- Amazon.co.jp ・本 (349ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150016005
作品紹介・あらすじ
休暇でしばし仕事を忘れていたモース主任警部は、紙の見出しに思わず目を奪われた。記事によると、迷宮入りした一年前の失踪事件を解く鍵となりそうな詩が匿名で警察に送られてきたというのだ。モースは去年の夏に起きたその事件を憶えていた。休暇でイギリスを旅行していたスウェーデン娘が、ヒッチハイクでオックスフォードまできたあと、ぷっつりと消息を絶ったのである。詩が暗示するように、娘は森の中にいるのか?だとすると、すでに死体となって森の奥深くに埋められているということなのか?一篇の詩から万華鏡のごとく華麗な推理がつぎつぎ展開される、英国推理作家協会賞ゴールド・ダガー受賞作。
感想・レビュー・書評
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またまた、モース主任警部!
休暇でイギリスを旅していたスウェーデンの娘が、
ヒッチハイクでオックスフォードまで来たあと失踪。
迷宮入りとなっていた失踪事件だったが、
その一年後事件を解く鍵となりそうな詩が
警察に送られてきて…
タイムズ紙に掲載されたその詩について、
みんながあれやこれや解釈をするところが面白い。
また、休暇の旅先でタイムズ紙を目にしたモース、
絵葉書を部下ルイスに送るんだけれど
その文面に笑った!
もちろん今回も(?)
謎解き、トリック、アリバイ…
どれも「ほほー、そうなんですね…」とちょっと
上の空って言うと変だけど、なんか二の次になっちゃうの。
「彼はいつも君の言うことなら聞くようだ」と
事件の担当を嫌がっている(ような)モースに
協力するよう伝えろと主任警視に言われるルイス、
モースからの絵葉書を警察中の人が見たと知ったルイス、
ルイスの心模様に思いを馳せる時間であった。
全体的にクイズに挑戦と言う感じで、
シャーロック・ホームズ的な解決を愛する読者には
拍子抜けするかもしれないけれど、
モースやルイスやマックスや
登場人物のことをもう既に好きな人なら思いっきり楽しめる作品。
そういえばいつもドーナツにジャムをつけて食べている方が
今回は出てこなかったかも?
(シリーズの順番めちゃくちゃに読んでいてすみません)
今回のモース主任警部は、
飲みすぎているくらいで体調の心配もなく、安心。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
なかなかと頭を使わされる構成。ドラマ同様わかりやすくないがその分面白いともいえる。
読書体験の中でかなりたびたびシンクロニシティを経験しているが今回は三つ巴パターンだったので記録しておこう、本のレビューではないけれど。
まず朝日新聞社の世界名画の旅3を今読んでいる。この巻の最初の画家がホイッスラー、コラムで音楽のジャポニズムについてのあれこれが、ここで『ミカド』というオペラが1885年にロンドンで初演されたと知ったばかり。次にたまたま読み始めたこの『森を抜ける道』p216作中人物が参加しているアマチュアオペラ協会の演目が『ミカド』
そして昨夜NCISシリーズ6第20話をみてから本の続きを読み始めたらp232「いつの間にかミカドのいちばん有名な歌をハミングしていた。わが壮大な目的を(中略)罪にふさわしい罰をくわえてやる 罪にふさわしい罰を…」驚いて観たばかりのNCISを再確認、開始29分くらいでダッキーのセリフ(字幕)パランパランとハミングしたあとで「罪に見合った罰を与えよ、オペレッタだ」と助手のパーマーに言っていた。その時はもちろん何のことかわかってなかったが。これってかなりビックリ度の大きい偶然の一致といえるのでは。 -
いかにもあっちの方の推理小説らしく、なんとも気取ったインテリっぷりがいつも通りな感じで、願わくばもうちっとウィットに富んでいればなお良いんだけども。
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001.初.元ビニカバ、帯付。
2010.12.20.鈴鹿BF -
森を抜ける道