- Amazon.co.jp ・本 (204ページ)
- / ISBN・EAN: 9784140910887
作品紹介・あらすじ
コミュニケーション重視の英語教育が持て囃され、感覚で学ぶ英文法書が巷に溢れている。しかし、英語というロジカルな言語を習得するには、言語や思考力の基礎となる文法の理解こそ早道だ。語彙の原理をタテ軸に、統語の原理をヨコ軸にして、単語の成り立ちや連語関係、5文型や構文の分析など、汎用性の高い「型」を体系的かつ論理的に解説。さらに、文法の知識を応用したテクスト解釈法を示し、真に高度な英語を操るための基礎力を養う。
感想・レビュー・書評
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品詞や文型、節や句の働きを見分けながら、メールや物語から論文まで、様々な文体の読解を実践するもの。前半の「文法編」で高校英文法のエッセンスのようなことを、演習問題とともに解説している。
著者の一連の著作にあらわれている、「昨今のコミュニケーション重視反対、地道な文法・訳読の勉強こそ重要」という主張を実践したもので、堅実な英語の読み方、勉強法を紹介している。
レベル的には大学入試英語の基礎、という感じがする。これは動名詞か現在分詞か、この関係代名詞の先行詞は何か、itは何を指しているか、という、代ゼミの富田先生みたいな英文解釈の解説を行いながら、基礎ができていれば、理詰めで応用が利くという立場から、とてもスタンダードな英文解釈を解説している。『英文法の論理』という程、英文法そのものが解説されている印象はなく、あくまで英文解釈のための英文法のポイントが解説されているだけである。むしろ『英文解釈の論理』という感じだった。話法の説明が分かりやすかった。ところで恥ずかしいことに、nice and...という表現をおれは知らなかった。(11/01/05)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
文型を抑えることで結合軸を(統語),
語の派生や成り立ちを知ることで選択軸を(語彙)強化することで英語は身に付く。
現在はコミュニケーションの英語をさかんに持ち上げられるが,
文法を勉強し,徹底的な読書によって鍛えた英語で留学先の授業についていくのに,あまり苦労はなかったという著者の言葉は,コミュニケーションに有効でないという,かつての学習法が実は有効だったことの証明だと思った。
何で身に付かないという意見が多いのか,というのは単なる読書不足,文法勉強の不足だろう。 -
著者の斎藤兆史氏は、他の著書でも筋の通った外国語学習の王道を提示してきた。この著書では、初学者向けに、英語の基本的な構造を解説し、実際に文章を読むまで丁寧に案内してくれる。初学者向きの手引書。