林芙美子『放浪記』 2023年7月 (100分 de 名著)

  • NHK出版 (2023年6月23日発売)
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Amazon.co.jp ・雑誌 (116ページ) / ISBN・EAN: 9784142231539

作品紹介・あらすじ

私は宿命的に放浪者である――。

飢えに苦しみながらもあっけらかんとした明るさを失わず、絶望が心を塞いでも世の中に啖呵をきる。林芙美子の自伝的小説『放浪記』には、舞台化により広まったイメージとはまったく異なる魅力が詰まっている。激動の昭和初期を生き抜く女性の姿に、新たな光を当てて読み直す。

感想・レビュー・書評

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  • 「100分de名著」で林芙美子が取り上げられていたと知りテキストを読んでみました。案内人は作家の柚木麻子さん。柚木さんは1981年生まれで、私などからみると若手なのですが、その柚木さんの年齢でも林芙美子はびんびんと響いてきている様子。

    森光子の舞台から、愛すべき人物だけど、不幸、というイメージがあるが、「不幸な人」だなんて、とんでもない、といいます。その見方を更新し、「芙美子は幸福だった」という見方から『放浪記』を読み直すとあります。

    <「悪」の魅力>、<お人よしの嫌われ者>、<旅と食で生きる>、<「女流文学」を解き放つ>、と4回にわたり芙美子を縦横に俯瞰し感じとります。少しずつ紹介される文から感じるのは、芙美子の力強さと、そこからくる身体のエネルギッシュさです。

    評伝が紹介されているのでこちらも読みたくなってきました。
    ・平林たい子著「林芙美子・宮本百合子」講談社文芸文庫2003

    直接の評伝ではないのですが、吉屋信子とは交流があったので芙美子も出てくる。
    ・吉屋信子著「自伝的女流文壇史」
    ・田辺聖子著「ゆめはるか吉屋信子」

    「100分de名著」2023年7月放送

    2023.7.1発行 購入

  • 去年番組を途中から見てテキストを買ったきりになっていたので読みました。読んでいると、柚木さんの、淡々としつつもユーモアのある解説が思い出されて、一気に読めました。林芙美子は名前しか知りませんでしたが、その人柄や仕事ぶり、時代背景についても解説があって興味深いです。「放浪記」を読んだことはないけれど、読んでみたいなと思わせてくれる、そんなテキストだと思います。

  • あの時代に、芙美子のように自由奔放に生きる女性がいたのは、微笑ましく感じました。きっと可愛い方だったと思います

  • 林芙美子の放浪記。森光子の舞台で知っている程度だったけど、いわゆる不幸な女性が世間の荒波の中でがんばりましたみたいな話ではなく、不満を言いながら、嫌な体験もしながら、それでも不幸なそぶりはみせずに生きて行く、新たな林芙美子、放浪記像をみせてくれている。男性作家が圧倒的に優位な時代にあってよくぞ生き抜いてくれたとも思う。男性側からしても視点の相対化は必要であって、文学界にも多様性は依然として必要なんだと思う。

  • 「林芙美子『放浪記』」柚木麻子著、NHK出版、2023.07.01
    101p ¥600 C9493 (2023.08.13読了)(2023.06.27購入)

    【目次】
    【はじめに】「不幸な人」だなんて、とんでもない!
    第1回 「悪」の魅力
    第2回 お人好しの嫌われ者
    第3回 旅と食で生き返る
    第4回 「女流文学」を解き放つ

    ☆関連図書(既読)
    「放浪記」林芙美子著、新潮文庫、1947.09.25
    (アマゾンより)
    私は宿命的に放浪者である――。
    飢えに苦しみながらもあっけらかんとした明るさを失わず、絶望が心を塞いでも世の中に啖呵をきる。林芙美子の自伝的小説『放浪記』には、舞台化により広まったイメージとはまったく異なる魅力が詰まっている。激動の昭和初期を生き抜く女性の姿に、新たな光を当てて読み直す。

  • 林芙美子の生き方に共感。
    前に映画を見て原作の浮雲を読んだこと、放浪記が森光子の主演で長く続いていたこと、そして大竹しのぶ主演の劇、太鼓たたいて笛吹いて
    で林芙美子の半生を見たことが重なってとても心に迫るものがありました。

  • 森光子さんの演劇のイメージを一変させてくれる。青空文庫で本編を読んだので読み直したのだけれど、露悪的自己愛がポジティブな意味で過ぎる人だったんだろうなぁとつくづく。自己愛の強い人といえばダ…もだけれど、柚木さん的にはダ…さんが評価されるなら芙美子も評価されるべきだろう!ってところは、うん…。私もダ…さんは個人主義の行き過ぎた現代にマッチしすぎて評価され過ぎだとは思うが…芙美子さんのそれはたぶんベクトルが違うんじゃないかしらと思ったり。

  • 林芙美子ってこんな人だったの?というくらいびっくりしました。
    今度じっくりと読んでみたいです。

  • やっぱり関東大震災の時のことが書かれていた。
    そうだよね、ああ感じたのは
    私だけじゃ無かったんだ
    というようなところなど、番組と合わせて楽しもうと購入。

  • 放浪記のよいブックガイド。読みたくなります。

  •  「花のいのちはみじかくて、苦しきことのみ多かりき」

     貧しさの中で、自分本来の生き方をすすめた芙美子。

     芙美子の本を読んで、みようかな~
     

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著者プロフィール

1981年東京生まれ。2008年「フォーゲットミー、ノットブルー」でオール讀物新人賞を受賞し、デビュー。2010年、同作を含む『終点のあの子』を刊行。2015年『ナイルパーチの女子会』で山本周五郎賞を受賞。ほか作品に『私にふさわしいホテル』『ランチのアッコちゃん』『伊藤くん A to E』『本屋さんのダイアナ』『マジカルグランマ』『BUTTER』『らんたん』『ついでにジェントルメン』『マリはすてきじゃない魔女』(絵・坂口友佳子)『あいにくあんたのためじゃない』などがある。2022年に初のエッセイ集『とりあえずお湯わかせ』を刊行。2022年、作家の山内マリコとともに「原作者として、映画業界の性暴力・性加害の撲滅を求めます。」と題した声明を発表する。

「2024年 『柚木麻子のドラマななめ読み!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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