- Amazon.co.jp ・本 (379ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150111359
感想・レビュー・書評
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直球SFを読みたくなった。やっぱりクラークでしょ。
昔読んだ時はじみ~な話だなと思いました。巨大な宇宙船の先端に作られた氷の障壁のイメージだけが強くの残っておりました。
実は色んなテーマがぎっしり詰まった知的冒険満載の話なのだ。光速を超えられない中での現実的な恒星間航行の考察、太陽の消滅による1000年かけての脱出、知的生命との遭遇はありえるのか、相対論的時差の哀しさ、言語の変化、宇宙エレベーター、宗教・・・
淡々と語られていく、故郷を失った人々の物語は静かな中にも希望が満ちています。やっぱり、クラークはすごいな!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
遙かなる地球の歌 (ハヤカワ文庫SF)
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古書購入
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新海誠が何かで紹介していて、積読から取り出した本。
太陽系の壊滅を察知した人類は、近隣の星々へ移住していく。最後の移住で太陽系の最期を看取った宇宙船の船員が、サラッサという星で理想的な世界を築いている人類を見てかっての地球にあこがれるという内容。存在しないかっての地球に憧れを抱く様子は少し切ない。何光年もの話なので別れればもう二度と会うことはないというのもさらに切ない。
あとわりといろんなSF要素が詰め込まれててわりとお腹いっぱい。 -
設定がすんなり頭に入ってこず、少し読み進めるのに苦労してしまった。個人的には幼年期の終わりの方がずっと好み。しかし人間へのどこか温かなまなざしを感じる、美しいお話だった。
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同じテーマで3回読むことになった作品。もちろん、今回が 決定版 だ。
人を描くという印象がないクラークだが、映画化を意識したのか今回は人を中心に据えているところが暖かい。
滅亡していく地球を後に植民星を探す旅人が途中寄港したのは、はるか以前に出発した先人たちが繁栄しつつある植民星サラッサだった。
時間の進み方が異なる両人種。サラッサ住民と先に進む使命を持つ旅人。人工冬眠で時間がぐちゃぐちゃになるんだが、そこに「ベンジャミン・バトンの世界」が広がる。
いやぁ、同じ虚構ならこっちのほうがはるかにいい。下手にくっつかず、それぞれの道を歩むことになる住民・旅人両者のドラマが鮮明だ。何事もなかったかのごとく船は出発する。
加えて、サラッサには人類とは別の生命体も存在する。いずれの種がサラッサを統治するのか。また、先に進んだ旅人たちの運命は。続編を読者が思い描くことができる余韻を持ちながら物語は終わる。いい物語だ。永久保存版 だと断言できる。 -
昔の本で翻訳ものだと情報量の違いをすごく感じる