中性子星 ノウンスペース・シリーズ (ハヤカワ文庫SF)

  • 早川書房 (1980年8月1日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (448ページ) / ISBN・EAN: 9784150104009

みんなの感想まとめ

多様な異星人との交易が描かれる宇宙を舞台にした短編集は、哲学的なギャップやユーモアが満載で、読者を引き込む魅力があります。憶病なパペッティア人や目のないクダトリノ人など、個性的なキャラクターたちとの交...

感想・レビュー・書評

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  • [中性子星]
     転移ボックスや可視光以外は通さない物質なんてものを作る科学力がありながら、潮汐力のことを知らないとは思えない。この話の中では、パペッティア人の星には月がないから、潮汐力のことを知らなかったということになってるけど、他の星に行くだけの科学力があれば知ってるでしょ。ヒューゴー賞受賞短編らしいんだけど、どうしてもこの点が気になって素直に楽しめなかった。最初からオチのわかってる話を読んでもなあ。この短編が書かれたころには、転移ボックスと潮汐力が同じぐらいSF的なものだったのかな?そういう意味では時代を感じる。ここで出てくる中性子星も、俺的にはブラックホールのイメージだし。
     宇宙船の中の雰囲気が誰かの小説に似てるなと思ってたら、そう言えば、ヴァーリィってニーヴンのファンだったはず。

    [帝国の遺物]
     種子を宇宙空間に打ち上げる植物って、星野之宣の「2001夜物語」に同じような話があったな。こっちがオリジナルなんだろうけど。
     どうもパペッティア人の星系の位置が、このシリーズのキーの一つらしい。

    [銀河の<核>へ]
     またしてもパペッティア人がらみでベーオウルフ・シェイファー登場。今回は宣伝のために、銀河系の中心まで4カ月で往復してくるっていう無茶苦茶な話。銀河系の中心が爆発したと知ったとたんに、契約金を値切ろうとするパペッティア人がなんともけち臭い。逃げちゃうし。
     ひとつ気になったのは、最近の学説だと銀河系の中心にあるのは巨大なブラックホールなんじゃなかったっけ。星が集まった中心核で超新星爆発が起きるのか、縮退してブラックホールになるのかは微妙な問題なのかもしれないけどね。それでもちゃんとハードSFな雰囲気を感じさせてくれるところが、さすがニーヴンではあるんだけど。

    [ソフト・ウェポン]
     パペッティア人はもういなくなったんとちゃうんかいー。っていうのはともかく、トゥヌクティプ人が15億年前に残した、8つの形態に姿を変える武器というのは魅力的なガジェット。ちょっと「コブラ」に出てきた古代火星人が残した兵器を思い出した。あの卵みたいなやつね。あっちは見たものに変化していく兵器だったけど、それに比べると、こっちはレバーの位置で機能が変わるということで、そういう部分ではちょっとしょぼい。けど、惑星でさえ破壊してしまえるような物質変換兵器でありながら、コンピュータがついていて敵の言語を覚え、兵器が敵の手に渡ったと判断したら、その敵をだまして自爆して敵と一緒に消滅してしまうという部分はこっちのほうが気がきいてる。
     これまでのところこの短編集ではベスト。

    [フラットランダー]
     前作に引き続き、<星間種子>とかから「コブラ」を思い出した。そう言われてみれば、スペースオペラとしての雰囲気は共通するものがあるような気が。なんとなくだけどね。
     転移ボックスを発明した人物の子孫とノウンスペース内で最も珍しい場所に行くという話だけど、今回は引っかかった。パペッティア人の船殻が突然消えた謎は言われるまでわからなかったなあ。まさか反物質だとはね。けど対消滅するときって放射線が出るんでしょ。船殻が消えたときにも当然なんらかの放射線は出たはずだから、シェイファー達が無事ですむわけないと思うんだけど。

    [狂気の倫理]
     これは、作者の意図がよくわからなかったな。単にパラノイアの話だとは思えないんだけど。妄想で旧友の家族を殺した男が、旧友から何万年も逃げていたら、実は追いかけていたのはオートパイロットのロケットだった、ってオチはそれほど面白いものじゃないよねえ。
     今となっては、どちらかというと「地球からの贈り物」で登場する、マウント・ルッキャットザット星の紹介の方が意味が大きいかな。ちょっとだけど、臓器銀行にまつわる過去の悲惨な歴史にも言及してるし。

    [恵まれざるもの]
     知性は持っているが、道具を作ることの出来ない種族に手に相当する装置を売って歩くセールスマン。なかなか魅力的な設定。ニーヴンって時々こういう本質的な部分に関わる考察をするから侮れない。こういう部分は素直にさすがだって認めるべきだな、やっぱ。
     自分で動くこともできないのに脳だけでかい<グロッグ>という生物に、本当に知性があるのかどうかというのは、興味深い謎だったけど、スレイヴァーの末裔だというのはなかなかの回答。確かに自分の獲物となる生物を心理的に操作できるなら、動く必要もないし、脳が大きいのもなんとなく納得いく。ラムスクープ船を間に挟んで、人類と<グロッグ>との間に緊張感のある大人の取引を実現するところや、最終的な部分では楽天的なところは、いかにもアメリカ人的。

    [グレンデル]
     北欧神話が元になってるってことだけど、マーゴがベラミーの母親だっていう以外は全然関係ないような。ハードSF的な雰囲気が薄れて、この短編集ではちょっと異色。
     ベーオウルフ・シェイファーが自分のプライドにこだわったりして、珍しくハードボイルド的。

  • 人類が到達した直径60光年の宇宙での様々な異星人との交易が進んでいる世界が舞台の短編集。憶病なパペッティア人や、目がない悪魔的風貌のクダトリノ人など、言葉は通じるけど話が通じないギャップは哲学的な面白さ。15億年前の星間戦争の遺物や遺伝子操作により作られた生物兵器が進化した妙な生き物、ラム・シップなどガジェット満載で語り口もユーモアたっぷり。最高!リングワールドも読み直そうかな。

  • 実は表題作よりも他の作品のほうがおもしろかったりする。シリーズものなので、たくさん読むほど楽しくなってるのかもしれない。

  • 少し癖があって、読みづらさを覚えるけれども
    嫌いではない作品です。
    ベーオウルフの活躍や、
    しょうもない犯罪者が犯したトンデモ記など
    飽きさせない作品になっています。

    めいんはやはり、ベーオウルフのトンデモ宇宙冒険でしょうか。
    とにかく、彼はかわいそうな目にしか遭いません。
    あやうくだまくらかされそうになったりとか
    死の一歩手前にいったりとか。
    本当にかわいそう過ぎます。

    その一方で
    ノウンスペースの過去が出てくる物語も
    すてがたかったりしますが。

    癖さえ気にならなければ、
    壮大な世界がまっています。

  • 短編なぶん、それぞれの星人メインの話があっておもしろい。

  • もう古典すぎて語れません。
    誰もが知ってるSFのひとつ。

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