メトセラの子ら (ハヤカワ文庫 SF 181)

  • 早川書房
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  • Amazon.co.jp ・本 (355ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150101817

感想・レビュー・書評

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  • ラザルス241歳、仲間と信頼を深めていく、知的生命体との遭遇。「これまでの二世紀半は、ぼくが成熟してきた時期なんだ。ぼくはながいあいだぼんやり生きてきたが、ほんとうに大切な答え、最後の答えというやつを知らないという点では(中略)…われわれの種類の人間、地球人は、重要な質問に取り組むだけの時間を充分に持ったことなど一度もないんだ。能力は充分ありながら、それをうまく使うだけの時間がなかったんだ。重要な問題にゆきあたると、ぼくらはまだ猿と大差はないんだ」――重要な問題にどう取り組むかは「愛に時間を」に続く

  • オズの魔法使いin宇宙空間feat.インディージョーンズ。最後の「おうちに帰ろう」的展開には笑ってしまった。マンチカンみたいなのも出てくるし。見たら、作者、カンザスのパブリックスクール出身なのね。ドロシーじゃん。
    そうかぁ、こういうのがSFの「名作」なのねー。私としては『ソラリス』の方が上に見えるんだけど。

    読んだ動機が「生命倫理」だったけど、これについては正直、考える材料は何も無かった感じ。もっと地球上で揉めてください、と思いました。あと、大して重要でもない人を前半で不必要に追っかけ回すのはやめましょう。話の焦点がぼやけるだけ。使うんならちゃんと中盤にも使うべし。伏線回収的に彼女を星に置き去りにしてたけど、そもそも大した伏線張ってねぇし。インディっぽい半ズボンおっさんを描く方が楽しくなっちゃったのかな?自己投影しやすかった?ピストル持ってるしねぇ。などなど、ツッコミどころが満載でした。

  • 中3の時に読んだけれど、内容を殆ど忘れていたので再読した。
    1941年にこれが書かれているのに、今読んでも斬新なストーリー。やはりハインラインはSFの皇帝だなぁ。

  • 古書購入

  • ハインラインらしい前向きというか、能天気というか、でも、結構好きだったりする。でも、この話が1941年に発表されたというのは、驚き。コンピュータじゃなくて、計算尺がでてくるところがご愛嬌。

  • ハインラインの夏。7月に逃げ切りできなかった1冊。

    200歳を超える長い寿命を持つ一族が、世にその存在を知られてしまう。政府は彼らを生け捕りにして、長寿の秘密を知ろうとするが、それが皆殺しにするという意味であると知ったラザルスらは、地球からの脱出を試みる。脱出した彼らを待っていたのは、異星人が住む星だった。

    なんていうか、大盛りてんこ盛りのSF作品で、でもまあハードSFってほどでもないので読みやすいがお腹いっぱいの作品である。特に前半の逃走劇、ジョッカイラの蜂人たちに会ってからは理解しやすいのだが、その間の大事な宇宙船内でのやり取りや駆け引きが、なんか頭に入ってこなくて苦労した。

    ただ、その読みづらい部分や、不必要とも思える2つ目の地球型惑星の話など、ちゃんと前振りや伏線になっているのはわかるんだけど、もうちょっとコンパクトにならなかったかなあ。

    ところで、いつものナニですが、この本(矢野徹訳)、誤訳が多くない?特に会話文で、もとの英文が何となく分かるんだけど、なぜそう訳すの?というのが多すぎて、理解しにくいと感じる人も多かろう。「自動で」で済むところを「オートメ工場」とか、「スクリーンが」を「スターリンが」とか、訳のおかしさにツッコミが止まらない部分があり。

    今の版は少しはまともになっているんでしょうかね。

    「タップダンスから、つづれ織りの技術まで.」
    好きだよね。

  • 長命族・テレパス・恒星間宇宙船・宇宙人(人間に似た)など、古き良きサイエンスフィクションのアイテム満載です。ついつい懐かしくなって・・・。もっとも第1部は懐かしさから一気に読んでしまいましたが、第2部になると何かまとまりが無くて、ちょっと出てくる”水棲の金星人”など、やたらと古臭さだけが表に出てしまいます。考えれば今から60年前の作品。致し方なしか。

  • この作品がエドワード・E・スミスに捧げられていたとは知らなかった。高校3年生のときに読んだはずだが、印象すら憶えていない。「長命族」の人々が地球を脱出するまでを描いた「第一部」はともかく、ジョッカイラ人の惑星と「小人たち(リトル・ピープル)」の惑星を経て地球に戻るまでを描いた「第二部」は、あまりにも突飛な展開に思えて、読むのが辛かった。地球に戻るか「小人たち(リトル・ピープル)」の惑星に残るかを投票で決めるとき、ホームシックな調子の「悲しきワルツ」に続いて「地球の緑の丘」が流れたという描写がある(298ページ)が、この「地球の緑の丘」というのは、新潮文庫の「スターシップ」に収録されていた、あの「地球の緑の丘」なんだろうな。昭和五十一年一月十五日発行、昭和五十五年十二月三十一日六刷。355ページ。定価420円。

  • 第一部は自ら存在を明かした長命族が大多数の普通の人間にねたまれて迫害され地球を去る。

    第二部は新技術の恒星間飛行により長命族が住める星を探し放浪する。やっと見つけた星には先住民がおり、そこでも受け入れられず強制的に他の惑星に退去させられる。その惑星の先住民は一見友好的だが、そこでの生活は何もする必要のないものだった。そのため、真に生きようとする人たちはここを離れ地球に戻ろうと決心する。この惑星に残る少数を残し地球に戻った長命族は、地球の人々が独自に長命を手に入れていたのを発見する。長命により人口が増えすぎた地球は長命族の持つ恒星間飛行の技術により他の惑星に移住することにした。

  • 2015年はハインラインを読もうかな第2弾。
    長命という、他とは異なる特質を持った人たちが、
    自分たちの存在を危うくする普通の人類の
    妬みや猜疑心から逃げ出し、可能性の宇宙へ。
    出会う宇宙人たちからはこの上なく歓迎されて
    自分たちが生きられる世界を見つけた!と思いきや、
    やっぱり違いがもとで亀裂がうまれ、
    さりとて原住民の地を奪うわけにもいかず
    離れざるを得なくなり、たどり着いた先は・・・
    長老が経験から先頭で仲間を導くのではなく(導くが)
    一番の自由人として精力的に動き回るのを読んで、
    フロンティア精神、チョッとアウトローで
    肉体派ヒーローモノなアメリカイメージ。
    期待していたほど面白くなかったが、
    1941年に書かれたとは思えないほど、
    舞台や根底は今でも使える。

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