鉄の夢 (ハヤカワ文庫SF)

  • 早川書房 (1986年12月17日発売)
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Amazon.co.jp ・本 / ISBN・EAN: 9784150106980

みんなの感想まとめ

フィクションの中のフィクションという独特な設定が魅力の作品は、脳裏に強烈なビジュアルを描き出します。劇画タッチな文章や、ヒトラーをモデルにしたキャラクターが織りなす物語は、血の純粋性を求める政党の狂気...

感想・レビュー・書評

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  • 何この劇画タッチな文章は!序盤から脳内は「北斗の拳」や「魁 男塾」の様な暑苦しいイメージで満たされてしまった。フィクションのフィクションという設定は面白いと思ったが、あまりにもヒャッホー的な内容に、逆に爽快感すらおぼえる。巻末の解説で全てが納得できるかどうかは自分次第。

  • ここまで計算されたやけくそというのはすごい
    表紙   7点木嶋 俊
    展開   7点1972年著作
    文章   6点
    内容 700点
    合計 720点

  • 「おれの名前はフェリック・ジャガー、純人間だ」

    B級SF作家・ヒトラーが書き、ヒュ―ゴー賞を受賞したという仮想世界の作品「鉤十字の帝王」。そこで語られる、血の純粋性に拘り、ミュータント全滅を鉤十字のもと掲げた政党はまさしくナチス。フェリック・ジャガーこそ独裁者・ヒトラーそのもの。

    何度も同じ微細な描写が繰り返される稚拙な戦闘シーン、力を鼓舞するパレードシーン。故意に文法をややこしくしたような文体。
    読み難い。
    でも、この本は架空の心理学者によるあとがきによって完成される。心理学者は「鉤十字の帝王」を解題し、「読み難い」ことは作家・ヒトラーの異常な狂気を物語っている、とする。なるほど。


    というのを全部含んだメタ・フィクション作品がノーマン・スピンラッド著「鉄の夢」だ。
    絶版になっていることとか
    やや値段が高騰していることとか
    なにより「鉤十字の帝王」のあまりの読み進められなさとか
    いくつか障害はあるけれど
    でもそれらをすべてクリアしないと、何も分からない。

    「世にもおぞましいミュータント達が跋扈する世の中を粛清する」
    現実のヒトラーには本当にそういう世界に見えていたのかもしれない、ひょっとしたら。

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