仏教を「経営」する 実験寺院のフィールドワーク (NHKブックス No.1293 1293)

  • NHK出版 (2025年2月25日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (288ページ) / ISBN・EAN: 9784140912935

作品紹介・あらすじ

ブッダの教えは今、どんな「幸せ」を創造できるか?

現在、世界中に広がっているすべての仏教の根拠は、今から2500年以上前、北インドを中心に活動したゴータマ・ブッダ(釈迦牟尼仏)の教えにある。しかしブッダの教えは決して固定的・一義的なものではない。「幸せ」とはなにか。なぜ私たちの人生には「不幸」が訪れるのか。「幸せ」になるためにはどのように生きればよいのか。こうした問いに答えるべく、ブッダの教えは各時代・地域を生きる人たちによって、常に再解釈される可能性に開かれている。それはその都度、理想的な世界を「想像」するという営みにほかならない。そしてこの想像上の世界は、私たちの行動を動機づけ、方向づけることによって、現実の世界を「創造」していく。

このように、ブッダの教えを再解釈することによって、新たな世界を想像/創造しようとする営みのことを、本書では「仏教経営」と呼ぶ。では、仏教徒たちは実際にどのように仏教を「経営」しているのか。この問題を考えるために本書では、ミャンマーおよび日本の3つの寺院を事例として取り上げる。いずれも、ブッダの教えの再解釈を通じて、試行錯誤しながら新しい世界を想像/創造しようとしている実験的な寺院(実験寺院)である。筆者はこれらの寺院に研究者・修行者・経営者としてかかわってきた。本書はこうした経験に基づく人類学的記録である。

はじめに
第一章 タータナ・ウンサウン寺院 ――「律」厳守の挑戦
第二章  ダバワ瞑想センター ――「善行」の共同体
第三章 実験寺院・寳幢寺 ――「即身成仏」という理想
おわりに

感想・レビュー・書評

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  • 宗教としての仏教を実社会でどう運用していくか。仏教国としてのバックグラウンドが色濃いミャンマーでは日本と全く異なる世界が存在しており、その中へ出家者として身を投じていった筆者の見聞録として興味深い。
    また、後半日本で「仏教OS」の導入を試みる件では、どうしてもスピリチュアル然としてしまいがちな宗教というテーマを悪戦苦闘しながら経営していく赤裸々な語りが面白かった。仏教って実践的にはいわゆる宗教で括りきれないよなぁと思っていたが、「仏教OS」という言語化は見事だなと思う。

  • ふむ

  • 【本学OPACへのリンク☟】

    https://opac123.tsuda.ac.jp/opac/volume/729221

  • 仏教の教理的な洞察を期待すると浅さに落胆するが、文化人類学的なアプローチを理解できてきたあたりでダバワ瞑想センターの壮絶な描写に一気に引き込まれる。ダバワ派は大乗仏教の勃興の過程を感じるようなものすごい内容だった。
    終盤はコテンが出てきてまさにいま試行錯誤しているのがリアル。ただダバワ派と比較するとさすがに迫力に劣る。
    総じて非常に分かりやすいすばらしい本だった。

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著者プロフィール

生 年 1979年
現 在 東京大学大学院総合文化研究科学術研究員
専 門 文化人類学,ミャンマー地域研究
主 著 『静と動の仏教』佼成出版社,2011年(分担執筆,奈良康明・下田正弘編)。『アジアの仏教と神々』法藏館,2012年(分担執筆,立川武蔵編)。『世俗を生きる出家者たち』法藏館,2014年。


「2015年 『アジアの社会参加仏教』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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