コッローディ『ピノッキオの冒険』 2020年4月 (100分 de 名著)

  • NHK出版 (2020年3月25日発売)
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Amazon.co.jp ・雑誌 (116ページ) / ISBN・EAN: 9784142231102

作品紹介・あらすじ

社会の矛盾をあぶりだす「あやつり人形」。原作に秘められた知られざる豊穣

「嘘をつく悪い子がよい子に生まれ変わる物語」というイメージがディズニー映画から定着している『ピノッキオの冒険』。ところが、ピノッキオは愛らしいどころか筋金入りの悪童だった! 単なる児童文学ではなく、大人もうならせる隠された奥深いテーマとは? 豊かなメタファーを含む原作の魅力に迫る!
児童文学の傑作『ピノッキオの冒険』にイタリア文学者、和田忠彦氏が新しい視点から光を当てる。「不条理に直面したときにどうすればよいか」「人は心の闇とどう向き合えばいいか」など、現代に通じるメッセージを読み解く。
【構成】
第一回 「統一国家」と「あやつり人形」
第二回 「嘘」と「死」が教えるもの
第三回 「労働」と「対価」
第四回 「遊び」と「冒険」

感想・レビュー・書評

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  • 先日読んだ『ピノッキオの冒険』に引き続き、こちらを読んだ。覚えていなかった内容もあり、、、つい最近のことなのに!それほどこの本の中でピノッキオはたっくさんの冒険(やらかし)をしている。
    ひとつひとつのエピソードの背景、時代背景、作者の境遇とか思いとかが解説されていて、もう一度『ピノッキオの冒険』を読もうかなと思ってしまった(たぶん読まない)。よいテキストでした。



    講師の和田忠彦さんのプロフィールに我が母校も入っているのだが、大学名が間違っている。。。よく間違われるが、天下のNHKのテキストでも間違えられるなんて。トホホだな。ラジオの語学講座のテキストには校正者の名前が載っているが、このテキストには載っていない。校正はしなかったんだねぇ。
    それだけが残念(/ _ ; )

  • テレビ(2020年4月オンエア)は型通りのトーク。それに比べると、テキストのほうが何倍もおもしろい。写真や絵が豊富なのと、じっくり読めるからか。
    1880年代(イタリア統一から十数年)、『ピノッキオの冒険』出版の経緯と受容の歴史が丁寧に解説されている。ほぼ同時期に出版された『クオーレ』との対置・対比も読みどころ。コラムでは、ディズニー映画との違い(大違い!)にも触れている。
    ビルドゥングスロマンとも、自由喪失の物語とも読める。破天荒なアドベンチャーストーリーとも、不条理な物語とも、教訓的な物語とも。なるほど、絵本が描き手によって多様を極めるわけだ。でも、そこが魅力なのかも。
    (p.s. 祖父江慎に「ピノッキオの本棚」(新潮社編『私の本棚』)がある。古今東西のピノッキオ本が詰まったその本棚は、一見の価値あり。)

  • 解説として、すべての見方ではないと思うが、一つの意見や見解を読むのは楽しかった。イタリア国家統一を果たし、近代化に向けて走り出した時代に書かれた本。ディズニーにはない本来のストーリーを知るのも、文学としての楽しみの一つかなと思った。

  • ディズニーのピノキオとは、相当内容が異なるのは驚きました。逆にディズニーの優しさを認識しました。

  • 前に読んでいたが、人の読み方を読むのも面白い。人の見方はいろいろあるので、自分の見方を詰めていきたい

  • ピノキオってちゃんと読んだことなかったけど、時代背景を知らないと分からない社会風刺的なシーンが多く入っていることとか、コロッディの捻くれた人間性に共感することが多い作品だった。

  • ■書名

    書名:コッローディ『ピノッキオの冒険』 2020年4月 (NHK100分de名著)
    著者:和田 忠彦

    ■概要

    社会の矛盾をあぶりだす「あやつり人形」。原作に秘められた知られざる豊穣

    「嘘をつく悪い子がよい子に生まれ変わる物語」というイメージがディズニー
    映画から定着している『ピノッキオの冒険』。ところが、ピノッキオは愛らしい
    どころか筋金入りの悪童だった! 単なる児童文学ではなく、大人もうならせる
    隠された奥深いテーマとは? 豊かなメタファーを含む原作の魅力に迫る!
    児童文学の傑作『ピノッキオの冒険』にイタリア文学者、和田忠彦氏が新しい
    視点から光を当てる。「不条理に直面したときにどうすればよいか」「人は心の
    闇とどう向き合えばいいか」など、現代に通じるメッセージを読み解く。
    【構成】
    第一回 「統一国家」と「あやつり人形」
    第二回 「嘘」と「死」が教えるもの
    第三回 「労働」と「対価」
    第四回 「遊び」と「冒険」
    (amazon.co.jpより引用)

    ■感想

    うーん、話がそんなに面白く無い。
    その当時の社会問題を反映しているのはいいんだけど、物語が致命的に面白くない。
    時代の流れに負けている感じがします。
    今の時代に、わざわざ時間を使ってこの物語を読む必要性はどこにも感じなかった
    です。
    逆に言えば、それが判断出来ただけでもこの本を読んで良かったと思いました。

  • ピノキオのエンディングは秀逸だったんだなぁ。ファシズムとの繋がりはいまいちピンと来なかった。

  • 児童文学だから読みやすい。でも解釈は一義的でない。人それぞれにいろんなテーマが連想できるのが、読み継がれている理由と感じた。
    ・ピノッキオの人間くささ(愚かしさと善良さを併せ持っているところ)
    ・過酷な児童労働の問題(労働や勤勉を拒否することは悪いこと?)
    ・予定調和に終わらない不条理と理不尽

  • ディズニーのピノッキオは知っている。子供のころ、入院していた時に父が買ってきてくれた絵本だ。
    そういう思い出はあるが、原作は知らなかった。当然、19世紀後半イタリア建国頃に書かれたものということも。
    王道の名作というよりも、子供向けながらちょっとひねくれた(斜め目線の)話に思える。

  • 原作のストーリーや原作が執筆された当時の時代背景をわかりやすく知ることができて良かった。原作でのピノッキオがテキストを読む前に想像していたよりも酷い目にあうことやピノッキオがピンチの状況で仙女のことを初めて知った。番組で朗読されていたピノキオの「この国はぼくには向いていないんだ!ぼくは生まれつき、働くのには向いていないんだ!」という言葉がテキストに掲載されていないのが残念だった。

  • 「コッローディ『ピノッキオの冒険』」和田忠彦著、NHK出版、2020.04.01
    121p ¥576 C9497 (2020.05.06読了)(2020.03.27購入)

    【目次】
    【はじめに】既存のイメージを覆す型破りな物語
    第1回 統一国家とあやつり人形
    第2回 嘘からの成長
    第3回 子どもをめぐる労働と不条理
    第4回 「帰郷」という冒険

    ☆関連図書(既読)
    「クオレ」アミーチス著・矢崎源九郎訳、講談社、1988.03.21
    「イタリア民族革命の使徒 マッツィーニ」森田鉄郎著、清水新書、1984.10.20
    「物語 イタリアの歴史」藤沢道郎著、中公新書、1991.10.25
    「ムッソリーニを逮捕せよ」木村裕主著、講談社文庫、1993.07.15
    「ムッソリーニの処刑」木村裕主著、講談社文庫、1995.06.15
    「白鯨(上)」メルヴィル著・阿部知二訳、岩波文庫、1956.11.26
    「白鯨(中)」メルヴィル著・阿部知二訳、岩波文庫、1957.03.05
    「白鯨(下)」メルヴィル著・阿部知二訳、岩波文庫、1957.03.05
    「ウンベルト・エーコ『薔薇の名前』」和田忠彦著、NHK出版、2018.09.01
    (アマゾンより)
    社会の矛盾をあぶりだす「あやつり人形」。原作に秘められた知られざる豊穣
    「嘘をつく悪い子がよい子に生まれ変わる物語」というイメージがディズニー映画から定着している『ピノッキオの冒険』。ところが、ピノッキオは愛らしいどころか筋金入りの悪童だった! 単なる児童文学ではなく、大人もうならせる隠された奥深いテーマとは? 豊かなメタファーを含む原作の魅力に迫る!
    児童文学の傑作『ピノッキオの冒険』にイタリア文学者、和田忠彦氏が新しい視点から光を当てる。「不条理に直面したときにどうすればよいか」「人は心の闇とどう向き合えばいいか」など、現代に通じるメッセージを読み解く。

  • 20/03/28。

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著者プロフィール

1952年、長野市に生まれる。東京外国語大学教授。京都大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。専攻は、イタリア文学。
著書に、『ファシズム、そして』(水声社、2008)、『声、意味ではなく』(平凡社、2004)、『ヴェネツィア 水の夢』(筑摩書房、2000)がある。訳書に、アントニオ・タブッキ『イザベルに ある曼荼羅』(2015)、『いつも手遅れ』(2013)、『時は老いをいそぐ』(2012、以上河出書房新社)、『ウンベルト・エーコ 小説の森散策』(2013)、『カルヴィーノ アメリカ講義』(共訳、以上岩波文庫、2011)など多数がある。

「2016年 『タブッキをめぐる九つの断章』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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