<不良>のための文章術 (NHKブックス)

著者 :
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  • Amazon.co.jp ・本 (316ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784140910054

作品紹介・あらすじ

美しく正しい日本語は良い子のもの。不良は自己表現という考えを捨て、読者を楽しませることに徹します。むずかしい思想書を若者向け雑誌でわかりやすく紹介する方法、B級グルメ記事のコツ、人の悪口をおもしろく書く手法…売れっ子ライターが、苦節二十年の経験をふまえ、四百〜千二百字程度の、切れ味のいい文章の書き方を伝授します。

感想・レビュー・書評

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  • 1 「不良」になるための心がまえ(「不良の文章」ができるまで
    投稿上手とプロはここが違う ほか)
    2 本の紹介文を書こう(『窓ぎわのトットちゃん』を例に(切り口を考える
    地図的感覚と年表的感覚
    文章をどう読みやすくするか)
    『帝国』を例に(「むずかしい本」を紹介するには
    補助線を導入する
    読者層と文章の関係
    若者向け雑誌の原則) ほか)
    3 取材して書く(グルメ記事を書くための鉄則
    B級グルメ篇「とんかつ屋」を書く―味覚をどう表現するか ほか)
    4 コラム・エッセイを書く(「モノ」コラム―自由作文型への取りくみ方
    辛口人物評―課題作文型への取りくみ方)

    お金を稼ぐことを目的とした時に、適切な方法をとること。正論で、お金をとれない。

  • writing

  • ***未処理***

  • お金を稼ぐライターになりたいと思ったら、この本は外せないと思った。著者が豪語しているように、この本を読んでもプロのライターになれないようなら、諦めたほうが良い。逆に、諦める前ににこの本に書いてあることを実践してみてから、諦めても良いかもしれない。

  • 先週は『https://booklog.jp/users/nsugiura/archives/1/4309409814人とつながる表現教室。』を読了した。「書く」ということ、「表現する」ということは、人に嫌われる可能性があることと表裏一体、という点を両書は共通して指摘している。

    目次
    まえがきー<不良>(プロ)への道はキビシイ
    ?<不良>になるための心がまえ
    ?本の紹介文を書こう
    ?取材して書く
    ?コラム・エッセイを書く

  • 美しい日本語ではない、という意味での「不良」。
    ヤンキーのための本ではない。

    雑誌等のライター向けの文章術。
    小説を書くのには参考にならないが、ブログを書くときには使えるかも。
    実際に書くときに使う本かな。

    特に「補助線」(235頁)の概念は使えそう。
    テーマをストレートに語るだけでなく、他のアイテムを補助的なテーマとして、文章の中で使う。

  • 食べていくための文章術。実直。心構えから企画・執筆テクニックまで幅広い。役立つ本。

  • ガチでタイトル通り。奇を衒ったタイトルかと思いきや!

    不良というか、優等生タイプの人向きな正攻法ではないよ、という意味かな。
    下衆さや下品さも、売れるための手法としてアリですよ、という論。

    よくノウハウ本(もしくは思想書)は、伝授してる内容と本人のレベルがつりあってない事がある。
    編集経験者であり、かなり広範囲の新聞・雑誌のライター経験者が語る等身大の内容だなーと感じた。
    あくまで名作を後世に残す文豪ではなく、ライターが筆者というのがミソ。

    逆に言えば、筆者と同じような立場を目指さない人には向かない。
    書く仕事というものが美化されていず、現実的な指導をしてる本。
    なので、文章読本のような文豪が書いたノウハウ本より即物的というか。

    私は文章読本の方が好きだけど。
    文章を売り物として徹底しすぎて、文章に対するロマンがない。
    文章書きたいな~っていう淡い夢の出鼻をくじくから、
    商売っ気がない人にはオススメできない。
    タイトルの他に注意書きしといて欲しいくらい、本当にプロとして稼ぐための事だけを言っている。
    文章読本よりも、この本の方が現実的に有益ではある。
    ライターのノウハウがギュっと詰まっているので、ビジネス本として貴重な一冊。

    ただちょっと残念なのは、奥義的な秘訣はやっぱり濁す所かな。
    この本もやっぱりどこか、仕事として書きましたっていうニオイがする。

  • 文章術の本。二章は「本の紹介文を書こう」。

    この本には「インターネットで調べものをするのは、書かなくていいことを確認するため」とある。早速、実践。ブクログでこの本の紹介文をかたっぱしから読んでみた。文章術の本を読んだ直後、ましては本の紹介文のついて具体的なレクチャーがある本だもの、そりゃぁ、オモシロい文章が読めるハズ。

    いやぁ驚いた。「正論は書くな」という鉄則が全然守られていない。読んでるうちに眠たくなってくる、睡眠薬代わりに処方して。

    こう書くとまるでこの本がダメみたいに聞こえる。そうではない。「設計図を作成してから文章を書くべき(P.51)」など、具体的な指針に満ちている。ここまでは「何ものかが憑依したように書く。理性ではなく、体の奥底にある野性のようなもの、本能のようなものが書かせ(P.51)」てくれてましたが、キーボードを叩く指がピタッと止まった。ピクリとも動かなくなっちゃった。

    やっぱり、文章を書く際には設計図が必要ってコトですね。…トホホ。

  • フリーライターとしてキャリアを積んだ
    著者による「プロ」のライターになるとは
    どういう文章を書くということかのノウハウ本。

    p.33にすべてが凝縮されていると思う。

    「プロの文章は読まれてナンボ。読まれない文章はただのインクのシミ。」

    「主体はあくまで読者にあります。読み手にとってわかりやすいかどうか。
     でも、わかりやすければいいってものでもない。わからないけど
     おもしろい文章もある。おもしろければいいっていうものでもない。
     おもしろくはないのに、妙に心にひっかかる文章もある。」

    「アマチュアの文章が『書き手』から発想するなら、
     『読み手』から発想するのがプロの文章です。
     『読み手』にとって役に立つ情報は何か、『読み手』は
     何をいちばん知りたいか、から考え始めます。」

    これは結局、すべての客商売に通ずる真理だと思う。
    もちろん、あまたの産業の中には
    「自分の好きなものを作ったら大ヒット」というケースもあるだろうが、
    それはレアケースだと思うべきだろう。

    対価を払ってくれるのは顧客である。
    したがって、顧客がなぜ払ってくれるかを考え抜き、
    実行し続け、修正し続けていくことが求められる。

    その真理をあらためて確認した。

    本書は、グルメライターとか本紹介雑誌記事とかそういうのを
    書くことを念頭に作られているけれど、
    フィクションなどでも(ヒットさせたいなら)
    顧客第一の原則を貫くことは重要だと思う。

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著者プロフィール

1958年生まれ。ライター。書籍輸入販売会社のニューアート西武(アールヴィヴァン)を経て、フリーの編集者兼ライターに。90~93年、「宝島」「別冊宝島」編集部に在籍。その後はライター専業。「アサヒ芸能」「週刊朝日」「週刊エコノミスト」などで連載をもつ。ラジオ「ナルミッツ!!! 永江朗ニューブックワールド」(HBC)、「ラジオ深夜便 やっぱり本が好き」(NHK第一)に出演。
おもな著書に『インタビュー術!』(講談社現代新書)、『本を読むということ』(河出文庫)、『筑摩書房 それからの40年』(筑摩選書)、『「本が売れない」というけれど』(ポプラ新書)、『小さな出版社のつくり方』(猿江商会)など。

「2019年 『私は本屋が好きでした』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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