泥棒は野球カードを集める (ハヤカワ・ミステリ 1640 泥棒バーニイ・シリーズ)

  • 早川書房
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (291ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150016401

感想・レビュー・書評

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  • 泥棒バーニィの6作目。

    他の神様はいざ知らず、本の神様はいるらしい。
    丁度キンジー・ミルホーンのシリーズを読んでいる最中に、
    それを取り上げた作品に巡り合うとは。
    泥棒バーニィの話に「アリバイのA」が出てきた、と喜んでいたら、
    他の作品の内容が書かれていて、
    ネタばれですか、神様?と焦ってしまった。
    なんてひどいと思いながら読み進めてみると、
    最後になって、
    本当のキンジー・ミルホーンのタイトルはAとBだけで、
    あとは偽物のタイトルと内容だったのにようやく気が付く。

    本物かと思って、読まないように飛ばしたため、
    すっかりだまされたことを棚に上げて言わせてもらえれば、
    まさにキンジーのシリーズを読んでいる途中でこの作品を読み、
    ハラハラさせられた読者はなかなかいないだろう。
    やはり本の神様はいるらしい。

    バーニィは本屋の家賃値上げによる廃業の危機が迫る中、
    相変わらず罠にはめられながらも、
    こちらも相変わらず警官レイを巻き込んでの犯人お披露目会を敢行する。

    今回の作品の最重要部分は、
    友人キャロリンに騙されて猫を従業員として雇い始めた事。
    従業員と言い張るバーニィがかわいい。

  • 再読。再読でも十二分に楽しめた。

  • 今回バーニイの書店に立ち退きの危機がせまる。やむを得ず(?)泥棒を復活したが、そこで見知らぬ男の死体を発見。さらに警察から高価な野球カードを盗んだ嫌疑をかけられてしまう。
    相変わらずバーニイとキャロリンのとぼけた会話がとにかく楽しい。今回はドールという女性がバーニイに近付くが、一見お人好しで彼女に振り回されているバーニイが、実はしたたかにきっちり頂くものを手に入れている。密室殺人のトリックは笑えるし、殺されたシチュエーションは都合良すぎだけど、まあそれを求めるシリーズではないからよいか。

  • 翻訳も大変だろうなと思えるユーモアミステリ。会話が常に漫談だ。相変わらずの作風は、健在でした。
    唯一の被害者は登場した時にすでに死んでる。ネタは窃盗なのだけど、被害者は揃いも揃って、被害額がでかい割に痛くも痒くもないという、シリアスとか社会派とか業とかとは無縁のお話。登場人物もトリックもゆるゆるなのだが、こういう話について行こうとすると、読む側のテンション維持が大変だ。

  • 013.初.元ビニカバ、帯付。
    2010.12.20.鈴鹿BF

  • ニューヨークにかぶれてから、バーニィが街を移動するたびに、東○丁目とか何番街、地下鉄に乗ってアップタンへ・・・などという表現をリアルに感じられるので、シリーズを再読中です。(そういえば昔パリをリアルに感じたくてメグレ警視シリーズを読みました。でもパリの地理には詳しくなりませんでした。)パターンが同じなので、未読のはずが再読のようであり、逆に読んだはずが新鮮だったり、単に記憶力の減退ですが。以前は行き当たりばったりに読み漁ったのですが、発表順に読むともっと話しが見えて面白いことがわかりました。

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著者プロフィール

ローレンス・ブロック Lawrence Block
1938年、ニューヨーク州生まれ。20代初めの頃から小説を発表し、100冊を超える書籍を出版している。
『過去からの弔鐘』より始まったマット・スカダー・シリーズでは、第9作『倒錯の舞踏』がMWA(アメリカ探偵作家クラブ)最優秀長篇賞、
第11作『死者との誓い』がPWA(アメリカ私立探偵作家クラブ)最優秀長篇賞を受賞した(邦訳はいずれも二見文庫)。
1994年には、MWAグランド・マスター賞を授与され、名実ともにミステリ界の巨匠としていまも精力的に活動している。

「2020年 『石を放つとき』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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