分断される経済 バブルと不況が共存する時代 (NHKブックス)

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  • Amazon.co.jp ・本 (269ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784140910474

作品紹介・あらすじ

「改革」は社会に何をもたらしたのか。景気が回復したと言われる一方で、大企業と中小企業、正規雇用と非正規雇用、都市と地方、投機マネーと家計貯蓄の間に、超えがたい断層線が刻まれたのではないか。郵政民営化など公的部門の改革や、不良債権処理に伴う市場改革の結果、何が起こったのかを探り、既存の経済理論では説明しえない日本社会の現実に迫る。経済分断を克服するための、信頼形成のビジョンを説く注目作。

感想・レビュー・書評

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  • 当時自分含め構造改革=善という空気だったことを思い出した。
    社会経済学的な視点から構造改革を批判的に検証しているが、三菱自動車の不祥事など根拠とする例示が極端に感じる部分もあった。構造改革の良い面もあったはずなので推進派や中立的な視点の本も読んでみたい。

  • [ 内容 ]
    「改革」は社会に何をもたらしたのか。
    景気が回復したと言われる一方で、大企業と中小企業、正規雇用と非正規雇用、都市と地方、投機マネーと家計貯蓄の間に、超えがたい断層線が刻まれたのではないか。
    郵政民営化など公的部門の改革や、不良債権処理に伴う市場改革の結果、何が起こったのかを探り、既存の経済理論では説明しえない日本社会の現実に迫る。
    経済分断を克服するための、信頼形成のビジョンを説く注目作。

    [ 目次 ]
    1 「構造改革」と無秩序化する経済(「経済」が見えなくなった―景気はどう「回復」したか;一九九七年不況の原因―「不確実性」をめぐって)
    2 民営化が公共性を蝕む―「構造改革」の第一の柱(必要な民営化、不要な民営化;国民が年金から逃げ出した;一体化する日米関係)
    3 「市場の純粋化」は何をもたらしたか―「構造改革」の第二の柱(市場競争の光と影―自動車産業の場合;「都市再生」が景観と住まいを破壊する;直接金融化は企業を健全にするか;企業と学校はどう変わるか)
    「分断された経済」を生きる

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    [ 参考となる書評 ]

  • 2冊

  • 昔とは違う経済構造になってるんだよな…
    好況になっても、全ての人がそれを享受できるわけじゃない。
    政府の、再分配機能なんてほとんど機能せず、小さくなってって民に投げてる。
    色々考えなきゃならんのじゃ、みたいなだったかな… 2007/1/30

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著者プロフィール

松原隆一郎(まつばら・りゅういちろう)
昭和31(1956)年神戸市出身、放送大学教授、東京大学名誉教授。灘高校・東京大学工学部都市工学科卒、同大学院経済学研究科単位取得退学。専攻は社会経済学・経済思想。著書は『頼介伝』(苦楽堂)、『経済政策』(放送大学教育振興会)、『ケインズとハイエク』(講談社現代新書)、『経済思想入門』(ちくま学芸文庫)、堀部安嗣との共著『書庫を建てる』(新潮社)他、多数。

「2020年 『荘直温伝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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