評決の代償 (ハヤカワ・ミステリ)

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  • 早川書房 (2021年7月3日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (400ページ) / ISBN・EAN: 9784150019693

作品紹介・あらすじ

10年前に起きた大富豪の一人娘の誘拐殺人事件。その裁判の陪審員だった11人の男女が、ドキュメント番組収録のため、裁判のあいだ宿泊していたホテルに集められた。だが収録の前日、新たな証拠を見つけたと主張する陪審員の黒人男性が部屋で死体で発見される!

みんなの感想まとめ

ミステリーと法廷 drama が交錯する本作は、10年前の誘拐殺人事件を巡る陪審員たちの物語です。裁判の真相を追求する中で、彼らが宿泊していたホテルで新たな証拠を見つけた陪審員が死体で発見されるという...

感想・レビュー・書評

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  • 10年前に起きた大富豪の一人娘の誘拐殺人事件。その裁判の陪審員だった11人の男女が、ドキュメント番組収録のため、裁判のあいだ宿泊していたホテルに集められた。だが収録の前日、新たな証拠を見つけたと主張する陪審員の黒人男性が部屋で死体で発見される!

    間違いなくリーガル・ミステリだが、予想以上に変化球であった。
    ネットフリックスでドラマ化したらしい。どんな仕上がりになるのだろうか。

  • 映画の脚本の様な作品。主人公マヤと他の陪審員、被害者の父親もキャストを当てはめて読んだ。マヤの地道な捜査の割には犯人や犯行の動機があっけなかった。

  • ネタバレ全開の感想です。





    主人公の弁護士マヤは10年前にある殺人事件の陪審員を務めた。被害者が富豪の娘だったことから事件は話題となり、さらにマヤが主導し陪審員たちが出した容疑者は無罪という結論は、大きな批判の的となった。それから10年たって陪審員の1人が新証拠を見つけたと言い出し、当時の陪審員達が集まることになる。だがその集まりの当日夜に新たに殺人が起き、容疑者となったのはマヤだった。
    正直ストーリーには粗が目立つ。富豪の娘の殺人容疑自体すごくあやふやな証拠しかないのに第一級殺人で起訴なんて有り得ない。私が陪審員でもやはり無罪にするだろう。驚きの結末だけど、話をここまで引っ張ってその真相というのはズルい気がする。
    それでも色々考えさせられる内容だった。陪審員たちは1人として純粋に裁判で提示された証拠だけで有罪か無罪を決めたりしない。その時の家庭環境や健康状態、他人からどう思われるか等が決断の決め手となる。私が容疑者なら絶対に陪審員に決められたくない。陪審員仲間の運命を決める為に、彼らが司法の手に委ねる方法は選ばないのは、自分達の経験からそれが全く公正ではない事を承知してるからだ。皮肉に満ちた内容で楽しめた。

  • 10年前に大逆転の評決を下して世間の大バッシングを浴びた陪審員たちが、ドキュメンタリー番組の企画で、当時缶詰になっていたのとそっくり同じに誂えられたホテルに集められた。ところがその夜、ひとりが殺され…。

    といったマクラから想像されるのとはまったく違った話。や、まさしくこのとおりなんだけど、でもまったく違った話。途中からは哲学書の趣すらかもし出され、ただただ「ドキドキワクワクしたい、どんでん返しに驚かされたい!」てな向きには不評かも。
    かつて「100冊の徹夜本」の著者は言った、「ああ〜、面白かった。しかしこんな面白コワイだけの本に人生を浪費してる俺って何なんだろw」と。読書とは、そういう自虐も込みの快楽なのだと。
    普段は私も諸手を挙げてこれに賛成する。しかし、そうやって手当たり次第に読みあさっていくうちに、それこそ100冊に1冊くらいの割合で、本書のような作品に出会うのだ。

    本書の主題は実のところ、殺人事件でも、陪審でも、冤罪でも、謎解きでもない。「今、ここ」=21世紀のアメリカでいかに生きるか、それを深く描いたものである。であれば、現にアメリカに住んでいる人たちには、本書は我々の何倍も深く刺さるのだろう。
    ”彼のようにカリフォルニアに住む白人男性は、たまたまであるか否かを問わず、偏見を持っていると思われることを死ぬほど恐れている”
    常に他者に配慮し、己を律しなければならない世界。それは確かに、一部人士の言うとおり「窮屈な社会」なのだろう。しかし…「誰もが少しずつ窮屈な社会」と、「一部の勝ち組だけが心のままにのびのびと振る舞い、それ以外の全員がこの上なく窮屈な思いをする社会」のどちらを取るか? 結局はそういう話なんじゃないかと…Y遺伝子と、大和民族の血統と、日本語ネイティヴ能力を持った人間だけがのびのびと生きられる社会で、このうちひとつが欠けているばっかりに見る影もなく踏みつけられている側としては思うのだ。

    「ありとあらゆるバックグラウンドを持つ人々が集った」陪審団に、中国系と韓国系はいても日系はいない。我々がダチョウよろしく砂に頭を突っ込んでいる間に、世界はこんなふうに変化していたのだ。かれら自身にすら止められないものを、ガラパゴスなひきこもりごときにどうして止められようか?
    「みんなで分かち合う少しずつの窮屈さ」に耐えられないと言う者の居場所は、地球上にはもはや、無い。

    2021/11/29〜11/30読了

  • SL 2021.11.14-2021.11.19

    ラスト数ページで真相が暴かれるのは構成的にあまり納得いかないけど、ミステリとしては面白かった。
    司法で決着がついたことに、無関係な人たちのせいで人生が狂ってしまうことにどうしようもない理不尽さを感じる。12人の陪審員たちは何も悪いことも違法なこともしてないのに。
    それが現実なんだけど。今の日本でも似たようなことは起きているんだろうな。

  • よく出来てる 映画も好き

  • 12年前の裁判の陪審員が集まり、新証拠を見つけたとされる人物が殺される。
    その後12年前の陪審員一人一人の当時の実際の様子と現代の捜査の様子が交互に描かれる。
    設定、手法は面白いが全体的にダラダラ感が強い。特に過去。12陪審員すべての様子が必要だったのだろうか。
    過去、現代どちらの事件もこれだけ引っ張ったのにこの結果?というくらいあっけない。
    ちょっと残念。

  • 裁判というか、弁護というか、そういう時には、このように論理を構築するのかということはよく理解できた。
     ただ、ミステリーとしてどうかと言われると、口を噤みたくなるのは仕方がないことか。解決篇以外は、非常に読んでいて楽しいのだが。

  • 2021/08/27

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