世界史のリテラシー ローマ教皇は、なぜ特別な存在なのか カノッサの屈辱 (教養・文化シリーズ)

  • NHK出版 (2023年8月21日発売)
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Amazon.co.jp ・雑誌 (168ページ) / ISBN・EAN: 9784144073021

作品紹介・あらすじ

教皇vs.皇帝―― 雪中3日間の贖罪行為、その歴史的意義とは?

世界の今を解くカギは、すべて歴史の中にある――。誰もが一度は耳にしたことがある「歴史的事件」と、誰もが疑問を抱く一つの「問い」を軸に、各国史の第一人者が過去と現在をつないで未来を見通す新シリーズの第3弾! 1077年1月、ドイツ王にして、のちの神聖ローマ皇帝ハインリヒ4世がローマ教皇グレゴリウス7世に対して、裸足のまま雪の中で3日間赦しを請うたという「カノッサの屈辱」。なぜ皇帝が教皇に屈服したのか? なぜ教皇のほうが偉いとされたのか? ローマ・カトリック教会の成立から、十字軍遠征、教会分裂、新教勃興までを通観し、単に叙任権闘争の一事件とされがちな「屈辱」の歴史的意義を考える。

第1章 なぜハインリヒ四世は教皇グレゴリウス七世に屈したのか
第2章 「ローマ」と「教皇」はいかにしてむすびついたのか
第3章 普遍的教皇権が成立させた「十字軍」発起
第4章 中世キリスト教はなぜ宗教改革に向かったのか

感想・レビュー・書評

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  • 主に西ヨーロッパの歴史の独学をここ数年続けてきた。
    すると、どんどん数珠つながり的に、アレもコレも理解する必要のある項目が出てくる。
    好奇心と探究心を持って今まで沢山の本を読んできたが、私には本書を理解する能力は無かった。
    興味のある、詳しく知りたい項目が本書には書かれているのに、何故か文章が上滑りしてしまって、全く頭に入って来なかった。
    さっぱりわからない。
    難し過ぎた。私には…。

    他の方のレビューを拝見すると、わかりやすいと皆さんおっしゃっている。

    ★は私個人の感覚であって、本書の価値はきっともっと高いのだろうと思う。
    申し訳ない。

  • 人気シリーズ「世界史のリテラシー」の最新刊『ローマ教皇は、なぜ特別な存在なのか  ~カノッサの屈辱』が発売! 誰もが聞いたことのある「あの事件」を現在・未来へとつなげる!|株式会社NHK出版のプレスリリース
    https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000754.000018219.html

    藤崎 衛 (Fujisaki Mamoru) - マイポータル - researchmap
    https://researchmap.jp/fujisakimamoru

    世界史のリテラシー ローマ教皇は、なぜ特別な存在なのか カノッサの屈辱 | NHK出版
    https://www.nhk-book.co.jp/detail/000064073022023.html

  • 2025年に新しいローマ教皇が就いたこともあり、これまでの断片的な理解を整理してみるべく本書を手にとった。本書は、
    ①カノッサの屈辱、
    ②教皇権の確立とローマ中心化、
    ③十字軍、
    ④転換点としての大分裂・アヴィニョン捕囚、
    という四つの局面で歴史を切り取り直すことで構造として理解させてくれる。岩波の「世界史のリテラシー」シリーズが四章で読み切れる形に設計されているが、本書はその特徴をよく生かしている。

    教皇の信仰の深さや人格はよく取り上げられるが、本書では問題では制度や象徴性、皇帝権など社会構造の交わりの中で説明されているのが特徴だ。

    冒頭に出てくるのが世界史で学ぶ「カノッサの屈辱」。ドイツ王兼神聖ローマ皇帝ハインリヒ4世がグレゴリウス7世に破門の解除を請願した事件であり、教皇権が制度として可視化された象徴だった。だが、その後に教皇が一方的に優位にあったわけでもないことを知る。その次の章では、そもそもエルサレムで始まったキリスト教の聖地がローマになるのかがわかる。ペトロの死地であり、コンスタンティノープルとの対抗という背景もあったという。なるほど。

    フランク王国以降の西欧の世俗優位の中から徐々に教皇は軍事力を持たずに力を蓄える。破門や贖罪といった象徴行為を通じ、それまでのヨーロッパの封建的な忠誠関係を断ち切る存在にまでなった。その後、軍事には否定的だった教皇が十字軍を通じて変質していく。教皇権のアヴィニョン捕囚を通じて、教皇権が「確立→拡張→変質」していくダイナミズムが示される。

    教皇は常に勝者だったわけではない。むしろ十字軍の途中までで成功したがゆえに世俗権力と絡み合い、普遍性を損なっていく過程も描かれる。最後にビスマルクが文化闘争の際に述べた「カノッサには行かない」という言葉でカソリックへの反発を示すのは伏線回収になっている。ここもよい構成だった。

  • 私は高校で世界史選択をしていたのだけれど、自分の好きな人物や歴史のところ以外ほとんど頭に残っていない。
    芸術文化とか服飾史はけっこう脳内になるんだけど、いろんな海外の歴史ものドラマとか映画を見てそもそもなんで教皇ってこんなに力があるんだっけ?皇帝とのパワーバランスってどうなってるんだっけ?と疑問に思って読んでみた。
    いろんな配信サイトで見られる海外の歴史物についてはこの知識をインストールしてから見ると理解度がかなり違う。それが現代とどう繋がっているのかって考えるとキリスト教圏の人にとっての宗教の立ち位置とかがわかりやすくなるんではないかなーと思った。
    海外のフィクションはだいたいキリスト教の感覚がベースにあるから知っているとおもしろさがよりわかりそう

  • 最近「チ」と言うアニメを見ていて、教会や異端について気になっていたので読んでみた。当時のヨーロッパのことが詳細に書かれていたわけではないが、そもそもローマ教皇がなぜ特別な存在なのかという基本的なことを知れた。
    まだまだ知識は少ないので、もっと他のキリスト教の方を読んでみたいと思った。

  • 2/23

  • 面白かった〜
    表題の通り「ローマ教皇はなぜ特別なのか」という問いから始まり、中世の歴史と動乱の中で法王という存在がどう変わり、どんな影響を及ぼしてきたかがわかりやすく書かれている。
    ナポレオンが神聖ローマ帝国を解体していたり、ルソーがプロテスタントの祖になっていたり、世界史でぼんやりやった記憶がある部分についても、そうなった流れが理解しやすかった。
    なぜキリスト教のトップが「ローマ」法王と呼ばれるかなんて考えたこともなかったから目から鱗。世俗権力と争ったり、十字軍を派遣したり、教皇庁を整えたり、対立教皇としのぎを削ったり、信徒を教え導いたり…法王って聖性はもちろん政治手腕がすごく必要なんですね。やることめちゃくちゃあって大変なんだなぁ


    ⚫︎あらすじ
    教皇VS.皇帝――雪中3日間の贖罪行為、その歴史的意義とは?
    なぜ皇帝が教皇に屈服したのか? なぜ教皇のほうが偉いとされたのか? ローマ・カトリック教会の成立から、十字軍遠征、教会分裂、新教勃興までを通観し、単に叙任権闘争の一事件とされがちな「屈辱」の歴史的意義を考える。
    (NHK出版HPより引用)

  • 配架場所・貸出状況はこちらからご確認ください。
    https://www.cku.ac.jp/CARIN/CARINOPACLINK.HTM?AL=10279560

  • 九州産業大学図書館 蔵書検索(OPAC)へ↓
    https://leaf.kyusan-u.ac.jp/opac/volume/1464462

  • ・中世のローマ教皇についてさらに理解を深めるためには、教皇と直接的または間接的にかかわりのある、さまざまなテーマから、興味を抱いたものをえらんで学んでいくのがよいでしょう。たとえば、巡礼、列聖手続、異教や迷信の排除と改宗、十字軍、異端、修道制、各種の典礼、普遍公会議と地方の教会会議、東方教会との関係、秘跡、悪魔、煉獄、中世の伝説、十二世紀ルネサンス、大学、スコラ哲学、教会芸術など、いくつもの個別テーマをあげることができます。教皇はこれらの事象に大なり小なりかかわり、当時のヨーロッパ社会の文化や政治に、少なからぬ影響力を及ぼしてきました。逆の方向もまた然りです。すなわちこれらの事象に直面した教皇が何らかの決断や干渉を行うことで、教皇権や教皇史全体が変容することもあったのです。


  • 11世紀のカノッサの屈辱から十字軍という現象、16世紀の宗教改革までを通じて、使徒ペトロの後継者としての司教が世俗の権力者と関わり、時に対立し時に利用し合いながらいかにしてローマ教皇と言われるシステムとなったかが語られる。

    非常に軽妙な語り口で飽きさせず、大学の講義をとったなら実に面白いだろうと思わせる名文である。
    ただ、語られているのは中世教皇についての本当に概説のため、一度登場しては消えていく人名ばかりで、この時代のヨーロッパ史が頭に入っていないと流れが掴みにくいと思う。
    逆にこれを入門書として中世ヨーロッパに興味を持つきっかけとするのもいいかもしれない。

  •  NHKが今年から始めた「世界史のリテラシー」シリーズの3作目。「カノッサの屈辱」を引き合いに、ローマ教皇の力の変遷が書かれています。「ヨーロッパにおけるローマ教皇の変遷」という内容で、なぜローマに教皇がおり、十字軍、宗教改革が起こった背景は何か、など、概略を平易に把握することができる内容になっています。

     以前、グローバル企業の日本支社長に「欧米で仕事をする上で最も大切な知識は何ですか」と聞いたことがあります。ファイナンスやマーケティングという回答を想定していたのですが、「そりゃ、キリスト教だよ」と一刀両断されました。この本は、キリスト没後の歴史中心なので、それ以前の歴史や思想などが分かるわけではないのですが、入門書としてはいいのかなと思いました。

     前作の『ロシアはいかにして生まれたか』や『少女はなぜフランスを救えたのか』より本作のほうが格調高く、11月発売予定の4作目『ユダヤのアイデンティティはいつ芽生えたか(バビロニア捕囚)』にも期待したいところです。

  • やっぱり宗教と政治(国)って
    絡んできちゃうもんなんだなぁ
    お互い利用しあったり
    邪魔になったり...

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