- Amazon.co.jp ・本 (413ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150111656
感想・レビュー・書評
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ラファティ初読。「SF界のホラ吹きおじさん」というジャンルが不明だったけど、冒頭のレインバードでなんとなくわかった。昔話の読み聞かせ風で、SFとファンタジーが混ぜられていて、オチがブラックだったり皮肉がきいていたり。
表題作は、どういう意味かわからなかった。他にも人名のせいか言い回しのせいか、設定と面白さの分からないものがあった。
印象に残ったのは豊穣世界(嬉しく豊かな惑星と段丘の謎)、むかしアラネアで(母性的な蜘蛛の帝王)、問答無量(コールガールと愛の電話と異種人との交信)、ブリキ缶に乗って(ゴブリンに知性があるのか?彼らの言い伝えと缶詰)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
つぎの岩につづく (ハヤカワ文庫SF)
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ベストSF90年代年7位
mmsn01-
【要約】
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【ノート】
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私にはラファティは向いていない、読むのが苦痛
表紙 6点横山 えいじ
展開 6点1972年著作
文章 4点
内容 410点
合計 426点 -
泉
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「レインバード」、「クロコダイルとアリゲーターよ、クレム」、「つぎの岩につづく」、「むかしアラネアで」、「テキサス州ソドムと顔文字」、「金の斑入りの目を持つ男」、「問答無量」、「超絶の虎」、「豊穣世界」、「夢」、「ブリキ缶に乗って」、「アロイス」、「完全無欠な貴かんらん石」、「太古の殻にくるまれて」、「みにくい海」、「断崖が笑った」
語りかけてくるかのような文章。聞き手を飽きさせないように、テンポよく次々と奇想天外なお話を繰り出してくれてとても楽しい体験だった。
気に入ったのだけ以下、コメント。
「レインバード」
教訓が紛れ込んだ寓話になりそうなところを、面白おかしいホラ話に。天才が一周回って着地。
「つぎの岩につづく」
比較的わかりにくい作品だけど、これは好みだった。堆積した過去と現在がねじれて交錯したかのような不思議な味わい。
「豊穣世界」
神話のような劇的に豊穣と死が移り変わり、繰り返される世界。生命賛歌。美しい一遍。
「完全無欠な貴かんらん石」
想像力で呼び起こした暗黒大陸の物語。登場人物のおかしな(ホラ話でなければ狂ったと言ってもいいような)会話で抜かれた毒と逆に生み出された毒がある。恐ろしい物事も幻想だと無視する一方で、食われる妻はただ悪ふざけをしているだけ。どこか怖い。
「みにくい海」
だいぶツンデレヒロインだった。 -
SF落語の短編集
私が苦手なラファティ。
今回もやはりイマイチだった。なぜだろう? 要するに彼のノリについて行けないからだと思う。調子を外した落語って感じ。
これが完全な大阪弁で訳されていたら趣も違うんだろうが、どうも乗れない。もっともっと意訳する方がいいと思うんだがなぁ。
作品は次の通り。個々の感想は省略するが、すべてにわたってオチが締まらないという印象。途中乗れないからそう感じるんだろう。
レインバード
クロコダイルとアリゲーターよ、クレム
つぎの岩につづく
むかしアラネアで
テキサス州ソドムとゴモラ
金の斑入りの目をもつ男
問答無量
超絶の虎
豊穣世界
夢
ブリキ缶に乗って
アロイス
完全無欠な貴橄欖石
太古の殻にくるまれて
みにくい海
断崖が笑った -
基本的にはバカバカしいお話でありながら、その中に含まれている毒や残酷さが良いアクセントになっている。面白かったけど『九百人のお祖母さん』と比べると少し落ちるかな。
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普通にうまい
普通におもしろい
短編集
地質、地層と世の重層さを
類比しているところがいくつかある
地味でも掘り下げれば何かがわかる
何も突拍子もないことだけが
新しい、凄いことではない -
2007/8/21購入