ドーヴァー (2) (ハヤカワ・ミステリ 968)

  • 早川書房 (1967年1月28日発売)
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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784150009687

みんなの感想まとめ

多様な事件を通じて、英国の社会や文化が描かれる本作は、探偵小説の枠を超えた魅力があります。ドーヴァー主任警部とマグレガー部長刑事のコンビは、掛け合い漫才のような軽妙さを持ち、読者を引き込むユーモアが満...

感想・レビュー・書評

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  •  ますます快調ドーヴァー警部もの。相変わらずコンビを組むマグレガー部長刑事との掛け合いは笑える。そして特筆すべきは初作ではいまひとつだった謎解きが格段に進歩を遂げていることだ。これなら本格ミステリとして十分通用するだろう。2つの事件の関連の意外性や後半のどんでん返しに加え、ドーヴァーをくさすためのエピソードだと思っていた事件が最後にからんでくるなどなかなかのものだ。このよくできたプロットにますます磨きのかかったユーモア風味の味付けが効いているのだからいうことなし。繰り返しになるが絶版はおしい。ぜひとも再刊してほしいものだ。

  • 意識不明の重体を追った女性が、8ヶ月後に本当の眠りにつく、という発端は、あとになっておもしろい展開を見せる。そういった点でも、作者の本格ミステリ作家としてのセンスを感じさせる。一種の不可能殺人の話と、一風変わった状況での殺人が、微妙に重なるような設定は興味深く、他にはあまり読んだことのないような話だと思う。

    最悪の迷探偵と言われるドーヴァー主任警部だけど、途中で見せるひらめきはなかなかの探偵ぶりである。確かに、とんでもない空振りをいくつかしてしまうのだけど、それも、ある意味では「いくつもの解決が提示されては否定される、高度な本格ミステリ」と言っていいと思う。どの解決も、それほど妙なものではないのだ(外れではあるけれど)。

    ただし、ドーヴァー主任警部のはた迷惑な仕事ぶりと性格は、前作を上回っている。解決そのものは前作よりもおとなしいと言えばそうなのだが、解決の仕方そのものが、ミステリのパロディのような画期的な展開で、なかなかに驚かされる。全体としては、ちょっとブラックなユーモアに彩られた、真のしっかりした本格推理小説である。

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