夢を実現するマネジメント/世界を制した菓子作り 仕事学のすすめ 2010年6・7月 (知楽遊学シリーズ)
- NHK出版 (2010年5月25日発売)
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感想 : 2件
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Amazon.co.jp ・雑誌 / ISBN・EAN: 9784141895473
感想・レビュー・書評
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世界を制した菓子作り 第二回
たかがお菓子作りと甘く見るなかれ。辻口氏の取り組みには、プロフェッショナルとはこういうものかと、考えさせられた。
以下、注目点
・深夜12:00-3:00のケーキのデコレーション練習 年間300日
・仕事は目で盗む。全国のケーキ屋を周り、1件3時間は滞在して、店主と話し込む。主に苦労話を聞いた。
・真似で銅メダルまでは行ける。その先は、別次元
・毎日がコンクール。独りよがりを避ける。
・一所懸命やらなければ悔しさは湧かない。
・自分が作った物で囲まれたいか?→好きの持続。
お菓子作り 第三回
・お菓子を食べたいと思っている人に提供したい。
・モンサンクレール。ジブスト。
・東京駅駅中、和ラスク詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
NHKで放送している仕事学のすすめという番組の副読本(テキスト)です。
渡邉美樹さん目当てでこの本を購入したのですが、
面白かったのはもう一人の辻口さんというパティシエの方の方でした。
パティシエという実力主義の世界で生き残るために実践してきたことが書かれており、プロフェッショナルだなと感じました。
どのへんがプロフェッショナルかというと、
・努力を惜しまない。
・ライバルは自分自身。
・商品だけでなく、お店づくりから接客に至る細部まで自分の主張がある
といった部分です。
お菓子作りにかける情熱が、文章を通じてこちらにもビシビシ伝わってきます!
本だけでなく番組も面白いので是非みてみてください!
【抜粋】
>渡邉美樹さん
私の信条は、
『やりたいことしかやらない』
で、極めて単純です。
今も私のところには、いろいろんばビジネス話が持ち込まれます。その事業をやるかどうかの判断基準は儲かるかどうかではなく、
『ワクワクするかどうか』です。
大事なことは、昨日の自分と今日の自分が競争することであり、
今日の自分と明日の自分が競争することです。
>辻口さん
日々の生活の中で、
どうしたらもっとおいしくなるのか
どうしたら喜んでもらえるのか
ということを常にイメージトレーニングし続けているんです。
僕にとってのおいしさの究極というのは、
『人が食べたときに感動するか、しないか』です。
究極を追求するとなると、例えば
(やわらかくておいしい)
とか
(甘くなくておいしい)
というレベルを目指していてはだめなのです。
自分がおいしいと思うケーキ屋さんや、コンクールで優勝を重ねているお店にもよく通いましたね。
1時間弱くらい店の中に入り浸り、あまりお金がないものだから、
最後にシュークリームを1個買う、みたいなことをひたすら続けていました。
お店の側からすれば、ただの不審者に映ったと思います(笑)。
~お店に行くと、コンクールで優勝した人の手つきや、働いている様子、店内のテーブル配置や、レイアウト、ショーケースがどこ製のものを使っているのかを確認していました。
その他に、パッケージデザインや、ライトが間接照明なのか直接証明なのか、入り口のドアが自動ドアなのか引きドアなのか、あらゆることをチェックしていましたね。
そこまで見ていたの?と思うかもしれません。
けれど、僕にとってコンクールでの優勝というのは、あくまで通過店であり、お店を持つための手段にすぎないという気持ちが強かったのです。
絶対に優勝するには当たり前に働いていてもだめだと思っていましたから。
有名店では、ゴミ箱もあさりました。
仕事が終わって終電近くになると出掛けてゴミ箱をあさって帰ってくる。
そこで、そのお店が出すケーキがどこの材料を使っているのかを調べるんです。
そうすると材料のメーカー名は全部わかります。
(あ、こんなところのアーモンドを使っているんだ)
(あ、ここの砂糖か)
(あ、こういうところから卵をとっていたんだ、地卵なんだな)
とかね。
そうやって分かってくるのが嬉しかった。調べて、全部メモをとっていくんです。かなり危険でしょう(笑)
まるでお菓子のストーカーでしたね。
やはり、自分の中で着地点を決めたら終わりだと思うんです。
道なき道を作り自分の世界を広げていくには、これでいいな、という安心感を持たないこと。
そして、もっといいものができるはずだという向上心を持ち続けることが大切なのではないでしょうか。
(自分のお店の開店当初)
とにかく売れなくて、ケーキを作っては、毎日バケツいっぱいのケーキを捨てていました。
『もったいないから、次の日にも売ればいいじゃない』
という人もいましたが、僕は絶対に、売らせなかった。
おいしいものを提供するために始めたお店なのに、それでは本末転倒ですからね。
おいしいものを作るというのは、職人として当たり前であり、その先に何を提供できるかということです。
例えば、売り場の子によく言うのは、
(売ってあげるわよ)
みたいな顔をしていたら、絶対に売れなくなるぞ、絶対に上から見下すなよ、ということ。
コンクールで賞を獲り続ける秘訣でもありますが、同じものはやらないんですね。
自分を完全に否定するところから始まる。
~敵は常に内にあるのです。
ライバルは自分だと思って、自分を超えていくことって楽しいじゃないですか。
僕はずっと、そうやって自分と向き合ってきたんですね。
僕が、それぞれの店長やトップに求めているのは、しっかりと下を育てられる人になって欲しいということです。
どんなにすぐれた技術を持っていても、人間としてのバランスを持ち合わせなかったら、やはり破滅に向かいますよ。
