ニューロマンサー (ハヤカワ文庫SF)

制作 : ウィリアム・ギブスン  黒丸 尚 
  • 早川書房
3.63
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本棚登録 : 2703
レビュー : 248
  • Amazon.co.jp ・本 (451ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784150106720

作品紹介・あらすじ

ケイスは、コンピュータ・カウボーイ能力を奪われた飢えた狼。だが、その能力を再生させる代償に、ヤバイ仕事をやらないかという話が舞いこんできた。きな臭さをかぎとりながらも、仕事を引き受けたケイスは、テクノロジーとバイオレンスの支配する世界へと否応なく引きずりこまれてゆく。話題のサイバーパンクSF登場!

感想・レビュー・書評

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  • もう好みすぎでやばかった。

    「この本について、スピーディーな展開、全篇をつらぬくサスペンスフルなストーリイ、きらびやかで刺激的なイメージの洪水、荘大で奥深い設定、キャラクターや世界のリアルで魅力的な描写……と、この手の常套句を並べてみても、みな正しくはあるのだけれど、なんとも間が抜けてみえてくる。それに、本当のスゴさ、おもしろさは、こうした表現におさまりきらないところにあるのだし。」

    という山岸真さんの解説の始めの部分で、だいたい自分の言いたいことは、自分以上に言われてしまった感がある。

    SF的な未来像と場面場面の圧倒的なかっこよさに、自分は餌をがつがつむさぼる犬のように、読みながらひたすら浸っていた。

    ただ、こうしたかっこよさもありつつ、自分が大好きだと思える部分は、ヒトの物語が中心にあり、それを設定を通してずっと描いていることだ。

    自身の身体性や感情というものに距離をとっているケイスという人間が主人公で、空虚さが彼の特徴のように見える。しかし、作中に登場する彼をとりまくさまざまな事象にこそ、ケイスという人間が描写されているように感じた。
    彼の「怒り」はどこにあったのか。
    このキャラクタの表現手法こそ、自分は本作で一番気になる点。


    浜辺で走るリンダの姿と、最後に見かけるケイスの姿がとても印象的だった。

  •  20年以上前に書かれた物語で、10年ぶりに再読したけど、やっぱり新しかったし、文体を含めてすべてが圧倒的にかっこよかった……!
     この作品のあとに生まれた電脳空間モノのどれもが、未だに到達していない地点にこの作品はあると思います。AIはAI、構造物は構造物、肉は肉、それ以上でもそれ以下でもなく、現実世界とマトリックスのあいだに優劣はないという冷静な認識。サイバースペースに没入して肉体を蔑ろにする主人公のケイスを、作者は肯定的に書かないけれど、だからと言って肉体が所属する領域を電脳より優位におくこともしない。

     古いものが滅び新しいものが生まれる、という王道中の王道の物語で、初読時は話の細部がほとんど理解できないままひたすら冬寂(ウィンターミュート)の企てとニューロマンサーの存在に感動したんですが、今回はディクシー・フラットラインが男前だなーと思いながら読んでいたので、最後は思っていた以上に切なくて泣けてしまいました……。

     あと、登場人物の服装が結構細かく書き込まれていて読んでいて楽しかったです。モリイとか特に。ザイオン人がいつも音楽を聴いているのも印象的だった。

  • 発表された時には斬新だったとしても、もやは古典。この手の小説は鮮度が全てだろう。ずっと後発のニンジャスレイヤーの方が新しい分面白いと感じる。中身も書き方も似たようなモノだし。

  • 話しのはじまりはこうです。主人公のケイスはカウボーイ、わかりやすい言葉に置き換えるならハッカーです。彼は仕事で依頼者を裏切った為に、制裁を受け脳にダメージを負って、ジャック・イン(電脳空間に入り込む事)能力を失います。途方にくれたケイスは千葉で堕落した生活をしています。ある時彼に依頼がやってきます。失われたジャック・イン能力を回復させる代わりにマトリックス(電脳空間)に入り込む仕事です。彼の物語はそこからまた動き出すことになります。

    話し自体は凄く面白いけれど、とても読みにくい。

  • 何が起こっているのかわからなかった。
    あらすじ知ってもわからなかった。
    スピード感が凄まじいのでめちゃくちゃな勢いで読んでいけるのだがふと気づくとわからないカタカナが上を下への大騒ぎであった。氷ってなんだっけ。フラットラインってなんだっけ。ホサカってなんだっけ。主人公は何のために何をしてるんだっけ。

    映画で観たい。

  • 攻殻機動隊やマトリックスの元ネタだらけ。味がありすぎる訳+想像し辛い話で読み辛く万人にお勧めできないが、この世界観を生み出した著者を評価。意外に疾走感がなく哲学的に感じた。

  • 1年ぶりの再読。最初に読んだときはほとんど意味が分からなかったが、2回目で何となく楽しめたような気がする。というも、出てくる単語が唐突過ぎて、最初はまったく頭に入って来ないからだ。再読時には少しは前後関係が分かっているので理解できる。

    そもそも本作品は、単語の意味を理解しながら読むものではないのかもしれない。分からないけれどノリで読み手が受け入れていくような読み方が求められるのかもしれない。あらゆるSF的ワードが読者を襲い、読者は訳の分からないものに頭の中を支配され、恍惚へと導かれる。もう作品自体が合法ドラッグといっていいかもしれない。危険かもしれないが味を占めると病み付きになる。そんな作品である。

    妙な間隔を味わうだけでなく、細かな描写も見事。きっと再読する度に新たな発見があるだろう。また1年後くらいに読んでみようと思う。新たな発見と恍惚を求めて。

  • サイバーパンクの元祖っていうから読んでみたけど,内容難しい。
    読みづらい。

  • これはちょっと読み通せなさそう。ピンチョンの『重力の虹』と同様、これはリアルタイムでこそ読むべき、「淹れたてのお茶」のような小説ではないか。正直、本作の世界観は、現在に追い抜かれんとしているので、どっぷりと浸かれない。そのぶん、遅々とした物語展開がもどかしくもある。ひとつ収穫は、「マトリクス」という語を共同で見る夢と噛み砕いてくれている訳に目からウロコ。映画「マトリックス」は見ていないけれど、ああそういうことか、と納得すると、見ようという気がなくなってしまった。

  • 今読んでも新鮮、というか今のアニメや漫画で描かれる未来の元ネタなんだから当然なのかもしれないけど、電脳空間での戦いやグロテスクな魅力満載の猥雑な千葉シティ、どこをとっても”かっこいい”の一言につきるニューロマンサー。タイトルからもわかるように、神経のニューロと、新たな幻想世界の到来、現実世界と仮想空間を超高速で行き来しながら展開していく物語はとてもスリリング。ただ、本書だけでしか聞く事のない語彙や用語が満載で、それらを理解するのに少し時間がかかるかも、考えるよりは”感じる”SFです。

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