃ、とか。内容が濃い中でさらりとパワーワードが出てくると、もっとそれらについての著者の意図や背景が知りたくなる、どういうつもりで言ってるの、その問題どう解釈してるの、と。安易に口に出すものじゃないのでは、何様なんだろうと思うこともあった。

    ビジネスの世界ではそうかもしれないけれど、この広い世界で生きる中の倫理観や哲学はどこに?という疑問。

    自分の意見と言うことに自信がありすぎるけど、それを、都合良くする社会にうまく適合しただけという感じ。

    深くは理解できないけれど浅い部分では見習うべきところはありそうと思えました。
    政府や、権力のある人たちが諸外国との競争で出し抜かれないように頭脳として存在していて欲しいけど重用しないでほしい人材という印象かも。

    こういうこと言うと私大文系教授みたいに見下されそう。

  • 日本について書いている。

    多くの人が思っていたり話していたりしているところをまとめてくださっている。

    今の日本経済の行き詰まりの状況、成長の鈍化、給与が上がらないこと、に対しての提言。

    「付加価値労働生産性」、「アドバンスト・エッセンシャル・ワーカー」、

    キーワードとなるような幾つかの言葉とともに論じられています。

  • 敬愛する冨山先生の新書。かつ、テーマはホワイトカラーの働き方。ワクワクして手に取ってみたものの・・・ひたすら、生産性を上げろ、リスキリングしろ、非ホワイトカラー職種に行け、日立を見習え、とな???言っていることが支離滅裂なのだが、すでに御大にはそれが認識されていないのかも知れない。異なる時代感の、異なる課題とその処方箋が雑多に詰め込まれている。大前研一先生の、低欲望社会が悪い、てなトンデモ論に当てられたときと同じ様な所感を抱いた。
    この20年。グローバルで外から金取ってくる企業しか伸びてないのに、ローカルに行けと言われても、はてどうすれば良いのか。エッセンシャルワーカーもAIとDXで生産性を4倍に上げろって、それは労働者向けの提言とは全く思えない。何より、生産性が上がったら給与が伸びるのか?無条件に伸びそうなのはインバウンド観光くらいだが、すでにオーバーツーリズムが見えている段階で有効な提言とは思えない。生産性とはそもそも何か、を問い直す時期なのではないか。エッセンシャルワーカーを前提にするなら、特定の高給取りでない市井の人が真っ当に働いて真っ当に報われる社会像を描く必要がある。分厚い中間層云々というからには国内に金を流す話をしなくてはいけないはずだが、それを資産収入でなんとかしろ、というのはちょっと発想が貧困に過ぎないか?
    もちろん、先生が言われていることの個別の議論は真っ当な話も多い。ホワイトカラーが無くなっていくのは多分必然だし、我々のような就職氷河期世代はさらに厳しい現実に直面するだろう。そのときにこれまで培ってきた技術・対人スキルを活かして万人が自分会社の社長としてローカル経済に溶け込んでいけ、くらい振り切ったお話にしてくれた方がスッキリします。官僚向けの話と、経営者向けの話、そして労働者向けの話が混在しているのが読み手に混乱を与えているのかも知れないと思いました。

  • まさに対象となるホワイトカラーサラリーマンであるが、非常に共感できるところがあった
    一部論拠に欠けると感じる部分はあったものの、変化する時代の中で大きな結論に対して根拠を求め続けるのもホワイトカラーの良くない癖だと自省するところでもある

    現代は実学をやらずリベラルや抽象論ばかりで話が進むことが多いが、社会人になってかなり違和感を感じていたところにアドバンスド現場人材という用語は特に響く

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著者プロフィール

冨山 和彦(トヤマ カズヒコ)
株式会社経営共創基盤(IGPI)グループ会長
1960年東京都生まれ。東京大学法学部卒業、スタンフォード大学経営学修士(MBA)、司法試験合格。ボストン コンサルティング グループ、コーポレイト ディレクション代表取締役を経て、2003年に産業再生機構設立時に参画し、COOに就任。2007 年の解散後、IGPIを設立。2020年10月より現職。日本共創プラットフォーム(JPiX)代表取締役社長、パナソニック社外取締役、経済同友会政策審議委員会委員長。財務省財政制度等審議会委員、内閣府税制調査会特別委員、内閣官房まち・ひと・しごと創生会議有識者、国土交通省インフラメンテナンス国民会議議長、金融庁スチュワードシップ・コード及びコーポレートガバナンス・コードのフォローアップ会議委員、経済産業省産業構造審議会新産業構造部会委員などを務める。主な著書に『なぜローカル経済から日本は甦るのか』(PHP新書)、『コロナショック・サバイバル』『コーポレート・トランスフォーメーション』(いずれも文藝春秋)などがある。

「2022年 『両利きの経営(増補改訂版)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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