銀河市民 (ハヤカワ文庫 SF 70)

  • 早川書房
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本棚登録 : 82
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (443ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150100704

感想・レビュー・書評

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  • <燃え立ち奮い立て>


     広大な銀河系を舞台としながらも、どこへ行ってもアメリカンドリーミング(?)な推進力にあふれし物語★
     底辺から富豪へと駆け上がっていく主人公! 幼少時に誘拐され、奴隷市場で買われ、宇宙で大がかりな逃走劇を演じ……と、何とも波乱万丈なソービー少年は、紆余曲折を経てふるさと・地球へ。すると本当はソービーの身元が、大富豪にして大企業という、なかなか卑しからぬ一族のご子息だったことが判明するのです。

     そこから先は、若きソービーのサクセスストーリーといったおもむき。骨肉の争いを勝ち抜き、社長の座を狙う! 権利を得たところで、彼自身の生涯にも大きくかかわりのある奴隷制の撲滅キャンペーンも展開★ ビジネスマンとしても社会活動家としても(?)成長するソービーが、強く熱く主義主張をぶつけていくさまは何ともエネルギッシュです。
     今日の観点からするとハラハラするような表現・用語が数多く含まれているけれど、やはり「乞食」と書いていないとココは締まりませんね★

     さまざまなポジションを移行していく彼と一緒に、「市民の義務」とは何かというテーマを考えさせられる作品でもあります。
     感じたのは、「正義は自由」であり「自由は義務」だということ。
     何が正しくて何が間違っているのか、その基準は自分自身で獲得していかなければならないもの。実は、決まった階級コースに疑問を抱かず、帰属する生きかたをしたほうがラクできる地位もあるかもしれません。でも、ハインライン描くところの善き市民とは、支配されてはならないという正義感を胸に灯し、自由であらねばならないという責務を背に負ったファイターなのです。

     燃え立ち奮い立つようなエンジンフレーズがいくつも挿入されているので、これから何事かに立ち向かっていく境遇で読むと、ブルブルッ!と来ます。そうでない人には軽い読み物として楽しめる、分かりやすいジュヴナイル小説。

  • 古書購入

  • 名作は何回読み返しても、やっぱり愉しい。
    最後がちょっと尻すぼみだけど、良いものは良いのだ。

  • ハイライン奴隷制についての社会SFとも言える
    表紙   5点斎藤 和明
    展開   7点1957年著作
    文章   75点
    内容 640点
    合計 659点

  • 個人的に後半までは素晴らしくワクワクして読めた。
    最後にちょっと今までの話からすると冒険的な話でなくなるのはちょっと残念だけど、中学~高校生ぐらいの頃に読めたら…と思うような感じ(勿論今でも面白いけど)。
    最終的には父ちゃんがカッコイイということで良いですよね!

  • 既読本

  • 2009/04/16購入

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