森を抜ける道 (ハヤカワ・ミステリ 1600)

  • 早川書房 (1993年8月31日発売)
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本 ・本 (352ページ) / ISBN・EAN: 9784150016005

感想・レビュー・書評

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  • またまた、モース主任警部!

    休暇でイギリスを旅していたスウェーデンの娘が、
    ヒッチハイクでオックスフォードまで来たあと失踪。

    迷宮入りとなっていた失踪事件だったが、
    その一年後事件を解く鍵となりそうな詩が
    警察に送られてきて…

    タイムズ紙に掲載されたその詩について、
    みんながあれやこれや解釈をするところが面白い。

    また、休暇の旅先でタイムズ紙を目にしたモース、
    絵葉書を部下ルイスに送るんだけれど
    その文面に笑った!

    もちろん今回も(?)
    謎解き、トリック、アリバイ…
    どれも「ほほー、そうなんですね…」とちょっと
    上の空って言うと変だけど、なんか二の次になっちゃうの。

    「彼はいつも君の言うことなら聞くようだ」と
    事件の担当を嫌がっている(ような)モースに
    協力するよう伝えろと主任警視に言われるルイス、

    モースからの絵葉書を警察中の人が見たと知ったルイス、

    ルイスの心模様に思いを馳せる時間であった。

    全体的にクイズに挑戦と言う感じで、
    シャーロック・ホームズ的な解決を愛する読者には
    拍子抜けするかもしれないけれど、

    モースやルイスやマックスや
    登場人物のことをもう既に好きな人なら思いっきり楽しめる作品。

    そういえばいつもドーナツにジャムをつけて食べている方が
    今回は出てこなかったかも?
    (シリーズの順番めちゃくちゃに読んでいてすみません)

    今回のモース主任警部は、
    飲みすぎているくらいで体調の心配もなく、安心。

  • なかなかと頭を使わされる構成。ドラマ同様わかりやすくないがその分面白いともいえる。

    読書体験の中でかなりたびたびシンクロニシティを経験しているが今回は三つ巴パターンだったので記録しておこう、本のレビューではないけれど。

    まず朝日新聞社の世界名画の旅3を今読んでいる。この巻の最初の画家がホイッスラー、コラムで音楽のジャポニズムについてのあれこれが、ここで『ミカド』というオペラが1885年にロンドンで初演されたと知ったばかり。次にたまたま読み始めたこの『森を抜ける道』p216作中人物が参加しているアマチュアオペラ協会の演目が『ミカド』
    そして昨夜NCISシリーズ6第20話をみてから本の続きを読み始めたらp232「いつの間にかミカドのいちばん有名な歌をハミングしていた。わが壮大な目的を(中略)罪にふさわしい罰をくわえてやる 罪にふさわしい罰を…」驚いて観たばかりのNCISを再確認、開始29分くらいでダッキーのセリフ(字幕)パランパランとハミングしたあとで「罪に見合った罰を与えよ、オペレッタだ」と助手のパーマーに言っていた。その時はもちろん何のことかわかってなかったが。これってかなりビックリ度の大きい偶然の一致といえるのでは。

  • ふむ

  • イギリスの作家コリン・デクスターの長篇ミステリ作品『森を抜ける道(原題:The Way Through the Woods)』を読みました。
    コリン・デクスターの作品は、6年前に読んだ『キドリントンから消えた娘』以来なのでなので久し振りですね。

    -----story-------------
    休暇中のモース主任警部は宿泊先で《タイムズ》のある見出しに目をとめた。
    記事によると、警察に謎の詩が届けられ、そこには一年前の女子学生失踪事件を解く鍵があるらしい。
    やがて事件の担当になったモースは、彼女が埋まっていると詩が暗示するワイタムの森の捜索を開始する。
    だが、そこでは意外な発見が待ち受けていた!
    一篇の詩から殺人事件の謎へ、華麗な推理が展開する英国推理作家協会賞ゴールド・ダガー賞受賞作
    -----------------------

    1992年(平成4年)に発表されたモース主任警部シリーズの第10作目の作品です……モース主任警部シリーズを読むのは本作品で5作品目ですね。

    小口と天・地が黄色に染めてある、懐かしく、心ときめく装丁のハヤカワポケミス(ハヤカワ・ミステリ、HAYAKAWA POCKET MYSTERY BOOK)版で読みました。

    休暇中のモース主任警部は、一年前に迷宮入りした失踪事件の鍵となる詩が匿名で送られてきたことを知った……詩の意味を読み解いたモースは、詩の送り手の正体不明のまま森の捜索にのり出した……。

    捜査が行き詰っている1年前にスウェーデンの美しい娘の失踪事件……娘の遺体がワイタムの森に埋められていることを暗示した謎めいた詩がテムズ・バレイ警察本部に送られてきて、それが《タイムズ》誌上に掲載され、様々な推論が投書されたことにより、再び捜査が動き出す、、、

    事件当初から捜査を担当していたジョンスン主任警部が外され、休暇中だったモースが事件を担当することとなり、モースはワイタムの森に狙いを絞り捜索を開始するのだが、そこで発見したのは……大胆で意外性のある仮説が乱れ飛んで二転三転四転、仮説が誤っていても、誤っていても、怯むことなく、諦めもせず、一歩一歩真実に近づいて行こうとするモースの姿勢、相変わらずの展開が愉しめました。

    特に印象的だったのは終盤で明らかになる謎の詩を送った匿名人物の正体……笑っちゃいましたねー この遊び心は大好きです、、、

    ホントに面白かったですねー ドラマ版含め、モースという人物にことが好きだから、そのキャラクターに惚れているから、感情移入しながら読み進められるんですよね……他の作品も読んでみたいのですが、なかなか古書店で見つからないんですよねー 粘り強く出会いを待つしかないですね。

  • いかにもあっちの方の推理小説らしく、なんとも気取ったインテリっぷりがいつも通りな感じで、願わくばもうちっとウィットに富んでいればなお良いんだけども。

  • 001.初.元ビニカバ、帯付。
    2010.12.20.鈴鹿BF

  • 森を抜ける道

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