地獄のハイウェイ (ハヤカワ文庫 SF 64)

  • 早川書房
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感想 : 14
  • Amazon.co.jp ・本 (266ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150100643

感想・レビュー・書評

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  •  ポスト・アポカリプス・アクション・SF超大作、堂々のノヴェライズ。なんて言ってみたくなる快作。しかしあくまでもオリジナル作品で、1969年のクレジットが記されているから、おそらく「核戦争後」の荒廃した世界を舞台にしたアクション物の先駆的作品になるのだろう。今年(2015年)「マッドマックス 怒りのデスロード」という傑作で甦ったジョージ・ミラー監督の「マッドマックス」シリーズや、ジョン・カーペンター監督の「ニューヨーク1997」などに影響を与えているのではないだろうか。憶測だが。
     近未来、核戦争後のアメリカが舞台だ。世界は崩壊し、大規模な気候変動も起きている。人類は大半が死に絶え、合衆国は失くなり、北米大陸にはカリフォルニアとボストンの二つの国があるのみ。そのボストンでペストが発生。追い詰められた人々はカリフォルニア国へ助けを求める。放射能に汚染され、想像を超えた「呪いの横丁」と化した大陸横断を完遂し、ボストンにペストの血清を届けるために、冷血無頼の悪党にして抜群のドライバー、ヘル・タナーに白羽の矢が立てられる。特別製の装甲車を駆って、果してタナーは地獄の道を走り抜けられるのか。
    物語はテンポ良く、軽快だ。会話がやや古臭いのはご愛嬌。「あたりき」なんて言い回しは微笑みで迎えましょう。殆ど異世界化した自然描写が見物だ。ゼラズニイの腕が冴える、その荒涼感がたまらない。主人公のタナーは最後まで悪党を貫き「ブレない」ので爽快だ。

  • 中学の頃に読んでピンとこなかったゼラズニィ。
    最近なぜか思い浮かび再チャレンジ。なかなか面白いではないか!

    3日間戦争によって放射能に汚染された結果、巨大な生き物が跋扈し、空からは竜巻によって吹き上げられた瓦礫が降ってき、オーロラは閃き、病気は蔓延。血清を届けるために、暴走族を含めた運び屋チームが編成されアメリカ大陸を横断するのだ。神話とSFを融合させる著者による今回のフォーマットは米国の神話である「西部劇」。「恐怖の報酬」+「マッドマックス2」を思い起こさせます。そもそも、これらの映画がそういうフォーマットに則っているということですね。洒落た文体となるかキザに落ちていくか微妙な線の独特の文章もあいまって印象深かった。

    ゼラズニィ再発見。

  • 犬ゾリでワクチンを届けた故事がヒントか。
    文藝一般でアメリカ横断ものは多い。
    100年前に核戦争が起こって北アメリカ大陸のそこらじゅうクレーターだらけ。空は“核の冬”で暴風が絶え間なく吹いて飛行も電信も不能。合衆国はロサンゼルス国とボストン国に分裂した←以上背景。
    西国がパンデミックで滅亡寸前!東国に蓄えてあった血清を一刻も早く(パナマ運河はもう無い。船では遅い)届ける決死の任務!3台各2人チームの一員に特赦の死刑囚がなって…ソルトレイクまでで1台になり、
    西国内で暴走族が襲ってくる
    全面核戦争が起り北アメリカ大陸のそこらじゅうクレーターだらけ。空は“核の冬”で暴風が絶え間なく吹いて飛行も電信も不能。そして百年後/合衆国はカリフォルニア国とボストン国に分裂…東国がパンデミックで滅亡寸前!西国に蓄えてあった血清を一刻も早く届ける決死の任務!パナマ運河はもう無い、船では遅い。3台各2人チームの一員に極悪の元走り屋が加わり…ソルトレイクシティ着は1台…居住圏では暴走族が襲ってくる…燃料・弾薬切れあとはオートバイで走る
    残り50マイルで燃料切れと全タイヤ、パンク。
    しかしトランクにオートバイが積載されていた……西部劇的プロットだが核戦争後絶望状況

    原題Alleyは通過困難小径。USAの地図を広げると興趣が増す。ミシシッピはミサスヒップとなったが東西境界であるのは変わらない。ペンシルバニアの友好的農家でやすらいだが、最後500マイルは最大の難敵キチガイ暴走族が次から次から襲ってくる…女を助けたのは良かった、途中で死んだが御蔭で使命達成できた。銅像が建てられたが女のフェンダーに記した墓標も発見されたらメトロポリタン美術館に保存される価値はある/たかがヒトの作る花火でそこまで地球環境が激変するかと思わないでもないが原住民をジェノサイドした報いかも知れない


    画化にあたって設定を核戦争直後にするなど。巨映画化されMadMax2の先駆的作品

  • いまだと砂嵐のシーンは、マッド・マックス怒りのデス・ロードで脳内再生されるだろう。面白かった。

  • 古書購入

  • SFでありロードムービー的でもありハードボイルドでもあり・・・影響を受けた人や作品は多いのでは?

  • これぞ古典、スピード感の原点
    表紙   5点岩淵 慶造
    展開   5点1969年著作
    文章   8点
    内容 800点
    合計 818点

  • ロジャー・ゼラズニイ版『走れメロス』、あるいは『恐怖の報酬』か?
    いや、巻末の“訳者あとがき”で御指摘のとおり、
    SFの形を借りた西部劇と解釈すべきだろう。
    難しい事を考えず、エンターテイメント作品として素直に楽しむのが
    宜しいかと。

  • 古典SF。核戦争により荒廃化した北米大陸で、伝染病の血清をカリフォルニアからボストンまで運ぼうとする話。極悪人の主人公が、今までの罪を帳消しにするという条件で危険な輸送任務に挑む。

    主人公は悪党で反社会的だが、この世界ではそれが頼もしくもあるし、しかも女子供に優しくロマンチスト。

    ストーリーはとてもシンプルで、頁数も少なく読みやすい。

  • 先輩からお借りした小説。これはいいランドマスター。映画のイメージが強いため、主役はヘルというよりは、やはり車。

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