うまい犯罪、しゃれた殺人 (ハヤカワ・ミステリ 820)

  • 早川書房 (1964年2月29日発売)
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本 ・本 (288ページ) / ISBN・EAN: 9784150008208

感想・レビュー・書評

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  • 「ヒッチコック劇場」からの選りすぐり。
    ヒッチコックがスレッサーの短編から編集。序文を寄せている。この本に載っているのは、毎週火曜日に放送される「ヒッチコック劇場」ですべてテレビ化された。この番組の哲学に合致した作品だとのこと。番組の哲学とは、
     1 殺人はきれいなものじゃない
     2 暴力は正当な理由がなければ退屈である
     3 本当の気難し屋はひとりもいない
     4 犯罪は引き合わないが、楽しいものであることは確かだ
     5 遊びが大切だ


    「逃げるばかりが能じゃない」
    20万ドルを横領をした銀行員。二日後にはあっけなく自首し20年の刑期を終え出所。捕まえた刑事は出所の日をまちかまえ、隠した金はどこだと糾すとあっけなく20万ドルを返す。しかし男はもっとうまく立ち回っていたのだった・・・気の長い話ではある。

    「金は天下の廻りもの」
    その週の給料を同僚とのポーカーですってしまった男。妻への言い訳に強盗に会ったことに。すると妻に警察に通報してと言われしぶしぶ通報すると・・思わぬ結果に。妻には従え?
     

    「ペンフレンド」
    獄中の男と文通をした22歳の娘。娘はみなしごで叔母と住んでいた。その男が脱走しその娘の所にくるかもしれない、と警察が協力してくれとやってくる。果たして脱走犯はやってきたが、伯母は・・・


    ・逃げるばかりが能じゃない(エラリイクイーンズ・ミステリーマガジン)
    ・金は天下の廻りもの(プレイボーイ
    ・ペンフレンド(ヒッチコックマガジン) 
    ・信用第一(マンズ・ワールド)
    ・犬も歩けば(ヒッチコック・マガジン)
    ・41人目の探偵(マンハント)
    ・不在証明(エラリイクイーンズ・ミステリマガジン) 
    ・恐ろしい電話(ヒッチコック・マガジン)
    ・競馬狂夫人(ヒッチコック・マガジン) 
    ・気に入った売り家(マイケルシェーンズ・ミステリマガジン) 
    ・老人のような少年(エラリイクイーンズ・ミステリマガジン)
    ・最後の舞台(ヒッチコック・マガジン)  
    ・二つの顔をもつ男(マンハン) 
    ・親切なウェイトレス(ヒッチコック・マガジン)  
    ・付け値(ヒッチコック・マガジン)   
    ・眠りを殺した男(ヒッチコック・マガジン)   
    ・処刑の日(ヒッチコック・マガジン) 

    1977.10.15第4版 図書館 

  • 短篇ミステリの名手、ヘンリイ・スレッサーの傑作集。いやあ洒落てますなぁw。軽妙なタッチ、シンプルで無駄のない文体ながらも捻りの利いたストーリーでどれをとってもハズレなし。隠し味の黒い嗤いの効き目も抜群。お気に入りはやっぱり「気に入った売り家」かな。

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著者プロフィール

Henry Slesar

「2007年 『最期の言葉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

ヘンリー・スレッサーの作品

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