NHK出版 学びのきほん 傷つきのこころ学 (教養・文化シリーズ)
- NHK出版 (2024年11月9日発売)
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感想 : 43件
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Amazon.co.jp ・雑誌 (112ページ) / ISBN・EAN: 9784144073212
作品紹介・あらすじ
傷とともに生きる人のための、こころのケア論。
SNSの多様化、リモートワークの波及、デジタル社会の加速――。人と人との距離感が変わりつつある現代では、誰もが多くの「傷つき」を経験する。自分と他者はなぜ傷つき合い、それはどのように癒やせるのか。トラウマ研究の第一人者が、現代に特有の「傷つき」の背景を分析し、「レジリエンス」「エンパワメント」「ポスト・トラウマティック・グロウス」など、数十年培ってきた専門的知識を初めて私たちの日常生活に落とし込んで解説する。
みんなの感想まとめ
心の傷やトラウマに向き合うことの大切さを教えてくれる一冊で、難しいテーマを優しく解説しています。著者はトラウマやジェンダーに関する専門家で、易しい言葉で「傷つく」「傷つける」「傷つきを癒やす」といった...
感想・レビュー・書評
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久しぶりの宮地尚子さん。
薄くて読みやすい。イラストも可愛い。
「どうして誰かに話を聞いてもらうと楽になるのか」や、無傷で生きるのは不可能という「傷つきの練習」の話、人間の残虐性の話も興味深かった。
「安全な場所に、共感性をもった相手といることで、気持ちの整理がついていく」
たったこの短い一文。
子どもにとってのそういう場でありたいとわたしは思って過ごしていたんだなと、ストンと思ったし、そういう誰かにとっての他者になるべく勉強しているんだなと思う。
・よい聞き手に出会うことが出来たとき、「傷つき」体験によって喪われた他者への信頼感を取り戻すことが出来る。
・聞き手からの共鳴や共感をとおして感じる「私はひとりではない」という感覚は、回復の過程においてとても効果のある薬になる。
の文も印象に残った。
難しいけど。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
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2024/11/15
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大好きな『ははがうまれる』の宮地さん。
この本は短く読みやすいことが優先のシリーズのものなので、もうちょっと深くまで読みたい、とも思うのだけど、じっくり読む余裕もない状況の人も手に取りやすいのも大事。
イラストもほのぼのしていて、温かな筆致に合っていて良かった。
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1.読みたくなったキッカケ
読書会の課題本になったため購入。
これまでこういった内容の本には触れてこなかったため、新しいジャンルの本を読むきっかけとしてもいい機会だと思った。
2.著者の紹介
一橋大学大学院教授。精神科医の医師として臨床を行いつつ、トラウマやジェンダーの研究を行っている。
3.本の構成と読みやすさ
「2時間で読める教養の入り口」とあるように、非常に読みやすい内容。
かといって、内容がスカスカとかいうわけでもなく、著者の考えがコンパクトにまとめられているように感じだ。
構成としては、序盤で傷つくとはどういうことかをまとめ、終盤で、その癒し方をまとめている。
4.本の序章のまとめ
過去と比べて、現在では傷つく際の環境が変化している。具体的にはSNS等の普及により、コミュニケーションのあり方が変化したため。
常時スマホを手元に置いておくため、気持ちは常に緊張している。
このような、心のあり方を巡る環境に変化が起こっているため、気持ちの余裕がなくなってきている。
5.暮らしに役立つ内容
「セルフ・コンパッション」について。
コンパッションとは、思いやりや慈しみという意味。つまり、自分を責めないことや、自分を褒めること。
例として、子どもが独立した女性。夫と二人暮らし。息子たちからは好きなことをしていいと言われているが、これまで家族の世話しかしてこなかったため、これといった趣味もない。息子や孫たちを気にかけるたびにうっとおしがられている気がする。
このような事例でも、セルフ・コンパッションにより、これまで家族の面倒を見てきて、子どもたちをちゃんと育て上げた自分を褒めてあげる。
自分にご褒美をあげることは自分を甘やかすことである、というネガティブな感情は持たない。
自分に適切にご褒美をあげることはとても大事なこと。
ショックを受けたり、傷ついたりした時には、ちょっと美味しいものを食べにいくといったご褒美を自分に与えてあげる。
6.最も大切な内容
傷(トラウマ等)を抱えた人たちは、自分の心が狭いから、自分の心が弱いからと、自分を責めてしまいがち。
なので、自分だけでなく、人間が普遍的に経験することだと理解することが回復の大きな手助けとなる。
傷ついている人たちには、「その状況に置かれたら、自分でも同じように感じると思う」など、共感を持った言葉で寄り添うことが大切。
7.おすすめの理由
課題解決に重きを置いている人にとって、特におすすめできる本。
大なり小なり傷ついている人は自分の身の周りにもいる。そのような人たちに対して、自身の考え方を変えないといけないなと感じたのは、その傷ついている原因を取り除いてあげようとしか考えてこなかったことだ。
そうじゃなく、共感して寄り添ってあげることが大切だと、読んでいて感じた。
確かに、何か相談事に対して、その原因を探ろうとしたことにより相手と衝突してしまったことが思い出される。
多分、そういうことじゃないんだろう。
これまで、自分の生き方として、何か問題が発生した際には、まず課題を探り出し、その解決に向けてどうすればいいか考えることを優先にしてきた。
それは自分が傷ついた際にも同じで、どうして傷ついたのか、この傷つきを解消するためのベストな方法は何か、ということを考えるようにしてきた。
ただ、自分がそうだからといって、他人もそうだとは限らない。
共感するという考えを自分の中に入れておくことにより、明日からの自分の考え方が多少なりとも変わるかもしれない。
傷ついている人に共感し、寄り添ってあげるだけでなく、自分自身の傷つきも周りに伝え、一緒に共感してもらうということも必要なのかもしれない。 -
感想
トラウマを抱えて生きる。足取りの重さ。言葉にすればこれだけ。理解している。共感できる。などと言えない。だけど寄り添う。その距離感。 -
薄く、文字が大きく、読みやすいのは「ハードルを下げて届いてほしい人に届けるため」なんだろうなぁ。内容はざっくりとしているながら、「傷ついている」という心に寄り添い、シンプルかつ普遍的な内容を書いていると思う。すごくいい本で、今の私に本当に必要な本だった。
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ここ最近東畑さんの本を読んでからまたこころとか傷つきにとても関心が高くなっていろいろ関連書籍を読み漁ってます。本書は現代の心の問題を取り巻く状況やどうやって考えるかのはじめの一歩として読み始めるのに良い書籍だなぁと。2時間で読み終えられるとうたっているだけに構えず、移動時間に読めて、そして「ちゃんとしている」と感じました。いろんな書籍で表現が変わりながら、言われていることの共通項がぼんやり見えてきて興味深いです。
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専門的な内容だろうに、すごくわかりやすくて読みやすい。良かった。
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最近気に入って繰り返し聴いている米津玄師の「がらくた」という歌を思い出します。
壊れていても構わないと謳う米津玄師
傷つき、傷つけることは避けられない…傷とともに生きる。
無条件に許すことではない、自分も痛みを知り円熟していく
明日も頑張ろうという気持ちになります。 -
Xで見かけて気になったので読んでみました。
NHK出版の"学びのきほん"というシリーズに含まれる一冊で、トラウマやジェンダーの研究をされている専門家・宮地尚子さんによる執筆。
易しくわかりやすい文章で、「傷つく」「傷つける」「傷つきを癒やす」など、そのときの心について向き合い、ゆっくり考えることがにできた。
生きていくなかで、傷つくことも、傷つけることも避けられないものなので、それをいかに回避するかではなく、うまく付き合ってやっていくかが重要なのだと受け入れることができたように思う。
傷つきを耕すことで、豊かな人生にしていけるよう意識してみたい。 -
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スマホの通知、何気ないひと言、家族との沈黙。
私たちは毎日、小さく傷つき、小さく誰かを傷つけています。
この本は、その痛みを責めるのではなく、
「傷つきながら生きる方法」をそっと教えてくれます。
読めばきっと、自分にも誰かにも、
今より少し優しくなれる一冊です。 -
今の自分に必要だった。
読みやすく、例も分かりやすく、作者の方の目線があらゆる人に開かれていてフラットでストレスなく読了できた。
お守りにしておきたい本。 -
弱さの情報公開
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とても読みやすかった。傷つくことなく生きることはできないけれど、傷ついても回復することはできる。大切なことに気付かせてくれた心強い一冊。
自分も知らないうちに誰かを傷つけないよう気をつけたい。 -
生きていく上で、傷つけられることもあれば傷つくこともある。傷つけないようにするのではなく、傷つけてしまうことを前提に、小さく傷つける練習をしていこう。
何事も0か1かとかじゃなくグラデーションですね。受け入れていこう。
ルールを破るアナーキズム柔軟体操に似ていて、心のケアにもこういう柔軟体操的な要素は必要ですね。
あとなんか以下の文章が印象に残りました。
「頭の疲労がピークに達して何も言葉が出てこなくなってしまった時に、一緒に外に出て、大学内の芝生でぼーっと10分間過ごしましょうと誘いました」
大学ってやっぱり知を生み出すための場所として設計されてるんだなー、としみじみ。
何かの本で内田樹さんが校舎が入り組んでたり、声が響くようになってるのが良い、その理由が興味をそそる構造になって学びを促すから、というようなことを書いていたのを思い出しました。
僕も自然と学びが促されるような場づくりを考えていきたい -
人が不満をかかえる、傷つくステップの表がとても印象深い。傷つきにも段階があるって分かると、それを予防できる。
あくまでも客観的に見てどう防いでいくか?という思考になれたので学びのある本だった。 -
もっと優しくしてほしい気分だったのでまぁまぁかなぁ〜ではあるのだけど、傷つくのは当たり前、普通のこと、だから傷つくこと前提で生きて生きましょうてことですね。まじ生きるの大変。
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細かいことまで含めれば、人との付き合いを前提に世の中が回る以上、大小問わずの自傷他害の可能性は避けられない。癒され方はもちろんのこと、傷つける場合の上手い仕方、第三者としての傷を負った人との接し方まで、短い一冊の中だけど、情報盛りだくさん。シリーズならではの一冊、って感じ。
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著者プロフィール
宮地尚子の作品
