- Amazon.co.jp ・本 (158ページ)
- / ISBN・EAN: 9784150111670
感想・レビュー・書評
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ご主人さま思いの家電たちが冒険する子ども向けファンタジー。トイストーリーやソーセージパーティの家電バージョンかと思って油断しているとなかなかどうして泣かされる。どちらかと言うとトイストーリーよりは名犬ラッシーか忠犬ハチ公と言った方がピタッとくるかもしれない。読みながら、まだまだ使えるのに捨ててしまった家電たちを思い出してしんみりした。家電は身近すぎて見えない存在だからこそハッとさせられる。大量消費社会で忘れがちな「物を大切にする心」も教えてくれる名作なり。
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主人を探す旅に出た電気器具の冒険メルヘン。トースター、電気毛布、掃除機、卓上スタンド、ラジオの組み合わせで、どうやって森の別荘から都会へ行きつくのだろうか。見当もつかず、のめり込むように読んだ。弱音を吐いたりうろたえたりしながら、それぞれの特徴を活かして支え合っている。とくに若いトースターのリーダーシップが凄い。賢い。使える物は長く使いたい。読み終えて、そういう思いがいっそう強くなった。
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「人類皆殺し」と同じ著者がこれを書いたことに震える。
家電萌えってこんな感じ?(多分違う) -
SF。ファンタジー。
電化製品の冒険譚。
シンプルなストーリーだが、それが良い。
主人公たちがとても可愛い。
物を大事にしたいと思う、良い話。 -
この力の抜け方が絶妙である
表紙 7点長崎 訓子
展開 5点1980年著作
文章 7点
内容 700点
合計 719点 -
SFファンタジーというか、まあ、使い古された家電が頑張って旅をする童話のようなメルヘンでした。ハヤカワSFでSF作家が書いているから手に取ったけど、他のレーベルで出てたら読んでなかった。
子供向けの童話じゃなくて、小さな家電製品向けのお話になっていたのが少し面白かった。めでたし、めでたし。 -
そう。
タイトルの通り、主人公はトースターなのだ。
すぐ熱くなる人の例えなどではない、パンを焼くあのトースターなのだ。
別荘に置き去りにされたままのトースターが、掃除機や電気毛布達と都会のご主人の元を目指す…電気器具版名犬ラッシーといったところか。
個性的な電気器具達が愛らしく、応援したい気持ちになる。
ユニークな設定をもっと活かせそうなのに割とあっさり終わってしまったが、続編もあるようなので(次は火星?!どういうこと?!)、楽しみが続いて良かったということにしよう。 -
■山奥のロッジの電化製品達は困っていました。主人が帰ってこない!電化製品は人間のために働くのが仕事です。最年少のトースターは言います、「山を降りて街までご主人を探しに行こう!」。かくして、年老いた掃除機、綺麗好きで神経質な電気毛布、お喋りな目覚ましラジオ、真面目な卓上スタンド、そしていさましいちびのトースターは、車用のバッテリーを移動椅子に積んで、決死行に臨むのでした。という話。
■か、かわいい……なんて健気でかわいいんだ……これこそ人間に尽くす道具の擬人化のあるべき姿だよ……。 本文レイアウトも可愛かった。一行の文字数が少なめで、上のほうに犬のぺらぺら漫画が書いてあるの。
■続編の「いさましいちびのトースター 火星へ行く」も読んでみようそうしよう。でも山を降りるだけであんなにタイヘンだったのに、さらに火星にも行くとかいったいぜんたいどうなっちゃうの。 -
昔読んだときは単調で物足りないと思ったものだが、今となるとこの単調さがいいのか、と。
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【本の内容】
だんなさまは、いったいどうしたんだろう?
森の小さな夏別荘では、主人に置き去りにされた電気器具たちが不安な日々を送っておりました。
ある時ついにちびのトースターが宣言します。
「みんなでだんなさまを探しに行こう!」
かくしてトースターのもとに電気毛布、掃除機、卓上スタンド、ラジオなどが集結し、波乱に満ちた冒険の旅に出たのですが…けなげでかわいい電気器具たちの活躍を描く、心温まるSFメルヘン。
ローカス賞・イギリスSF協会賞受賞。
[ 目次 ]
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]