幼年期の終り (ハヤカワ文庫 SF (341))

  • 早川書房
3.98
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本棚登録 : 2137
レビュー : 198
  • Amazon.co.jp ・本 (390ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150103415

感想・レビュー・書評

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  • WASPがエラかった時代のアメリカ様感はありつつも、そんなに古めかしくない古典SF。まあ細かいところはもっさりしているけれど、骨格ががっしりしているから気にならない。ちゃくちゃく読んでいったら300ページあたりからぐっと面白くなった。

    よかったところを挙げると即ネタバレになってしまうので控えるけれど、まとめ方がかなり好みだった。スケールが大きくて空想を広げる余地がたっぷりあって、SFを読んだ!という満足感を味わえる。

    • だいさん
      ハヤカワ>創元推理文庫
      ハヤカワの訳のほうがワクワクします。
      ハヤカワ>創元推理文庫
      ハヤカワの訳のほうがワクワクします。
      2013/03/08
    • なつめさん
      だいさんは二種類読まれているのですね。わたしはたまたま家人所有のハヤカワを手に取ったのですが、ラッキーだったみたいです
      だいさんは二種類読まれているのですね。わたしはたまたま家人所有のハヤカワを手に取ったのですが、ラッキーだったみたいです
      2013/03/10
  • 面白かった。

    何がすごいって、地球でない星々の描写がすごい。
    彼の眼には何が見えていたのだろう。その星たちの上にどんな空が広がり、どんな大気がたちこめ、どんな海が、山が、大地がひろがっているのか、まるで彼自身の目でつぶさに眺めてきたかのようだ。

    もちろんストーリーも面白かったよーていうか光文社古典新約文庫で出てるなんて知らなかったよー
    「古典」って言いすぎじゃないかwww確かに不朽の名作だとは思うけど。

  • 地球人類の行く末を扱った壮大な物語。オーバーロードの目的は何か。50年もの長きにわたり、目の前にいながら姿を現さなかったのは何故か?その姿を見たとき、そして新たな進化のビジョンが現れたとき、震えにちかい感動があった。SFにして哲学的な問題に取り組んでいる。私たちは何処へ向かっているのか?そして今の原子力問題をオーバーロードが見たらなんと言うのか?きっと、地球人は進歩を故意にやめていのか?と嘆くのではないのか。そして本来なら好まない強制介入に踏み込むのではないだろか?SFの古典ではなく、小説界の古典的名作。

  •  SFにおける古典的傑作のひとつ。おおざっぱなストーリーは(誠に残念ながら)以前から知っていたのだけど、実際に全編を読むのは初めて。

     読み終わった印象はと言えば、「さすがに傑作と言われるだけのことはある」って感じである。物語そのものに謎が仕組まれているし、時々起きるサプライズ的な展開も、(誠に残念ながら)あらかじめ知った上で読んだのだけど、それでもうーんとうならされた。

     なにより、物語の持っている切なさというか、やりきれなさのようなものが後半になるにつれてじわじわと広がってきて、しかもそれでは終わらないあたりがすばらしく、前半のやや散文的な部分の印象をかき消してくれる。

     この切なさ、やりきれなさが、同じく未来史を書いているアシモフやハインラインとの一番大きな違いのような気がする。あえて言えば、日本人好みの美学が感じられると言ったら、言い過ぎだろうか。

     なんだかじっくりと大人の読書をしたなあという気分であった。

  • 一時代の終焉の描写が緻密に描かれてる。
    読み終わった後にわびしさを感じるが、それがなんだか心地よい。

  • 悲しかったが、とてもとてもよかった。

  • Childhood's End(1953年、米)。
    見送る者の虚脱と悲哀。見守る者の憐憫と羨望。この悲劇性にもかかわらず、これほどの喪失感にもかかわらず、これは挫折ではなく成就なのだ――。読む前にはSFらしくないと感じたタイトルが、読み終えた後にはこれ以外にないと思えてくる。この悲しみと諦めと達観のないまざった、複雑な情感を表現するためには。

    異星人との遭遇、そして人類の行く末が、壮大なスケールで描かれている。それでいて、個々の謎はジグソーパズルのピースのように、きっちりとおさまるべき所におさまっていく。理知的なスタンスを崩すことなく、同時に圧倒的な抒情性も兼ね備えているという、稀有な作品である。完成度の高い、金字塔の名に相応しい傑作だと思う。

    部分的には、ジェフが見る夢の描写がとても印象的だった。超重力の惑星や、6つの恒星をもつ惑星など、想像すると少し背筋が寒くなるのだが、畏怖に近い感覚で非常に心惹かれる。作者のイマジネーションの豊かさに脱帽。

  • 突如人類の前に飛来した巨大なUFOにより、人類の歴史は一変した。上帝《オーバーロード》と呼ばれる彼らにより、地球上の戦争や飢餓は去り、人類は栄光と繁栄の道を歩みだしたかのように見えたが……。

    古典名作のSFだが、今読んでも色褪せておらず、SF初心者が読んでも分かりやすい筋書きとなっている。苛烈な宇宙競争の果てに訪れた、突然のファーストコンタクトという開幕から、第一部は主に人類を管理するオーバーロードの正体とその目的に焦点を合わせているため、読者の気になる部分とストーリー進行上の謎が噛み合わさっているため、ぐいぐいと物語に引き込まれていく。人類が嫌悪感を覚えるような異形異様の姿だから隠している説や、実は人類と同じヒューマノイド型のエイリアンだからという説など、隠された謎に対する議論の数々はオーバーロードの正体に対するハードルを無尽蔵に上げていくが、第一部の最後で明らかになったオーバーロードの正体=悪魔というのには、あれだけハードルを上げていたのに想像に至らず、驚いてしまった。エイリアンの造形が神話や伝説上の姿であることから、はるか古代にも訪れていた可能性を出しつつ、一発でイメージ喚起させる上手い造形である。また正体という美味しいネタを最後まで隠さず、序盤の段階で切ってきたのは素晴らしい。第二部は黄金時代の名の通り、オーバーロードによって変革した人間社会、所謂ユートピアを描いているわけだが、こういう架空の革新的な出来事による未来社会の予想図はいつ読んでもワクワクする。そしてオーバーロードの目的に対する若干の懸念と、冒険を求めて密航とする若者という小さなエピソード、いずれ夫婦になる二人という市民の視点を挟みつつ、物語は終局へと移行する。オーバーロードの支配、それに対する抵抗というには、あまりにも文明力に差がありすぎるため、それは無いと思っていたが、明かされた真実、オーバーロードより上位のオーバーマインドという存在の判明は、一気に絶望と諦観をもたらせてしまう。それはもう人類に分かるレベルの支配とか搾取ではなく、摂理にも似た、圧倒的な矮小さの現れである。宇宙は人類のためにあるのではないという、ごく普遍的な真実はひどく残酷にも映るが、旧人類の繁栄と滅亡という、壮大なテーマの前には塵芥に等しい感情だろう。知的生命体が一段上の進化をするという、壮大なスケールの物語を一冊にまとめた驚異的かつ、アメイジングなSFである。

  • ずいぶん昔に読んだので覚えていない。オーバーロードさんがなんやら感やら。アニメのタイトルではないよ!

  • 『ほかの誰も薦めなかったとしても今のうちに読んでおくべきだと思う本を紹介します。』で紹介されていたのをきっかけに。

    久しぶりにSFを読んだ。
    人間という種族の個の存在がなくなって、人類そのものがなくなってしまう…。
    こんな結末になるとは思わなかった。
    地球を見守るオーバーロードでさえ、真の上帝ではなかったとは…。
    人間らしさを失ったあらたな“子どもたち”の存在の描写にはそらおそろしいものを感じた。

    自分の思考の枠をひとつ飛び越えたようなお話で、新鮮…。

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