二壜の調味料 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ)

  • 早川書房
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本棚登録 : 113
レビュー : 24
  • Amazon.co.jp ・本 (333ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150018221

感想・レビュー・書評

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  •  奇妙な風味の古典短編集。ミステリというよりファンタジーの部類だろうが自由自在。表題作を筆頭に答えを出すというより余韻で読ませるところが味がある。謎の調味料ナムヌモ売りのスメザーズ氏がいい味を出している9編だけでなく、残りの17編も宮内悠介ばりの現代SF的な「新しい名人」とか、サスペンスですらない「ラウンド・ポンドの海賊」とか多彩でなかなか楽しめる。

  • ミステリの仕掛けの部分や隠された部分についてはもう簡単に察することができるし、驚くこともできないくらいこちらが擦れてしまっているのだけれど、フラットやクラブのあたたかい居心地の良さ、すぐにわからなかったことを恥じ入らせるような皮肉、そっとカードを差し出して終わるような話の幕切れがよい
    地名や仕草のところどころにホームズを感じる

  • これって、結末途中でわからないですかね??
    自分は途中でわかってしまったんですが…
    なんか、よくわかりません。
    わかって楽しむのもですか、楽しかったですが…

  • 確かに古さは否めないが、確かに、奇妙な味わいとしかいえない読後感が心地よかったりする。

  • ナムヌモって、なかなかいい名前‼︎
    さらっと読んで、古い時代に想いを馳せる…
    なんかほのぼのです。
    しかし、古い中に
    「今ではああいう犯罪にお目にかかることはない。なぜかは知らないがね。どういうわけか人間がのろまになっているようだ。あまり工夫しなくなった。まあ、いいさ。たぶん、それでいいんだろう」
    を見つけて、なんだか笑う。
    結局あまり進歩しない人間。

  • 表題作以外はあまりおもしろくなかった。

  • ファンタジーで有名なダンセイニ卿の手による推理小説。
    純粋な推理小説ばかりではなく、ファンタジーのような話や
    SFのような話も掲載されている。

    数枚の文章量でピリッとひねりのきいた話を書き上げる手腕は
    さすがダンセイニ卿という感じだが、正直ファンタジーほどの
    魅力は感じられなかったな。

  • 『二壜の調味料』
    リンリーと共同生活を始めたスメザース。彼が訪問販売するナムヌモを2つ購入したスティーガーにかかった妻殺しの容疑。消えたナンシー・エルス。ナンシーの失踪後に急に菜食主義者になり意味もなく木を切り倒し始めたスティーガーの謎。

    『スラッガー巡査の射殺』
    スティーガーを容疑者として疑っていたスラッガー巡査が何者かに射殺された。スティーガーの向かいの家に住んでいたスラッガー巡査。遺体から発見されない銃弾の謎。

    『スコットランド・ヤードの敵』
    スコットランド・ヤードに送られた脅迫状。3人の警察官を殺害する予告。2人までが殺害される。クラブの壁が崩れ落ち死んだアイランド警部。遠隔操作を疑ったリンリーの捜査。スメザーズの活躍。

    『第二戦線』
    再びスティーガー登場。ドイツのスパイとして活動しているとの情報が届く。情報の受け渡し法。ラジオで放送される音楽会にやってきたスティーガー。音楽会直前に咳き込むスティーガーの秘密。

    『二人の暗殺者』
    ロンドンを訪れているサン・パラディゾの大統領を暗殺しようとする2人の男の存在の情報をつかんだスコットランド・ヤード。暗殺者の正体をつかみかねる中リンリーに捜査協力依頼。パティーの入場者7人を捕えたリンリー。

    『クリークブルートの変装』
    ドイツのスパイ・クリークブルートがロンドンに潜入した。変装の名人のクリークブルートの正体をつかめないスコットランド・ヤード。リンリーが捜査協力を行うも自体は改善されない。「堂々巡り」というスメザースの言葉からリンリーが導き出した答え。

    『賭博場のカモ』
    あるクラブに向かったまま消息を絶ったアルピット青年。賭博場での負けのために自殺したのか?何者かに殺害されたのか?

    『手がかり』
    新聞社のインタビューに答えるスメザース。リンリーが過去に解決した殺人事件。犯人が被害者を待つ間にやっていたと思われるクロスワードパズルから犯人を指摘するリンリー。

    『一度でたくさん』
    妻を殺した夫の話を持ち込んだアルトン警部。名前も見た目も変えたスティンガーの登場。駅でみた目を変えたスティンガーを探すリンリーとスメザース。

    『疑惑の殺人』
    アルリックという少女を殺害した容疑で裁判にかけられたアルバートに恋をし結婚したエイミー。彼女を訪ねた「私」が目撃した家の状況とエイミーが残した日記。

    『給仕の物語』
    毎晩友人に酒を飲まされている男ブレッグ。給仕が目撃した過去のいざこざ。アメリカ人の富豪マグナム氏を怒らせたブレッグ。秘書のリベットに彼を殺すように命じたマグナム。リベットの殺害方法。

    『労働争議』
    インドへのスパイの侵入を阻むための検問所。スパイに突破されたと思われたが・・・。

    『ラウンド・ポイントの海賊』
    手作りのラジコンと魚雷でで町の池で海賊ごっこを楽しむ「ぼく」、ティップリング、アルジャノ。偉そうな親子の操縦する大きな船を魚雷で撃沈するが・・・。ばれてしまった海賊行為。

    『不運の犠牲者』
    モースンに誘われて老人が一人で住んでいる家に侵入した男の告白。使用人が帰宅した後に家に侵入した間違い。

    『新しい名人』
    チェスをする機械を創りだしたメシック。徐々に機械に改良を加え負けた時に悔しさを感じるようにしたが・・・。油をさし忘れメシックに負けてしまった機械。

    『新しい殺人法』
    マレンズ警部を訪ねたクラーレン氏。ターランド氏に殺されそうになっていると訴えるクラーレン氏。何者かに銃弾を撃ち込まれたと訴えるが発見されない銃弾。ベットに散乱するガラス片。ベッドで発見された虱の謎。

    『復讐の物語』
    戦時中に撃沈された船から脱出したヘンリー・ブラウンとスミス氏、小男。救命ボートでの3人の駆け引き。無事に救出されたが・・・。スミス氏の家から消えたブラウンの秘密。

    『演説』
    下院で過激な演説を準備するミンチ氏。父親が貧しいながらも爵位をもつ貴族であるミンチ氏。演説をやめさせるために暗殺予告を出した男。議会を厳重に警備する警官隊。犯人の狙い。

    『消えた科学者』
    原子力の研究所がある村にやってきた謎の男クライジェチ。原子力の秘密を持って消えたクライジェチを追う警官隊。防犯システム。

    『書かれざるスリラー』
    選挙に立候補しようとしているテイザーを止めるように警察に依頼しに来たインドラム氏。テイザーが書こうとしている推理小説の謎。殺害されたインドラム氏。

    『ラヴァンコアにて』
    インドで偶像を買ったオーティス氏。袋に詰めず彼にポケットにそれを入れて持ち歩くことを勧める店主。インド人のためのインド教会に紛れ込んだオーティス氏の危機。

    『豆畑にて』
    引退した刑事リプリーが語る過去の事件。大量殺人を計画する集団の集会にもぐりこんだリプリー。スパイの存在に気づかれ全員の身体検査を行うことに。警官としての身分証明書の所持。リプリーの行動で始まった殺し合い。

    『死番虫』
    ウェザリー氏に200ポンドを要求したコソ泥のティップ。200ポンド渡さねばウェザリー氏が死ぬことになると脅すティップ。2日後に梁が落下してきて死亡したウェザリー氏。ウェザリー氏の屋敷に泥棒に侵入しようと下見をしているときにティップが発見した物。

    『稲妻の殺人』
    3年間ジャッセン氏を殺害しようと待ち続けたブリクス。3年後死亡したジャッセン氏。落雷による火事での死亡。ブリクスが仕掛けた罠。

    『ネザビー・ガーデンズの殺人』
    弁護士のスタンターの依頼人のメモ。インガー氏に会いに行った依頼人が彼の殺人現場を目撃したが・・。インガー氏の家の中での追いかけっこ。

    『アテーナーの盾』
    消えたジェイン・インクリー。アードン氏の作ったジェインそっくりの大理石の彫像。大理石を買い付けた痕跡のないアードン氏。アードン氏の持つ盾の秘密。

  • 「二瓶の調味料」は昔アンソロジーで読んでいたので、懐かしかったが、ほかの収録作を読んでみたら、やはりダンセイニはファンタジーに限るというしかない。

  • 妙。

    どこから突っ込んだらいいのか、って言うか突っ込んじゃっていいの?って思うような世界。
    「肉と塩味料理の調味料ナムヌモ」
    この言葉がこの作品のすべてを表しているように思う。

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著者プロフィール

本名はエドワード・ジョン・モートン・ドラックス・プランケット(1878‐1957)で、第十八代ダンセイニ城主であることを表すダンセイニ卿の名で幻想小説、戯曲、詩、評論など多くの著作を発表した。軍人、旅行家、狩猟家、チェスの名手という多才なアイルランド貴族だった。『ペガーナの神々』をはじめとする数々の著作により、その後のファンタジイ作家たちに多大な影響を与えた。

「2015年 『ウィスキー&ジョーキンズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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