竜の貴婦人 上 (ハヤカワ文庫 SF マ 1-12 パーンの竜騎士 外伝 2)

著者 : 幹遥子 アン・マキャフリイ

• 早川書房 (1991年6月1日発売)

作品紹介・あらすじ

惑星パーンに地球からの植民者が入植して1500年-周期的に襲ってくる、空からの侵入生物、糸胞を竜と竜騎士が迎え討つという社会体制もかたまり、人々は繁栄の一途をたどっていた。だが、ルアサ城砦の早駆け獣のレースで、出走していた早駆け獣が突然、倒れて死亡する事件が発生。しかも、それはほかの皮切りだった。獣のみならず人間までもが、この原因不明の疫病にかかり、つぎつぎと命を落としはじめたのだ…。

感想・レビュー・書評

[paraparayomuさんの感想 · 2016年8月16日]

マニアにはうれしい外伝
表紙　　　５点木嶋　俊
展開　　　６点１９８３年著作
文章　　　７点
内容　６６０点
合計　６７８点

[N.5hoさんの感想 · 2013年4月21日]

何度もシリーズに出てきていた、『モレタの飛翔』のモレタが主人公。
これまで最大の「敵」だった糸胞ではなく、流行病に立ち向かう。

まだ植民者たちの記憶がほのかに残りつつも、徐々に失われていっているころの、賑やかなパーンの世界が垣間見える。

『モレタの飛翔』はいつなのか・・・わくわくしながら読み進めていける。最後は涙。

[まるたさんの感想 · 2005年10月9日]

レサ達よりずっと前の時代の竜騎士達。

[rubyconさんの感想 · 2005年1月11日]

http://shinshu.fm/MHz/67.61/archives/0000304881.html

[じゃりねこさんの感想 · 2004年10月20日]

　パーンの竜騎士シリーズ異伝。
　話がぽんと過去に飛び、「竜の太鼓」でピイマアが歌うはずだった「モレタの飛翔」の物語となります。
　歌に歌われる内容と、史実とのギャップも楽しめる、という仕掛けの一冊(上下巻ですが)。

　糸胞の周期も終わりに近づいて、平和が目の前にやってきたその時代。突然、パーンの使役獣を、謎の疫病が襲います。獣ばかりか城砦の人々が、竜騎士までもがばたばたと病に倒れ死んでゆく最中、敢然として災厄に立ち向かったのが洞母・モレタでした。
(なにやら２０１０年の口蹄疫禍を連想させますね)
　レサと違って、モレタは親しみやすい性格設定がされています。ダンスとお酒が好きで、年下美男子とのアバンチュールを楽しむ余裕ももった大人の女性です。
　「上」では、そのモレタの人柄と魅力だけでなく、城砦の生活や習慣が細かく描写されています。パーンの世界がより広がりますね。