幼年期の終り (ハヤカワ文庫 SF 341)

  • 早川書房
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感想 : 251
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  • Amazon.co.jp ・本 (390ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150103415

感想・レビュー・書評

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  • 昔は面白さが先に立ったけど、今(子供ができてから)読んだら哀しいこと夥しかった。
    そして、カレルレンではなく、「人間」に感情移入する自分に驚いた。

    個別性は高度の成長には本当に要らないものなのか、それとも広域の中でアーシアン(とでも言っておくか?)という個別性を手に入れたのか。

  • おもしろい

  • 【2024年43冊目】
    SF小説をよく読む友人に勧められて読みました。読了後に幾人かの感想を拝見しましたが「壮大すぎて理解できないのが良い」っておっしゃってる方がいて「わかる…」となりました。これは、時間を置いて再読かな。

    あまりSFを読まないので、多分とんちんかんな感想ですが思ったことを。

    オーバーロードという人類の更に上位の存在と共にあった物語が、更に上位のオーバーマインドという存在によって、更に在り方をコントロールされていたところ、もしかして、オーバーマインドの更に上位の存在もいます?その更に上位の更に…みたいな。現地球においては、人類が全ての種の頂点にいるような気がしてしまうけれど、あくまでそれは地球という括りの話だけ、かつ人類視点の発想なのかもしれない。

    途中、不思議な力が目覚めていったところから、なんで?ってなってしまったんで、もう一回カレルレンの演説を読む必要がありそうだけど、それでもやっぱり理解するのは難しそう。→wikiで概略読みました。全てはオーバーマインドの掌の上だったのか…そうか…やっぱ壮大。

    しかし、マジで壮大すぎて、壮大だった。「幼年期の終わり」というタイトルの秀逸さも。

    咀嚼するのに時間かかってるんですけど、最初の方でストルムグレンを誘拐した人たちが、ポーカーやろうぜ!ってなってるの、余りにも人類の矮小さ(この物語の全体から見た時に)が現れてて一周まわって、最早可愛いと思いました。

  • 言わずとも知れたSFの古典小説。宇宙人が地球を暴力的に支配する作品はよく映画などで目にするが、これに登場するオーバーロードは、平和的かつ理性的に地球を統治する。しかし、実はオーバーロードにもさらに上位の種、オーバーマインドが存在しており、人類は彼らの一部になるために生まれ変わる運命にあったのだ。

  • イギリスの作家「アーサー・C・クラーク」の長篇SF作品『幼年期の終り(原題:Childhood's End)』を読みました。

    「アーサー・C・クラーク」の作品は2008年(平成20年)4月に読んだ『イルカの島』以来なので久しぶりですね、、、

    ここのところSF作品が続いていますね。

    -----story-------------
    異星人の宇宙船が地球の主要都市上空に停滞してから五十年。
    その間、異星人は人類にその姿を見せることなく、見事に地球管理を行なった。
    だが、多くの謎があった。宇宙人の真の目的は? 
    人類の未来は?――巨匠が異星人とのファースト・コンタクトによって新たな道を歩みはじめる人類の姿を描きあげた傑作!
    -----------------------

    1952年(昭和27年)に発表された「アーサー・C・クラーク」の代表作で、SF史上の傑作として国際的に広く愛読されている作品、、、

    いつかは読みたいと思っていたんですよねー

     ■プロローグ
     ■第一部 地球と上帝(オーバーロード)たちと
     ■第二部 黄金時代
     ■第三部 最後の世代
     ■解説 アーサー・C・クラーク――その人と作品―― 福島正実

    宇宙進出を目前にした地球人類… だがある日、全世界の大都市上空に未知の大宇宙船団が降下してきた、、、

    オーバーロードとばれる彼らは遠い星系から訪れた超知性体であり、人類とは比較にならない科学技術を備えた全能者だった… オーバーロードの総督「カレルレン」は国連事務総長「ストルムグレン」のみを交渉相手として人類を全面的に管理し、ついに地球に理想社会がもたらされたが……。


    宇宙の大きな秩序のために百数十年間にわたって飼育され創造しない動物に成り下がってしまった人類の姿と変貌する地球の風景… そして、念動力のようなものが発現し、一切睡眠を取らなくなる子どもたちの出現、、、

    進化した新たな知性の種により、地球人は変化し、旧来の地球人は自滅していく… 哲学的思索を交えて描いた作品でしたね。

    SF市場の傑作として国際的に広く愛読されている作品ですが、壮大な人類進化の一大ヴィジョンがテーマとなっており、やや難しさを感じましたね… もう少し娯楽作品要素が強い方が好みかな。

  • 図書館で借りて途中まで(p232)読んだ。

  • 私にはSFが合わないのがよくわかりました。読み進めても面白くならない、、、
    残念。
    こういうのも楽しめれば読書の幅が広がるだろうに。
    妙に軽いという印象しか残ってない。

  • いきなり地球外生命体と出会い、たちまち人類が精神的に支配されていく過程は、リアリティがありとても面白かった。

    自分は「成長」という概念に疑問があるので、オーバーマインドなる人類よりも遥かに優れた存在が、成長を望んでいるのが、どこか信じられなかった。

    個人の意識が溶け合って一つになるのは、どこか東洋思想っぽくて好きだった。

    オーバーロードの住む惑星の描写がとても綺麗で、50年代に描かれたとは思えない。しかし、2020年代には高レベルのCGがあり、アバターのような映画も存在するので、感動が薄れてしまった。もっと前に読めたらよかった。

  • 人類が娯楽にふけり、遊生夢死していたときが「黄金世代」と称されていたのを恐ろしく感じた。小人閑居して不善を為すとはまさにこのこと。

    人類そのものの存在理由や運命を問いかける作品。作品としては文句なしだが、私の性には合っていなかった。「すばらしき新世界」を読んだ時は著者の物事についての思想が語られていて終始学びのある読書だったが、本書ではストーリー重視といった所だろうか。ただ、これは単に個人の好みであると感じている。
    本書では地球の運命の一切をオーバーロードに委ねられている状態である。人自身の手で作られたユートピアと人以外によって作られたユートピアという点で他のSFとの違いを見出すことができる。人以外によって統治された地球はこのような悲惨、壮絶な最期を迎えるとなると、やはり人類の主人は人類でないといけないという結論になるのだろうか。

  • 読み終わってポカーンとしてしまった。空虚、おいてけぼり、消化不良、うまく言えないがそんな感じ。
    圧倒的な科学力で人類を間接支配する「オーバーロード」は、人類にかつてない繁栄と平和をもたらしたが、あまりに圧倒的すぎる力の前に人類はハングリー精神を失う。オーバーロードの真の目的は後半まで明かされない。
    真の目的が明かされたとき、「は?」と思った。圧倒的科学力を持つオーバーロードのさらに上位「オーバーマインド」がいて、科学力などではどうにもならない存在だという。
    科学力が唯一の宗教となった人類というか我々にはまさに想像がつかない。科学だけでは進化の限界があり、オーバーロードは進化できない。オーバーロードはそれを知っている。だから人類のテレパシー的能力を観察する。
    やがて今の人類と地球は消滅して、新たな「子ども」は目的なく個性なく地球上に漂う。
    こんな展開というか設定があるのか。ハッピーエンドとかバッドエンドとかそういう話ではないな。前半のファーストコンタクトなエピソードはオマケに過ぎないな。
    進化はの果てに何があるのか?進化は真の幸せをもたらすのか?目先のテクノロジー設定が巧みに隠されているおかげで古さを感じにくい普遍的物語になっていると思う。

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