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本 ・本 (288ページ) / ISBN・EAN: 9784150008208
感想・レビュー・書評
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「ヒッチコック劇場」からの選りすぐり。
ヒッチコックがスレッサーの短編から編集。序文を寄せている。この本に載っているのは、毎週火曜日に放送される「ヒッチコック劇場」ですべてテレビ化された。この番組の哲学に合致した作品だとのこと。番組の哲学とは、
1 殺人はきれいなものじゃない
2 暴力は正当な理由がなければ退屈である
3 本当の気難し屋はひとりもいない
4 犯罪は引き合わないが、楽しいものであることは確かだ
5 遊びが大切だ
「逃げるばかりが能じゃない」
20万ドルを横領をした銀行員。二日後にはあっけなく自首し20年の刑期を終え出所。捕まえた刑事は出所の日をまちかまえ、隠した金はどこだと糾すとあっけなく20万ドルを返す。しかし男はもっとうまく立ち回っていたのだった・・・気の長い話ではある。
「金は天下の廻りもの」
その週の給料を同僚とのポーカーですってしまった男。妻への言い訳に強盗に会ったことに。すると妻に警察に通報してと言われしぶしぶ通報すると・・思わぬ結果に。妻には従え?
「ペンフレンド」
獄中の男と文通をした22歳の娘。娘はみなしごで叔母と住んでいた。その男が脱走しその娘の所にくるかもしれない、と警察が協力してくれとやってくる。果たして脱走犯はやってきたが、伯母は・・・
・逃げるばかりが能じゃない(エラリイクイーンズ・ミステリーマガジン)
・金は天下の廻りもの(プレイボーイ
・ペンフレンド(ヒッチコックマガジン)
・信用第一(マンズ・ワールド)
・犬も歩けば(ヒッチコック・マガジン)
・41人目の探偵(マンハント)
・不在証明(エラリイクイーンズ・ミステリマガジン)
・恐ろしい電話(ヒッチコック・マガジン)
・競馬狂夫人(ヒッチコック・マガジン)
・気に入った売り家(マイケルシェーンズ・ミステリマガジン)
・老人のような少年(エラリイクイーンズ・ミステリマガジン)
・最後の舞台(ヒッチコック・マガジン)
・二つの顔をもつ男(マンハン)
・親切なウェイトレス(ヒッチコック・マガジン)
・付け値(ヒッチコック・マガジン)
・眠りを殺した男(ヒッチコック・マガジン)
・処刑の日(ヒッチコック・マガジン)
1977.10.15第4版 図書館詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
短篇ミステリの名手、ヘンリイ・スレッサーの傑作集。いやあ洒落てますなぁw。軽妙なタッチ、シンプルで無駄のない文体ながらも捻りの利いたストーリーでどれをとってもハズレなし。隠し味の黒い嗤いの効き目も抜群。お気に入りはやっぱり「気に入った売り家」かな。
著者プロフィール
ヘンリー・スレッサーの作品





