世界史のリテラシー 「ロシア」は、いかにして生まれたか タタールのくびき (教養・文化シリーズ)

  • NHK出版 (2023年5月10日発売)
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Amazon.co.jp ・雑誌 (162ページ) / ISBN・EAN: 9784144072963

作品紹介・あらすじ

モンゴルの支配下に置かれた240年。それが、「ロシア」成立の礎となった。

誰もが一度は耳にしたことがある「歴史的事件」と、誰もが疑問を抱く一つの「問い」を軸に、各国史の第一人者が過去と現在をつないで未来を見通す新シリーズ! 第1回配本。 2022年2月に起こったロシアによるウクライナ侵攻。そのとき、プーチンの脳裏に浮かんでいたのは、「全ルーシの君主」イヴァン3世への思いか。二世紀半に及んだモンゴル=タタールの支配――「くびき」がもたらした国家形成の過程を描く。

感想・レビュー・書評

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  • 人名も地域もカタカナが多く理解が難しい部分もあったが、なぜロシアがウクライナのNATO加盟の意向にあんなに拒否反応を示したのか、キエフという土地がロシアにとってどういう場所なのかということがわかった。

    本書では触れられていないが、タタールに支配されていたときに、どういう文化や価値観がルーシ内に流れこんだのか(西欧社会との違い)も知りたい。

    現在では「小国」であるモンゴル(タタール)もリトアニアも、かつては強大な力を持っていた。今の世界地図に引かれた境界線が絶対ではないし、今後引き直されるときには血や争い抜きに成し遂げられなければならない。そうじゃないと、本書で扱われた時代から、何ひとつ進歩していないことになると思う。

  • 中世のロシア歴史についての知識、というより、認識自体したことがない。すっぽり抜けている事に本書を手にするまで気づかなかった。
    十三世紀、チンギス・ハーンに始まるモンゴル帝国が東欧まで侵攻し征服。これは世界史の授業で習った記憶がある。
    しかし征服されたルーシ公国(ざっくりいうと現在のモスクワを中心としたロシア西部やウクライナ地域)と言われたところが、どの様な状態だっのかは全く知らなかった。
    そして十五世紀末までの約240年に渡り、直接、間接的に、タタール(モンゴル)がルーシを支配し続けた時期を「タタールのくびき」というそうだ。
    タタールによる一方的な圧政だったのかと思いきや、乱暴に言うと、元々そこを支配していた一族の分裂と権力闘争の戦乱の時代。で、タタールは、その闘争にいいように使われていた様な感じだ。
    ロシアによるウクライナ侵攻の思想を、理解とはいかなくても、そういう考え方によるものなのかなと思わせてくれる。

  • タタールのくびきが現在のロシアの在り方に重要な影響を与えていたことが理解できた。
    カトリック世界への不信感を背景に、元の支配を受け入れたアレクサンドル・ネフスキーは、結果的にロシアを西欧から距離を置く存在にした。
    モスクワ公国は元の軍事力を利用してライバル勢力を駆逐していき、ルーシ国家内で一番の勢力に成長した。
    単純な支配・被支配という関係ではなく、互いに絡み合い、利用し合う関係は面白いと感じた。

  • 細かい歴史の動きなどは文章が頭に入ってこなかったため、ほぼ斜め読み。あとがきにも書かれている通り、中世のタタールのくびきが現在のロシアの形成に深く関わっているということだけはわかった。「総じてロシアはなぜああなのか」をもっと知りたいと思った。
    モスクワ留学時代にスズダリ、ヤロスラヴリに行ったことがある。建造物の美しさの裏にどこか影がある雰囲気を感じた背景はやはり簡単には理解できない歴史があるのだろう。

  • 現在のウクライナ問題をモンゴル帝国の支配の歴史から紐解く内容。個人的にしっかり理解できていないまま放ったらかしていた、タタールのくびきからの解放がどのようになされたのか、が描けれていた。結論から言うと派手な独立戦争は無く、後から思い出せばあの侵攻が最後だったなーみたいなフワッと解放。
    タタールに臣従している間は家督相続の兄弟喧嘩に介入頼んだり、言う事聞かない諸侯を讒言で処刑させたり今のロシアでは想像できない小国的ムーブが新鮮。

  • 基礎知識がないので、難しかった。
    地域名や人名がどんどん出てくるけど、地図が少なくて、どこのことを言っているのか、なかなか理解できなかった。

    でも、ロシア、ウクライナの辺りの成り立ちを少しでも知れてよかった。

  • 東2法経図・6F開架:238A/Mi79r//K

  • 2026 03/08
    「タタールのくびき」がなければモスクワがロシアの中心になることはなかった。アレクサンドル・ネフスキーが“くびき”を受け入れロシアは西欧と異なる立場の存在になった。“くびき”から離脱したイヴァン三世が戦争目的とした「ルーシの地はすべて我らの父祖の地である」「全ルーシの地の相続」の考えがロシアにある以上、ロシアがウクライナをテリトリーとする見方はなくならない。
    ただ、現在のドンバスなどのウクライナ最東部やオデサなどの南部は「全ルーシの地」の外部だったので、これらへの侵攻はイヴァン三世時代の「相続」の考えでは説明できない、とあり、ウクライナ戦争の終結への難しさを感じた。

    ややこしくて難しかった。まだまだ落とし込めてはいないけど、読んで良かった。

  • 初読。おもしろかった。そんなに厚くないのに読むのに時間がかかった。叔父と甥で同じ名前がついてて、一世代間違えて途中読んでた。ロシア正教会が今の戦争を支持してるのは何故だろうと思ってたけど、歴史的な下地もあったのかと納得した。

  • 配架場所・貸出状況はこちらからご確認ください。
    https://www.cku.ac.jp/CARIN/CARINOPACLINK.HTM?AL=10279248

  • 九州産業大学図書館 蔵書検索(OPAC)へ↓
    https://leaf.kyusan-u.ac.jp/opac/volume/1464465

  • ・ある時期まで関心のなかった対象について、自分のまわりの状況変化に伴う自分の都合の変化に基づき、自らにコミットする権利があると主張しはじめるというのは人間社会で散見されます。それは人間の性のようなものであって、今後もなくならないでしょう。

  • 24/02/26読了
    読みやすいとは言えないけどよんでよかった。読みにくいのは、同一名が頻出だからとおもう、わかんないよ!

  • ウクライナが先に誕生したのか、ロシアが先なのな論争があると思うが、ロシアはロシアで大変だったんだなーと感じながら読んだ。このシリーズは面白い。

  • ロシア史の中でも今まで一通りの人名の把握で済ませていたアレクサンドル・ネフスキーやイヴァン三世の時代を、比較的平易な言葉で慎重に解説してあって、ありがたかった。サブタイトルの『「ロシア」はいかにして生まれたか』が実に今に通じる考察だと痛感する。
    「父祖の土地(の回復)」というスローガン、それに至る観念は当時から既にあったものではなく後から形成されてきたものだということに気づかされた。

    ※キプチャク・ハン国が当時の名称ではなく俗称のため、現在は使われず「ジョチ・ウルス」となっていることから知らなかった。
    ※この時代はリトアニアが大国だった!

  • 人物名や地名に振り回されて
    ちょっと分かりづらかった
    ざっくりと全体の流れを見るような風に
    まとめれなかったのかなと思う

    モンゴルの支配化に置かれたこと
    宗教の刷り込みが
    いつしか正当性の根拠となってしまったこと

    司馬遼太郎の「ロシアについて」を
    読みなおしたいなと思った

  • 巷間よく言われる「タタールのくびき」というものがどんなものであるか、本書を読んでよく理解できた。

  • 238||Mi

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著者プロフィール

第一章
所  属:岐阜聖徳学園大学教育学部准教授
専門分野:中近世ロシア史
主要著作:『「ノヴゴロドの異端者」事件の研究』風行社、二〇〇九年、「一五世紀末ロシアにおけるカトリックの受容と排除」深沢克己編『ユーラシア諸宗教間の受容と排除をめぐる比較史論』勉誠出版、二〇一〇年


「2016年 『北西ユーラシアの歴史空間』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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